マンション・ビルの外壁デザイン|トレンドのアルミカーテンウォールやおしゃれな事例画像を紹介
マンションやビルの印象を大きく左右するのが、外壁デザインです。
最近はシャープでモダンなデザインが人気で、アルミカーテンウォールを採用する事例が増えています。
そこで本記事では、外壁デザインのトレンドや外壁材の種類・選び方、おしゃれな事例とデザインのポイントを解説します。
TOPPANが提案する環境配慮型外壁材も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
<目次>
■ 外壁デザインのトレンドや高級感のある人気カラー・設計手法
■ 外壁材の種類と選び方
■ 外観デザインのおしゃれな事例とデザインのポイント
■ 外観デザインを決める要素は外壁以外にも
■ 耐候性・デザイン性の高いTOPPANの外装材
■ まとめ
■ 外壁デザインのトレンドや高級感のある人気カラー・設計手法
マンションやビルの外壁デザイントレンドは、時代と共に多少移り変わるものの、長年人気なスタイルもあります。特に以下の3点は、多くの事例でデザインに取り入れられています。
シックなカラー
ずっと愛される建物にするために重要となるのが「普遍性」と「街並みとの調和」です。
飽きのこないナチュラルカラーやアースカラー、黒・グレー・ホワイトなどの無彩色を基調としたカラーが長年のトレンドとされています。
特に、無彩色とブラウン・ベージュなど温かみのあるカラーを組み合わせ、シャープさとナチュラルさをバランスよく取り入れる事例が増えており、木目や石目調も積極的に採用されています。
明度の異なるカラーを対比的に配置すると、鮮やかな色を使わずとも個性を表現できる点がポイントです。
テクスチャーのコーディネート
街並み条例や景観条例で建物の外観に使用できるカラーが限定されている場所は少なくありません。
そのため、カラーコーディネートだけではデザインのバリエーションに限界があります。
そこで近年トレンドなのが、異素材を組み合わせる手法です。
テクスチャー(質感)の異なる素材をデザインして、その対比で外壁デザインにオリジナリティをプラスします。
有機的な木目や石目と無機質なメタルやガラス素材をバランスよくレイアウトするデザインが人気です。
アクセントのルーバー・リブパネル
カラーやテクスチャーの対比に加えて、ファサード(建物正面の外観デザイン)に凹凸をつけ陰影をデザイン手法として採用する事例も珍しくありません。
そこでよく用いられているのがルーバーやリブパネルです。
【ルーバー】
細長い羽板や棒状の建築部材で、隙間を設けながら並列して組み上げます。
主に採光・通風を必要とする開口部前や人の視線を適度に遮る目隠しの役割で設置されてきましたが、近年は凹凸による陰影ができることから、デザイン部材として採用されるケースが増えています。
【リブパネル】
スパンドレル(内外装用パネル材)の一種で、表面に大きな凹凸のある形状をしており、見た目はルーバーを連ねたように仕上がります。
広い面積に施工しても単調にならず、立体感・高級感・重厚感がプラスされる点が魅力です。
■ 外壁材の種類と選び方
マンションやビルなどの大規模建築物の外壁材はいくつかあり、それぞれ特徴が異なります。
また、建物規模が大きくなるほど防火関連規定を受け、使える材料が限られる点もポイントです。
では、素材ごとのメリット・デメリットを紹介します。
ALCパネル
ALCパネル(気泡コンクリートパネル)はマンションやビルからアパート、戸建て住宅と建物規模問わず以前から外壁材として用いられてきた素材です。
コンクリートがパネル化されているため、天候や気温によって工程が影響を受けにくいことから、以前は多くの現場で採用されてきました。
しかし、気泡を多く含む特徴ゆえに、表面の塗膜が劣化して剥離・亀裂が発生すると雨を抱え込みやすく水分に弱い点がデメリットです。
また、パネル継ぎ目のコーキング材は10〜15年程度で劣化するため、最近は外壁下地材として採用されるケースが増えています。
タイル
タイルも以前はビルやマンションの外壁に多く採用されてきた素材です。
タイルそのものは耐候性・耐久性が高いため、メンテナンスをそれほど必要としない点がメリットです。
ただし、タイルとタイルの間に施工する目地材は経年によって風化し、定期的な打ち替えが必要になる場合もあります。
また、脆弱目地からタイル裏に雨水が侵入すると、剥離や浮きなどの不具合が起こります。
タイル調の外壁にしたい場合は、目地を減らせる窯業系サイディングがおすすめです。
天然石・人工石
アクセントで天然石や人工石を外壁材へ採用する事例もあります。
高級感が増し、威厳あるデザインに仕上がる点がメリットです。
ただし、荷重負荷が大きく運搬・搬入の手間がかかる点や、コストが高い点、分厚い材料は納まりが難しい点が懸念されます。
コンクリート打ち放し
近代建築に多く採用されるコンクリート打ち放しは、シンプルモダンなデザインにおいて重要な手法です。
しかし、施工者によって仕上がりや品質にムラが出る可能性がある点や、天候・気温によっては施工がストップしてしまうリスクをはらんでいます。
強化ガラス、アルミカーテンウォール
建物の構造と外壁仕上げを切り離すカーテンウォール構法が普及したことで、外壁に強化ガラスを用いるマンションやビルが増えました。
開放的な印象になる点がメリットですが、コストが高く断熱性の観点から採用できる事例は限られます。
スパンドレル
スパンドレルとは押出形成されたアルミ製の内外装材で、軽量で施工性が高いことから大規模建築物の外壁や軒天材などとして多く活用されています。
最近は印刷技術の進歩により、アルミ基材の上にリアルな木目の化粧シートを接着することで、ウッドデザインも表現できるようになりました。
【ポイント】
TOPPANでは、環境に優しい化粧シートとアルミニウムを組み合わせスパンドレルやルーバー、リブパネルを製造しております。
無垢材
最近はカーボンニュートラル・脱炭素化の動きが活発で、建物の外装デザインにも木を取り入れるケースが増えてきました。
しかし、建築基準法では木材の不燃性は認められていません。
そのため、外壁へ無垢材を採用する場合は個別認定を受けた不燃木材を使用したり、壁を不燃材と二重構造にしたりなど、手間とコストがかかるので注意しましょう。
また、防火規定を受けない場所であっても、無垢材は雨染みや腐食、蟻害のリスクがあり、定期的なメンテナンスが欠かせません。
【ポイント】
TOPPANでは、様々な外壁材のデメリットを解消できる意匠性に富んだ建築材料を販売しています。
■ 外観デザインのおしゃれな事例とデザインのポイント
TOPPANは凸版印刷株式会社として培った印刷技術を用いて、高いデザイン性を持つ耐候性に優れた外装材を製造しています。
そこで、弊社製品の採用事例から外壁デザインのポイントを紹介します。
コントラストの強いカラーコーディネイト
こちらは、建物上部をホワイト、下部をブラックでコーディネートした事例です。
ブラックは広範囲に採用すると暗く圧迫感の強い外観になりがちですが、太さの異なるルーバーをランダムに組み合わせることで、メリハリがあり軽やかな印象に仕上がりました。
塗装でブラックを表現すると、紫外線によって塗膜表面が風化するチョーキング現象が起こると褪色が目立ちますが、TOPPANの外装用アルミ意匠材でしたら、色褪せなどの劣化を抑えられます。
石目とガラスのコンビネーション
こちらは、重厚感のある石目と爽やかでモダンな印象のガラス素材を組み合わせたデザイン事例です。
天然石や人工石をこれだけ大量に使用すると、建物への荷重負荷が大きくメンテナンス費用もかかります。
TOPPANの壁面用シート意匠材ClassAretStone(クラスアートストーン)は、軽量で施工効率が良いため、建物に負担がかからずコストを抑えてスタイリッシュな外観を実現できます。
木目ルーバーが主役の外観デザイン
こちらの建物はシンプルな形状の全面にルーバーをあしらった事例です。
荘厳な雰囲気漂うシンプルモダンなデザインの中に、どこか“和”の落ち着いた雰囲気を感じられる事例です。
ルーバーは通風・採光を確保しながらも、外からの視線を適度に遮れる点が魅力です。
そのため、室内が暗くならず開口が多い場合でもプライバシーを確保できます。
木目とメタルの組み合わせ
こちらは、メタル調の外壁パネルを基調としながらもアクセントに木目のスパンドレルを採用した事例です。
メタル調の外壁パネルはシャープなデザインに最適ですが、それだけではどこか冷たく無機質な印象になりがちです。
しかし、こちらのように木目を部分的に取り入れると、柔らかさがプラスされアイキャッチの効果も生まれてオリジナリティのある外観デザインに仕上がります。
■ 外観デザインを決める要素は外壁以外にも
建物の外観デザインを決める要素は、外壁材だけではありません。
最近は軒を深く取る建築デザインが増えており、軒裏天井にどのような素材やカラーを使うかによって印象はかなり変わります。
建物の外観デザインを検討する際は、軒裏など外壁以外の部分にもぜひ着目してみてください。
【ポイント】
TOPPANの内外装材フォルティナは、外壁だけではなく軒天にもご採用いただけます。外装用は20種以上ものカラーレパートリーがございますので、ぜひカタログをご確認ください。
■耐候性・デザイン性の高いTOPPANの外装材
TOPPANは、環境に配慮しつつ意匠性の高いレパートリー豊富な内外装仕上げ材を製造しております。
その中でも特に外壁材として多くの現場でご採用いただいておりますのが、FORTINA(フォルティナ)とClassArtStone(クラスアートストーン)です。
FORTINA(フォルティナ)の特長
・最新の印刷技術によって再現したリアルな木目と質感
・豊富な形状レパートリーによる様々な納まり・デザインを実現できる多様性(ルーバー・スパンドレル・フラットパネル・リブパネル(フォルティナレッジ))
・20種類以上の木目ラインナップ(内装用は80種類以上)
・低汚染なオレフィンシートによる環境配慮(塩ビよりも製造過程のCO2排出量が少ない・塩素を含まないため燃焼時に有毒が発生しない・VOC※の一因である可塑剤を含まない)※準外装・内装用のみ
・耐候性をアップさせ屋外環境でも長期間「シート表面のクラック・各層の密着低下・絵柄の退色や変色」を抑制した「外装R仕様」
※VOC:揮発性有機化合物の略称で、光化学オキシダントやPM2.5など空気汚染の原因物質
ClassArtStone(クラスアートストーン)の特長
・最新の印刷技術によって再現したリアルな石目
・表面の凹凸があるリアルな質感(なだらかな凹凸の御影石調艶消仕上げ)
・9種類と豊富な色柄ラインナップ(新大谷石、サンドストーン、グラニットなどリアルな色柄)
・様々な下地に施工可能なフレキシビリティ(ALCパネル、コンクリート・モルタル下地、サイディングボード、磁器タイル、RC、金属パネルなど)
・現場での加工・施工容易性(シート状なので軽量で切断・接着が簡単)
・曲面にも施工可能
・既存外壁を撤去せずに上貼りできるため、改修時の廃棄物を大幅に削減(環境にやさしい)
・乾式構法なので、乾燥期間や騒音・粉塵・臭いによるトラブルを抑制
【ポイント】
TOPPANでは、意匠性だけではなく施工性・耐候性の高い環境配慮型建材をいくつも開発・製造しております。
設計におけるデザイン・納まり・環境配慮に関するご相談も承っておりますので、お気軽にご相談ください。
■ まとめ
外壁のデザインは、外壁材の種類・カラーやテクスチャーのコーディネート、ルーバーなどのアクセント要素の組み合わせによって、印象が全く変わります。
また、ビルやマンションなどこまめなメンテナンスが難しい建物においては、耐候性・耐久性の高さも重要です。
TOPPANでは、環境に配慮したデザイン性を豊かにする外装建材を開発・製造しております。
「環境に優しい建築」や「人に長く愛される建物」、「街のシンボルになる建築」の材料選定でお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
2024.10.24