コラム

【マンション】ベランダ・バルコニーのアルミ手すり|種類・デザイン・寿命について解説

マンションやビルのバルコニーに設置されるアルミ手すりは、落下防止の目的だけではなく外観デザインのアクセントとしての役割も果たすパーツです。製品によって性能や見た目に違いがあります。

そこで今回は1900年創業のTOPPANが、「アルミ手すり」の特徴と用途・デザインの種類、選ぶ際のポイントについて詳しく解説します。アルミ手すりの寿命や交換時期など多くの方から寄せられる“よくある質問”も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。


◎◎

<目次>

■ アルミ手すりの特徴
■ アルミ手すりの「用途」種類
■ アルミ手すりの「デザイン」種類
■ アルミ手すりを選ぶポイント
■ アルミ手すりに関する“よくある質問”
■ 集合住宅・公共施設におすすめのTOPPANの不燃アルミ「手摺ルーバー」
■ まとめ


■ アルミ手すりの特徴

アルミ手すりの特徴は、主に4つあります。

他の金属より軽量で高強度

アルミニウムは建築資材に加工される金属の中でも比重※が小さい点が大きな特徴です。
※比重:物質の一定体積あたりの質量と同体積の標準物質(水)の質量の比

金属の種類 比重(g/㎠)
アルミニウム 約2.70
約7.87
ステンレス鋼 7.7~8.0程度

そのため、ベランダ手すりや窓サッシに採用すると、他の金属よりも建物にかかる荷重負荷を小さく抑えられます。

比重が小さいアルミニウムは純度が高いほど柔らかいですが、他の金属※と混ぜ合わせて合金化することにより、一気に強度が高まる点もポイントです。
※銅・マンガン・マグネシウム・亜鉛など

そのため、アルミニウム合金は、各種建築部材だけではなく、自動車やロケットの材料にも採用されています。

他の金属より加工しやすい

アルミニウムは他の金属よりも硬度が低く柔らかいため、カットや切り欠きの加工が容易です。

金属の種類

硬度(HV)

アルミニウム(合金)

45〜100程度

490程度

ステンレス鋼

200以上

そのため、現場でアルミ手すりを取り付ける際に微調整が必要になっても、臨機応変に対応できます。ただし、カット断面から腐食する可能性がある点には注意しましょう。

サビにくい・腐食に強い

アルミニウムは、他の金属よりもサビにくく、ベランダ手すりや外装材にも活用されています。雨風にさらされても痛みにくいため、長期間メンテナンスフリーである点もメリットです。

ただし、アルミニウムは全くサビない・腐食しない訳ではなく、湿気・塩分・温度変化・大気汚染物質や異種金属との接触、強アルカリ性環境などにより劣化する場合もあるので注意しましょう。

また、アルミニウム合金は他金属の含有割合により、早い段階でサビが発生する可能性があります。

蓄熱しにくい

ベランダ手すりは日射熱を受けやすい部位で、真夏に暑くて触れなくなるシーンは珍しくありません。

アルミニウムは熱伝導率※が他の金属よりも圧倒的に高く、日当たりがいい場所では一時的に暑くなるものの、日影に入ったり風が当たったりすると速やかに表面温度は下がります。

※熱伝導率:熱の伝わりやすさを表す指標で、数値が大きいほど熱しやすく冷めやすく蓄熱しにくい

金属の種類

熱伝導率(W/m・K)

アルミニウム

210程度

17.5程度

ステンレス鋼

15程度

■ アルミ手すりの「用途」種類

アルミ手すりは一戸建て住宅から高層マンション・高層ビルまで幅広い建物に採用されますが、製品のシリーズは用途ごとに分かれており、デザイン・施工方法・建物との取り合い・水平耐荷重・耐衝突性などに違いがあります。

そのため、アルミ手すりを選定する際には、製品がどの建物に適しているか必ず確認しましょう。

確認項目

手すりの種類

建物の規模

  • 一戸建て住宅・アパート、もしくは低層マンション用
  • ・集合住宅(マンション)・ビル用

建物の構造

  • ・木造(W)用
  • ・鉄骨(S)造、鉄筋コンクリート(RC)造、鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造用

■ アルミ手すりの「デザイン」種類

アルミ手すりのデザインは、建物の外観デザインに影響するため、色や形状の種類について事前にチェックしておきましょう。

アルミ色 or化粧シート貼り

アルミ手すりのカラー展開は、主にアルミ色と化粧シート貼りに分かれます。それぞれ見た目の雰囲気が全く変わるので、材料選定の際にはカタログやサンプルで違いを確認し、デザインシミュレーションすることをおすすめします。

アルミ色の展開はメーカーによって異なりますが、「シルバー・ステンカラー・ブロンズ・ダークブロンズ・ブラック」などが主なラインナップです。

化粧シート貼りの製品は、メーカーによって選択肢の数が全く異なりますので、製品を決める際にはレパートリーを確認しましょう。

【ポイント】
TOPPANのアルミと化粧シートを組み合わせたフォルティナ・手摺ルーバーは、木目・石目・抽象柄など数十種類からデザインをお選びいただけます。

◎◎

横ルーバーor縦ルーバー

アルミ手すりは、ルーバー材を縦に並べるか横に並べるかによって印象が変わります。

横ルーバー
縦ルーバー

手すりの方向

手すりの種類

横ルーバー

  • ・優雅でモダンな印象に仕上がる
  • ・材料の間隔が広いと人が足をかけて登る危険性がある
  • ・水はけが悪く材料の上にホコリやチリが溜まりやすい

縦ルーバー

  • ・シャープな印象に仕上がる
  • ・水はけがよく、ホコリやチリが溜まりにくい
  • ・材料の太さや間隔によって、古めかしいデザインになる

これらの特徴から、アルミ手すりの設置場所が「インナーバルコニーなど半屋外空間なのか、風雨にさらされる屋外なのか」、「外観デザインのコンセプトと調和するか」などが、横ルーバー・縦ルーバーを選ぶ際のポイントになります。

■ アルミ手すりを選ぶポイント

アルミ手すりは、建物種別やデザインコンセプト、安全性、耐候性、プランの柔軟性などに着目して選びましょう。

建物種別

アルミ手すりは、設置場所の地表からの高さや建物の構造によって、選定すべき製品シリーズが異なります。

一戸建て住宅や低層建物用の手すりを高層階に、木造用を鉄骨造の建物に取り付けると、耐風圧性能や固定部分の強度が不十分で重大な事故につながる危険性があるので十分な注意が必要です。

デザイン性(外観との調和性)

アルミ手すりを外階段やバルコニーに取り付けるプランでは、その形状と色・柄の組み合わせが外観デザインに大きく影響します。そのため、外観デザインとの調和性や外装材との統一感を意識してアルミ手すりを選定することが重要です。

最近は、外装材と手すりを一体にしたファサードデザインも多数見かけます。

【ポイント】
TOPPANの手摺ルーバーを含む内外装意匠材フォルティナは、環境に優しい化粧シートとアルミニウムを組み合わせた不燃意匠材で、同シリーズのルーバー・スパドレル・リブパネル(フォルティナレッジ)と色柄を揃えられます。

安全性

屋上広場もしくは2階以上にあるバルコニー、その他、これに類する空間の周囲には、安全上の観点から高さ1.1m以上のフェンス(手すり)・手すり壁・柵・金網のいずれかを設置しなくてはいけません。

つまり、法令を遵守した設計デザインにするためには、設置後に高さ1.1mを確保できる製品を選定する必要があるということです。

また、これらの部材には、通常行為・避難行為・危険行為に抵抗できる十分な強度も求められます。

通常行為

  • ・成人が複数人で前向きによりかかる場合を想定
  • ・「10〜30kgf/m」以上の強度が必要

避難行為

  • ・成人が複数人で正面衝突した場合を想定
  • ・「45〜90kgf/m」以上の強度が必要

危険行為

  • ・成人が1人で押したり揺らしたりする場合を想定
  • ・「25〜90kgf/m」以上の強度が必要

手すり(ルーバー)や柵、金網を選定する際には、「足をかけにくい(上りにくい)か」「材料の隙間が開きすぎていないか」などの確認も欠かせません。

耐候性

アルミニウムやアルミニウム合金は、サビにくいですが“全くサビない”訳ではありません。そのため、屋外や半屋外にアルミ手すりを設置する際には、湿気・塩分などに強く耐候性の高い製品を選ぶ必要があります。

【ポイント】
TOPPANの手摺ルーバーには、外装R仕様と準外装仕様のラインナップがあり、外装R仕様はアルミニウム基材の上に腐食を防止する陽極酸化皮膜層・アクリル塗装層を重ね、その上に耐候性が高い化粧シートを貼り合わせています。

※耐候性促進試験にて15,000時間著しい変化なし

プランの柔軟性(特注対応)

マンションや医療福祉施設、教育施設など、中規模以上の建築プロジェクトでたくさんの場所にアルミ手すりを設置する場合、設計プランに合わせて柔軟に特注できるかどうかもチェックポイントになります。

特注対応によってオリジナリティのあるデザインを表現できるだけではなく、工事費用の削減や工期の遅延防止などのメリットにつながるケースは少なくありません。

【ポイント】
TOPPANの手摺ルーバーは、豊富な色柄・形状・ピッチの自由な組み合わせによって、無限のデザインパターンを実現できます。既存のレパートリーにない特注形状の製作も承っておりますので、お気軽にご相談ください。

■ アルミ手すりに関する“よくある質問”

最後に、アルミ手すりに関してお客様からよくいただく質問を紹介します。

Q.「アルミ手すりの寿命はどのくらい?交換の時期は?」

A.「アルミ手すりは、サビ・変形が発生したり、深いキズがついたりしなければ、基本的に交換の必要はありません。ただし、取り合い部分のコーキングは定期的なメンテナンスが必要です。」

アルミ手すりは多くのメーカーで製品保証期間を「納入後5年間」に設定していますが、通常の施工環境であれば20〜30年はメンテナンスが必要ありません。

ただし、直射日光に長時間さらされる場所や給湯排気など熱風が当たる場所では、部分的に変色する可能性があります。

また、手すり自体は劣化しなくても、外壁などとの取り合い部分に露出するコーキング目地は、5〜10年に一度打ち替えが必要です。

TOPPANの手摺ルーバーは、製品保証期間を外装R仕様で「製品納入後10年間」、準外装仕様で「製品納入後2年間」としています。

Q.「BL認定品とは?」

A.「BL認定の正式名称を『優良住宅部品(BL部品)』で、品質・性能・アフターサービス等に優れた住宅部品を財団法人ベターリビングが認定する民間の制度です。」

BL認定品の性能表示は、JIS規格(JIS A 4702およびJIS A 4706)に準じており、基準を満たすとメーカーの製品保証とは別に2年間の無償保証と賠償保険が付きます。

ただし、BLマークが付く製品は、設置する建物の用途と場所(適用範囲)が細かく決められており、病院・学校・商業施設、その他非住宅分野の建物に設置しても適用範囲外として性能を発揮できず保証も受けられない点にご注意ください。

BL認定品以外のアルミ手すりにおける安全性を確認したい場合は、日本金属興業協同組合「手摺の安全に関する自主基準」や、アルミ手摺工業会「共同住宅用アルミ墜落防止手すり強度のガイドライン」などを参考にする方法がおすすめです。

■ 集合住宅・公共施設におすすめのTOPPANの不燃アルミ「手摺ルーバー」

TOPPANは1900年の創業以来、SDGs実現に向けた社会的課題の解決に取り組み、高耐久かつ地球環境に配慮した建築内外装材を開発製造しています。

環境負荷を抑えた化粧シートとアルミニウムを組み合わせた不燃意匠材FORTINA(フォルティナ)シリーズでは、手摺ルーバーをお選びいただけます。

【TOPPANの手摺ルーバー“6つの強み】
・国土交通大臣による不燃認定番号取得済み(不燃材料認定番号:NM-5462(1))
・嵌(かん)合方式※の採用により、面ごとのアルミと化粧シートの自由な組み合わせが可能
・色柄・形状・ピッチ(間隔)の自由な組み合わせが可能
・特注形状の製作が可能
・外装材(スパンドレル・リブパネル・ルーバー)と同一の化粧シート仕上げが可能
・耐候性が高い(外装R仕様)

※嵌(かん)合:2つの部品をぴったりと隙間なく組み合わせる状態

◎◎

■ まとめ

アルミ手すりは軽量かつ劣化しにくい優れた建物部材です。ただし、アルミ手すりを選ぶ際には、建物の種別(規模・構造など)やデザイン性、安全性、耐候性、プランの柔軟性など、多角的な視点が必要になります。

TOPPANでは、高耐久かつデザイン性に富んだ国土交通大臣認定の不燃意匠材を製造しております。「環境に優しい建築」や「人に長く愛される建物」、「街のシンボルになる建築」の材料選定でお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

2026.02.18

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