【会談記事】PowerPointを動画化できる「PIP-Maker®︎」をりそなグループ全体で
採用。動画で社内研修を効率化し、
学びの環境をアップデート!
コロナ禍をきっかけに、研修のオンライン化は大きく進みました。また、ネット環境の高速化や高機能デジタルデバイスの普及により、動画学習が以前よりも容易になっています。
金融持ち株会社りそなホールディングスの傘下にある、りそな銀行さま。従業員向け研修を担う人財育成室では、PowerPointを動画化できる「ビジネス動画セルフサービス PIP-Maker®︎(ピーアイピー・メーカー)」を導入し、一部の研修動画をクラウドで管理することで様々な業務効率化を実現。現在はりそなグループ全体へと契約主体を広げ、りそなグループ内の動画活用を推進されています。
今回は、りそな銀行人財サービス部人財育成室の金森さまと喜來さまの元へTOPPANエッジの計良、浅野が訪ね、研修資料の動画化そしてクラウド管理にシフトされた印象や、将来的な研修のビジョンについてお聞きしました。

TOPPANエッジ 計良、浅野
株式会社りそな銀行 事業概要:金融業及びその他付帯業務 従業員数:りそな銀行単体8,216名(2025年3月現在) 「PIP-Maker®」導入時期:2020年8月 |
コロナ禍を機に研修で使う資料の一部をクラウド動画化
浅野:金森さんと喜來さんが所属されている人財育成室は、社内研修を担当されているのですよね。
金森さん:はい、従業員へビジネススキルの向上や業務遂行に必要な知識の提供を行っています。コロナ禍に銀行業務全体へ様々な変化が求められましたが、私たち人財育成室も、長年行っていた研修スタイルを大きく変えざるを得ない状況に直面したのです。

喜來さん:従来は従業員を研修室へ集めて行う集合研修が一般的でしたが、コロナ禍で不可能となり、とても困難な状況に陥りました。しかし研修は継続して行う必要があったため、既存の研修資料を動画化する作業が急務となりましたね。
金森さん:当時は複数の動画作成サービスで比較検討を進めていました。そこで、お付き合いのあったTOPPANエッジの当時の担当者さんへ相談したところ、既に弊社の信託年金営業部が「PIP-Maker」を活用中だと教えていただきました。
計良:前任者に確認すると、信託年金営業部(当時は年金業務部確定拠出年金室)さまは、PowerPointの資料を使い、各社の人事担当者へのご説明 をされていたようですね。ですが資料が膨大な量となり、担当者が変わると都度説明を実施していたこともあって、資料の動画化を検討されていました。そこで弊社がご紹介したPowerPointを動画化できるクラウドサービス「PIP-Maker」に興味を持たれ、2020年8月から導入に至ったと聞いています。
浅野:当初のご契約内容は、毎月維持できる動画枠数が最大40本でした。そこで人財育成室さまもストレスなくご活用いただけるよう、無制限プランへの拡大をご提案しました。人財育成室さまからは、説明ツールや研修資料として社内外に幅広く活用ができる点をご評価いただいたとのことで、とてもうれしく感じています!
「PIP-Maker」導入で動画のナレーション吹き込み作業が不要に
浅野:「PIP-Maker」はPowerPointで作った資料から動画を作成し、配信管理ができるクラウドサービスですが、人財育成室さまでは実際にどのような使い方をされているのでしょうか。
喜來さん:既に作成していた研修動画の元となるPowerPointファイルを使い、クラウド化できる内容は順次「PIP-Maker」へアップロードして動画化しています。既存の研修用資料の動画化も進行中です。

金森さん:従来の研修動画は、PowerPointのスライドへオーディオ録音機能を使って直接声を吹き込み、動画へ書き出していました。今振り返ると、この録音作業の負担は大きかったですね。
計良:「PIP-Maker」はPowerPointのノート欄に話す内容をテキスト入力してファイルをアップロードするだけで、アバターによるナレーション付き動画が瞬時に生成でき、録音不要です。アバターが話す内容を変えたいときは、ノート欄を修正しPowerPointを再アップロードするだけなので修正も容易です。
喜來さん:銀行業務は数値や法令が頻繁に変わるので、その度にナレーションを差し替える必要があります。そこを柔軟に対応できるのは助かります。
金森さん:元動画のナレーションを担当した従業員が異動済みだった際は、修正箇所だけ声が変わると違和感があるため、全編で再録音を行いました。そういったケースでも、テキスト修正のみで対応できるのは便利ですね。
浅野:ちなみに、音声読み上げ機能は自動翻訳が可能で、世界65言語以上に対応しています。
喜來さん:その機能は、例えば窓口業務で海外のお客さまにご覧いただく動画を作る際に活用できそうですね!
インプット系の研修を動画化し、複数観点から研修の効率化を実現
浅野:既存の研修動画のうち移行できるものからクラウド化しているとのことですが、どのような内容が選ばれているのでしょうか。
金森さん:動画には大きく分けて金融業界の一般知識を学ぶ内容と、りそな銀行における業務内容といったローカルルールを習得する内容があります。今回クラウド化しているのは、一般知識を学ぶ動画です。業務上のノウハウといった社外秘の動画は、引き続き社内サーバーで管理する運用体制にしています。
浅野:なるほど、参考になります。ちなみに「PIP-Maker」で動画コンテンツの管理や運用をされてみてどうだったか、率直な声をお聞かせいただきたいです。
金森さん:研修動画のデータは増える一方なので、一部をクラウド管理へ移行し、自社サーバーの負荷を減らせたのは非常に好都合でした。

喜來さん:さらに、金融知識の習得などインプットが主となるプログラムは前もって動画を視聴してもらい、対面形式での研修ではこの知識を活かしてアウトプットに集中できるよう効率化を図りました。こうした研修の仕組みづくりにも役立ちましたよ。
浅野:研修は忙しい業務の合間を縫って参加していただくものですものね。
喜來さん:おっしゃる通りです。人財育成室は学習効果を最大化することを常に意識し、研修プログラムを設計しています。特に対面形式の研修では参加者によるアウトプットの時間を多めに設定し、実践的な学びを重視しています。例えば、グループディスカッションやケーススタディー、ロールプレイングなど、ここでしか得られない経験を提供したいですね。
金森さん:また「PIP-Maker」に限ったことではないですが、動画学習を増やしたことで、対面形式の研修への参加にかかる交通費や移動時間がカットできています。定量的な数字を出すことは難しいですが、経費削減につながり、そして業務に費やす時間が創出できました。
りそなグループ全体で動画コンテンツの作成と共有が可能に
計良:2024年5月、グループ会社でも「PIP-Maker」を利用できるようにしたいとご相談いただきました。弊社の取り組みやサービスが評価されて、ご採用いただけたことを光栄に思います。その節は誠にありがとうございました。
喜來さん:こちらこそ、契約締結に向けご尽力いただきありがとうございました。りそな銀行は、りそなホールディングスの傘下にあり、グループには埼玉りそな銀行、関西みらい銀行、みなと銀行などが属しています。
これまで「PIP-Maker」はりそな銀行が契約主体となり、動画作成の権限を持ち、グループ各社は視聴のみ可能な形で運用していました。しかし2024年5月、グループ各社から従業員向け研修動画の作成を希望する声があったため、契約主体をりそなホールディングスへ変更。グループ全体で活用できる体制へと移行し、4社で動画作成と共有ができる環境を整えました。
計良:このお話をいただいてから契約締結までの約11カ月間において、まずはりそなホールディングスさま専用の新プランを設計しました。その上で、りそな銀行さまのご要望とサービス提供元の条件をすり合わせながら、レギュレーションの策定を進めました。特に利用枠数の分配については、グループ各社の状況を踏まえた調整が必要でしたね。

浅野:りそな銀行さまはグループ各社の利用実態に即した配分を希望されていましたので、サービス提供元との条件調整も含め、慎重に進める必要がありました。グループ各社のご利用見込みを踏まえた上で、最終的にはりそな銀行さまにもご納得いただける形で調整を終えることができ、ホッとしました。

リージョンDS販促チーム 浅野恵海
計良:不動産ビジネス部さまからは、研修動画の元となるPowerPointの代行制作もご依頼いただきましたね。
金森さん:動画のクオリティー向上を期待しご依頼したのですが、内製資料とは段違いの高品質なものを作成いただき、とても感謝しています。
浅野:その評価を聞いて安心しました。PowerPoint形式で納品するため編集が容易ですし、りそなグループ内で横展開していただけますので、テンプレートとしてもお使いいただけるかと思います。
金森さん:今後「PIP-Maker」は、グループ全体の人財育成や情報共有を支える重要なツールとして、幅広いシーンでの活用を見込んでいます。研修や教育の効率化を図ることで、さらなるシナジー効果が生まれることを期待しています。
動画を活用し、一流の金融パーソンに成長できる研修体制を構築
浅野:人財育成室さまでは、今後どのような研修体制を整えようとされていますか。
金森さん:現在、金融機関未経験のキャリア採用者向けに、銀行業務の基本を体系的に学べる動画の作成を検討しています。というのも、従来の銀行では新入社員が同時に集合研修を受け、ゼネラリストとしてあらゆる経験を重ねることがキャリアパスの主流でした。しかし時代の変化に伴いキャリア採用者が増える中で、金融機関が初めてという方は多いのです。
多様なバックグラウンドを持つ方たちに弊社で力を発揮してもらうには、銀行業務の基盤となる知識をしっかり身につけることがとても重要です。この課題が明らかになった今、動画研修はひとつの解決策であるので、「PIP-Maker」を大いに活用したいですね。
計良:課題解決に向け、今後も様々な形でお役に立てるよう尽力いたします!

金森さん:また、他部署ではLMS(学習管理システム)を使って、研修用ショート動画の活用を検討しています。各従業員が業務のスキマ時間を活用し、自分のスキル向上に必要なショート動画を視聴できる環境を整えるべく準備を進めています。
浅野:ショート動画のようなマイクロラーニングは気軽に取り組めますので、多くの方に学んでいただけそうです。本当に、様々な所管部でご活用いただいているのですね。
喜來さん:その通りです。ただ無制限プランであるがゆえ、作った動画の管理ができていないことに若干の課題を感じています。動画IDは発行されたものの未完成のまま放置されているケースも見受けられるので、このあたりの整理も順次行いたいですね。
計良:なるほど、改めて解決策をご提案させていただきます。私どもは今回のホールディングス契約をきっかけに、りそな銀行さま全体での人財育成や業務効率化に向けた取り組みがさらに広がる可能性を感じています。例えば音声自動解析AIにより会話データを蓄積・分析する「Miitel」のようなサービスを人財育成に活用することで、個々のスキルや課題に応じた学習支援のご提案も可能ではないかと考えておりました。
金森さん:なるほど、習熟度に合わせて視聴すべき動画のレコメンド機能が実装できれば、研修効果がより期待できそうです。
浅野:そうですね!今後もより実践的なサービスのご提案を行っていきますので、引き続きよろしくお願いいたします。

※所属・役職、本事例の内容は執筆当時のものです。
※PIP-Maker®は、株式会社4COLORSの登録商標で、撮影と録音不要の音声付き動画作成クラウドサービスです。
※その他記載された製品名などは、各社の登録商標あるいは商標です。
2025.10.02