バックオフィスとは?
バックオフィス業務の効率化に
最適なBPOのメリットとポイント
近年、バックオフィス業務のアウトソーシングやBPOを利用することで、人手不足への対応や業務効率化を進める経営手法を取る企業が多くみられるようになりました。バックオフィス業務は、特に外部に委託するのに適している業務といえます。
今回は、バックオフィス業務の特徴から、課題、効率化のポイントやBPOのメリット・デメリット、選定基準と成功のポイントをご紹介します。
■バックオフィスとは?
バックオフィスは、企業の事業活動において重要な役割を担っています。その概要を確認しておきましょう。
●バックオフィス業務とは?
バックオフィス業務とは、顧客にかかわることのない職種および業務を指します。例えば人事、経理、労務、法務、総務、一般事務などの部門やその業務が該当します。
これに対して、フロントオフィス業務は、顧客と直接、何らかの形でかかわる職種および業務となります。例えば、営業、マーケティング、カスタマーサポート、販売、開発・製造・生産などが該当します。
これらのバックオフィス業務は、非常に重要な役割を担っています。
●バックオフィス業務の役割・企業運営へもたらす影響
バックオフィス業務の役割は、それぞれの専門分野によって異なりますが、総じて、企業が事業活動を行うにあたって、働く従業員が業務をスムーズに遂行できる環境を整え、コンプライアンスに基づく、健全な企業活動を推進するための法令順守や手続きなどの事務などを担います。
一般的には顧客に対応し、直接利益を生み出すフロントオフィス業務のほうに注目が集まりやすいですが、バックオフィス業務は、それらの生産活動を強力に下支えする重要な役割を担っています。ベースとなる仕組みや基盤がしっかりと運用されていることで、企業ははじめて利益を継続的に生み出すことができます。
そのため、フロントオフィス業務の生産性を向上させることと、バックオフィス業務を確実に固めることを両輪で行っていくことが、事業の発展や成長につながっていくと考えられています。
■バックオフィス業務の課題・効率化のポイント
バックオフィス業務には、さまざまな課題があります。それらの課題の解決につながる効率化のポイントもあわせてご紹介します。
●バックオフィス業務のよくある課題
・煩雑化する業務プロセス
課題の一つに、業務プロセスの煩雑化が挙げられます。長年運用され、随時、生産性向上のために見直されてきた形跡があるにせよ、業務が煩雑化しており、かえって非効率になっているケースは少なくありません。日頃から行っている業務であることで、慣れているせいもあり、非効率さに気づきにくいところもあります。
・コスト増加
アナログ業務では、紙代や印刷代などのコストがかさむことがあります。またリモートワークが定着する中、アナログ業務のままでは、わざわざ出社して業務を行わなければならないシーンも出てきます。移動の手間と時間がかかるなど、随所に無駄が発生すれば、コスト増加は避けられません。
・業務の属人化
バックオフィス業務はルーティンワークが多く、業務に慣れ親しんだ担当者が決まっていることが多く、業務が属人化しているケースがしばしば見られます。担当者が不在、もしくは退職してしまうと、問題が発生しやすくなります。
●バックオフィス業務効率化のポイント
バックオフィス業務には、主に業務効率化とコスト削減の課題があります。これらの課題を解決するには、次のポイントを押さえることが重要になるでしょう。
・業務プロセスの見直しとシステム化
バックオフィス業務に存在する無駄や非効率な部分を洗い出し、見直すことが求められます。そして必要な箇所にはシステム化などのデジタル化を図ることが重要です。
・デジタルツールの導入によるコスト削減
デジタルツールを導入することで、これまで人力で長時間かけて行っていたような業務も効率化されます。またRPA(Robotic Process Automation)による自動化により、コスト削減につながることがあります。
●成功例~バックオフィス業務が成功している企業の効率化戦略
ある企業の経理部門では、紙ベースで行っていた経費精算業務を、経費精算システムに切り替えました。このシステムでは、社員からの経費申請から上長による承認、経理部門のチェックまで、スマートフォンも利用しながら効率的に申請・承認プロセスが進められます。
効果として業務時間が3分の1に短縮されました。また手入力の手間やミスの軽減につながるシステムによって、作業の効率化にもつなげています。
■バックオフィスBPOとは? バックオフィス業務の委託のメリット
バックオフィス業務の課題を解決する一つの手段として、外部に委託するアウトソーシングがあります。
●バックオフィスBPOとは?
バックオフィスBPOとは、バックオフィス業務のBPOを指します。BPOとは「Business Process Outsourcing(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)」の略称で、「自社の業務改善・業務の効率化」を目的にするものです。通常のアウトソーシングと比べて、より業務改善に焦点が当てられており、コスト削減に限らず、業務の成長を見据え、行われます。
バックオフィスBPOの分野では、最先端の技術、AIや RPAなどを駆使して業務を自動化して効率化を図る流れがあります。
●バックオフィスBPOのメリットとデメリット
バックオフィスBPOを活用することで得られるメリットは、ノンコア業務を外部に委託できることから、コア業務への集中が可能になる点にあります。また人的リソースの削減によりコスト削減が見込めます。さらに、BPO事業者によっては業務設計と提案を行っていることから、新たな業務効率化や生産性向上、業務品質向上の成果にもつながります。
デメリットは、ノウハウが社内に蓄積されないことや情報漏洩のリスクなどが挙げられます。ノウハウの共有性やセキュリティ対策の徹底度をよく見極めることが重要です。
●バックオフィスBPOの選定基準と成功のポイント
バックオフィスBPOを導入する際には、次のポイントを押さえることで成功に近づくと考えられます。
●コスト削減と効率向上の両方を目指す
アウトソーシングといえば、従来はいかにコストを下げるかという視点が先行しがちでしたが、BPOにおいては長い目で見たコストパフォーマンスの視点を持ち、業務品質向上を目指すことが重要です。その結果、組織の成長にもつながります。
●専門知識を持つ業者による業務の質の向上
専門的な知見や実績を持つBPO事業者へ委託することで、業務品質の向上が期待できます。選定時には実績と専門知識をよく見極めましょう。
●柔軟なリソース管理
バックオフィス業務はコア業務とノンコア業務に分かれることから、それぞれBPOに委託するかどうかの棲み分けを行い、柔軟にリソース配分を行う必要があります。自社では判断できない場合には、BPO事業者に相談しながら行うことをおすすめします。
■まとめ
バックオフィス業務は、コスト削減と効率化の両方が求められています。課題解決のための取り組みを進める際には、BPOも一つの有効な手段となり得ます。
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2024.06.14