【お客さまインタビュー】年間約9,000件の申請受け付けをデジタル化。業務負担の体感8割減を実現!
100年以上の歴史を持つ北海道最大規模の金融機関である北洋銀行様。そのグループ12社、約8,480人の健康保険を管掌し、支えているのが北洋銀行健康保険組合様です。 組合員さまからの各種申請(人間ドック、脳ドック、家族健診、インフルエンザ予防接種など)は年間約9,000件に及びます。
この大量の申請の受け付け・処理に活躍しているのが、「FastEntry®(ファストエントリー)」です。今回はFastEntryの導入から運用までに携わった葛西常務理事に導入のいきさつや効果、今後の課題などをお聞きしました。
北洋銀行健康保険組合
・従業員数:6人
・事業概要:組合員(被保険者)の健康保険の管掌
・FastEntry導入時期:2022年4月
ゲスト
北洋銀行健康保険組合
常務理事
葛西 順一さん
FastEntryとは
Webフォームソリューション「FastEntry/ファストエントリー」は、従来紙中心で行われていた帳票周辺の事務処理プロセスを、短納期に、リーズナブルにデジタル化できます。事務を効率化して運用コストを削減するとともに、顧客接点を強化します。
多種・大量の紙での申請。時期の偏りも大きな悩みでした
―FastEntry導入前に感じておられた課題を教えてください。
最大の課題は、紙による健康診断や人間ドックの申請受け付けの業務負担の大きさでした。
当組合での人間ドック、脳ドック、家族健診、インフルエンザ予防接種、保養所利用などの各種申請は、年間で約9,000件にのぼります。以前はこれらをすべて紙で受け付けていましたので限られた人員で処理するのは大変でした。
特に人間ドックや家族健診は、毎年4月から受け付けを開始するのですが、例年どうしても9月〜12月の4カ月間に年間件数の6割ほどが集中してしまうという傾向があったため、年末にかけて負荷が大きくなってしまうのが悩みでした。
また、申請の種類ごとに用紙の仕様が異なることも業務の負担を増す要因になっていました。例えば人間ドックの申込書はカーボン転写式の3枚つづりのもので、さらに「本人用」と「配偶者・被扶養家族用」の2種類に分かれていました。3枚つづりの用紙ですのでWebサイトからダウンロードしてもらうことができません。一方でインフルエンザ予防接種の申込書などは1枚ものなのでダウンロード配布が可能です。こうして配布や保管の方法が異なる多様な用紙を扱うことで、業務はより煩雑になってしまっていました。デジタル化は必須の課題だったといえます。
デジタル化「2度目の挑戦」で選んだFastEntry
―申請受け付けのデジタル化にあたってFastEntryを選ばれたのはなぜでしょうか?
実はFastEntryを導入する前に、別のサービスを試してみた期間があるのです。サービス自体の使い勝手はよかったのですが、すぐに当組合での運用は難しいことがわかりました。
―具体的にはなにが問題だったのですか?
データ容量です。被保険者が医療機関で診察を受けた場合に受け取る領収書などを、各自の端末から画像としてアップロードしてもらうという使い方を想定していたのですが、そうすると試用していたプランではすぐにデータ容量の上限に達してしまうことがわかったのです。そのサービスは当組合数千人規模での活用には不向きと判断しました。
―FastEntryならその問題を解決できそうだったのですね?
はい。そのようないきさつもあって、かねてお付き合いのあったトッパンフォームズさんに相談し、薦められたのがFastEntryでした。当組合での活用範囲であればデータ容量は実質無制限で利用できました。
もちろん、デジタル化のためのソリューション選択においてポイントになるのはデータ容量だけではありません。利用料金、使いやすさ、導入後のサポート体制などさまざまな観点から検討し、FastEntryの導入を決定しました。
―FastEntryの運用を開始するまでに苦労されたことはありますか?
導入決定から運用開始までの時間が短かったので正直準備は大変でした。ただ、最初のデジタル化への挑戦の際に身についたノウハウをFastEntry上で再現するのは比較的容易でしたので、どうにか予定通りに運用開始にこぎ着けることができました。FastEntryはフォームのカスタマイズが簡単なので、例えば人間ドック用のフォームが出来上がったら、それを少ない工数で脳ドック用のものに変換することができます。当組合のように多種類のフォームを必要とする事業所に向いていると思います。
業務負担の圧倒的な軽減。印刷・郵送コストも年間約30万円の削減
―実際にFastEntryを運用してどのような効果を感じていますか?
なんといっても業務負担の圧倒的な軽減です。例えば人間ドックを例にしますと、担当職員とも認識をすり合わせてみたのですが、体感的には業務負担が8割減になったと感じています。
人間ドックの受診後、病院から組合員に送られる検査結果は従来通り紙の郵送になりますので100%のペーパーレス化ではありませんが、受診前に当組合から病院へ送る書類もFastEntryのデータを活用してメールで行うことができるようになりましたので、紙はほとんどなくなりました。以前は過去5年分の申請書の保管で段ボール箱が五つ満杯になっていましたが、そのスペースも必要なくなりました。紙で受け取ったデータの入力といった作業もそれに比例してなくなりました。
用紙や封筒の印刷費や郵送料などで年間約30万円程度のコストカットも実現しています。
回答を持ち越すことのないサポートデスクに感動
―他に FastEntryの優れていると感じられたところがあれば教えてください
まずローコード技術により操作が直感的に行えるということ、そして得られる効果やメリットに対してリーズナブルであるという点です。加えて、先ほども述べた「カスタマイズが簡単」という利点は、更新が楽に行えるというメリットとも直結します。人間ドックや家族健診の申し込みフォームは一見シンプルなつくりですが、提携先病院側の受付期間に関する注記など細かな更新を頻繁に行います。FastEntryではそうした作業が苦になりませんし、自分たちで簡単に行えるためスピーディーに更新できます。
また、サポートデスクの素晴らしさには感動しました。少しでもわからないことがあった場合はすぐサポートデスクに連絡させていただいているのですが、すべての問題がその場で解決しました。回答を持ち越されたことはもちろん「少々お待ちください」といった言葉を聞いたこともありません。
デジタル化は「越えなければならない壁」
―申請操作を行う側、すなわち組合員さまのデジタル化への反応はいかがでしたか?
申請のデジタル化については事前に組合員にアンケートを行っていて、回答いただいた組合員のうち80%以上が申請をネットで行えるほうがいいと回答していましたし、組合員にとってもデジタル化は好ましいものだったと思います。
デジタル化に反対する声が皆無だったわけではありません。そのため、デジタルと紙のハイブリッド体制を検討したこともあったのですが、それではいつまでもDXの壁を越えられなくなりますので、デジタル化を不安視する声には丁寧なサポートで応えていくことにしてデジタル化に踏み切りました。
とはいえ実際に運用をスタートした際にはそれなりに問い合わせがあることも想定していましたので、当初は電話サポートの体制を整えて臨みましたし、実際にかなりの問い合わせがありましたが、デジタル化の運用2年目となる今年は問い合わせもほとんどなくなりました。
FastEntryで構築したサービス体制をいかに標準化できるかがこれからの課題
―FastEntryについて、ご意見やご希望があればお聞かせください
FastEntryの操作そのものは大変簡単で便利に活用させていただいており、非常に満足しています。ですが、将来の業務の引き継ぎに考えを及ばせると悩ましいものを感じてしまいます。なぜならば新しく運用を開始するまでの段階やFastEntryからダウンロードしたデータの活用にはまだまだ担当者個々のスキルが必要になる部分もあるからです。
現在担当している自分がそうした「応用部分」をあまり広げてしまうと、将来にわたって一定の水準をどう維持していくかという新しい課題もまた広がってしまうということです。
トッパンフォームズさんには、そうした領域までを網羅したソリューション開発や、引き継ぎの際に「これさえ読み込んでおけば大丈夫」というマニュアルの作成をぜひお願いしたいと思っています。
北洋銀行健康保険組合様はかねて、組合員さまの健康管理にスマートフォンアプリを導入するなど、積極的にDXに取り組んでおられます。FastEntryが北洋銀行健康保険組合様の「健康経営」の一助となれば幸いです。
FastEntryは、パソコン、タブレット、スマートフォンなどで利用できて、入力、申し込み業務など幅広い業務をペーパーレスで完結できます。以前の北洋銀行健康保険組合様のように紙帳票による業務の負担が大きいとお悩みの方は、ぜひお気軽にTOPPANエッジにご相談ください。
※「FastEntry」はシナジーマーケティング株式会社の「Synergy!」システムなどを利用した、Webフォームを構築して提供するTOPPANエッジのソリューション名称です。
※ 所属・役職、本事例の内容は執筆当時のものです。
※ 写真撮影時にマスクを外していただきました。
※ トッパン・フォームズ株式会社は2023年4月1日付でTOPPANエッジ株式会社に社名変更いたしました。
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・Web申し込みのニーズに応え、機会損失を防ぎたい
・顧客との接点が少なく、新規顧客獲得が進まない
・顧客から送付された書類の処理負荷を軽減したい
・電子化を進めるための手順がわからず、社内DXが進まない
・紙DMからデジタルコミュニケーションにつなげたい
・携帯電話番号の収集が分からず、顧客接点が強化できない
2022.10.26