コラム

環境にやさしいエコ容器が選ばれる理由とは?化粧品容器などでも進む環境配慮

いま、環境にやさしいエコ容器が注目されています。化粧品の容器などにおいても紙製容器等のプラスチックに代わる素材の容器の利用が進んでいます。本コラムでは、環境にやさしいエコ容器が選ばれている背景や、水まわり製品の容器でも紙化が可能になる方法をご紹介します。


そもそも環境にやさしい、環境配慮とは

昨今、「環境にやさしい」、「環境に配慮した」製品という言葉をよく耳にしますが、そもそも「環境にやさしい」や「環境配慮」とは一体どのようなことをいうのでしょうか。

「環境にやさしい」とは、製品やサービスの特長を表す言葉としてよく使用されます。例えば、ある製品を製造する際に、これまでプラスチックで作られていたものを、紙やリサイクル材等の代替素材素材に置き換えたり、リサイクル可能な設計にすることで、環境負荷を軽減できるものを「環境にやさしい」と呼びます。
また、「環境配慮」とは、消費者としての行動や姿勢を表す言葉として使用されます。具体的には、自身の行動や日々の消費活動において、環境にどのような影響が生じるかを考え、環境への負荷を減らしながら、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを行うことです。環境配慮は、自主的かつ積極的な行動が重要です。例えば、「環境にやさしい」製品を積極的に使うようにするなども環境に配慮した行動になります。

このような環境にやさしい製品を製造することや、環境配慮として環境にやさしい製品を購入するなどの行動をとることは、地球が抱える環境問題の改善に繋がります。一つ一つは小さな行動でも各々が実行することで、環境に与える影響は大きくなります。

環境問題への対策として日本が世界と結ぶ約束

環境汚染や地球温暖化への影響など、プラスチックが地球環境にもたらす影響が問題視されています。こうした背景から、日本は国際的な取り決めや宣言を行っています。

例えば、2019年5月に公表された「プラスチック資源循環戦略」では、2030年までに「ワンウェイプラスチック」と呼ばれる使い捨てプラスチックを累積25%排出抑制することなどを掲げました。

2019年6月に開催されたG20大阪サミットにおいて日本が提案した「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」では、2050年までに海洋プラスチックごみによる追加的な汚染をゼロにすることを目指すと示しています。

2020年10月には、「2050年カーボンニュートラル」を宣言しています。これは2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにすることを目指すものです。

これらを背景に日本政府は2022年4月1日より「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」を施行しました。この法律によって、プラスチックの資源循環の促進等を図るため、プラスチック使用製品の使用の合理化や廃棄物の市町村による再商品化、事業者による自主回収・再資源化を促進するための制度の創設などが定められました。


消費者が環境にやさしい製品を選択するメリット

消費者が環境にやさしい製品を選択するメリットは以下のようなものがあります。

まずは、自身の行動により環境負荷の低減に貢献できることです。消費者として環境にやさしい製品やサービスを積極的に選ぶことで、自身の行動が環境負荷の低減に繋がります。
さらに、消費者が積極的に環境にやさしい製品を選ぶようになると、企業は消費者のニーズにあった製品を作る必要が出てくるため、積極的に環境にやさしい製品の開発・生産を行うようになります。そのため消費者は環境にやさしい製品の中で多くの選択肢を得ることができるようになります。

採用が進む環境にやさしい容器

プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律の施行を受け、プラスチック製品を生産する企業は、プラスチック使用量を削減する方向へ舵を切っています。

同法律では、プラスチックを使用する材料をできる限り少なくすることや、包装を簡素化すること、そして包装フィルムや容器などを丈夫に作るなどして長期使用化・長寿命化を行うこと、プラスチック以外の素材へと代替すること、再生利用が容易な材料を使用することなどが指針として示されています。

これを受け、プラスチックの使用量を減らした環境にやさしい容器が注目されています。その例として、従来、複数の異なる素材から作られていたものを、単一の素材から作る「モノマテリアルパッケージ」や、再生プラスチックやバイオマスプラスチックを使用した容器、紙製容器等があります。


環境にやさしい容器の例


・紙製飲料容器カートカン®
カートカンは紙製の環境にやさしい飲料容器です。酸素バリア性が高く、常温流通でも長期保存性に優れています。環境にやさしいサステナブルな飲料容器を探している方におすすめの飲料容器です。
カートカンは売上の一部が「緑の募金」として寄付されているため、日本の森林育成にもつながり、企業のサステナビリティ向上に貢献できます。


・バイオマスプラスチック容器
バイオマスプラスチックは石油由来の原料ではなく植物などの再生可能な有機資源(トウモロコシやサトウキビなど)を原料に作られたプラスチック素材です。紙素材や木材と違ってプラスチック素材ではあるものの、石油由来のプラスチックに比べて環境に悪影響を与えにくい特徴があります。
2020年にレジ袋が有料化されましたが、バイオマス素材が25%以上配合されているレジ袋は無料配布可能となっています。


環境にやさしい紙製容器という選択肢 ~水回りで使用する製品の容器にも紙化を~

従来はプラスチック製容器が主流だった化粧品やトイレタリー製品について、紙製容器を選択することに注目が集まっています。その背景として、紙製容器は環境に優しい容器として環境負荷軽減につなげることができるほか、美粧性に優れた印刷を施すことによって容器の優れた見た目を実現し、新たなブランド価値を創造できるという点が挙げられます。
紙製容器を選ぶことで、環境に優しいだけでなく、ブランディングの選択肢も広げることができるようになるのです。

現在はシャンプーや化粧品の容器までも紙化が可能になっています。実際の容器の紙化事例として、ボディソープや日焼け止めのプラスチック容器が紙製容器に置き換えられています。

特にボディソープのように主にバスルームで使用する製品向けに、水まわりでも問題なく利用できる紙製容器があります。水に強い紙素材を利用すると同時に、水と常時接触する可能性のある底部付近に紙端部を設けないようにする構造を採用することで、高い耐水性を実現することができるのです。

これまでは耐水性というハードルがあり、なかなか環境への配慮に重きを置くことが難しかった場所での使用も、耐水性があり、なおかつ環境にやさしい紙製容器が登場したことで、選択肢を大きく広げることができました。

プラスチック容器を選ばざるを得ない状況から、紙製容器が選べるという状況に変わったことで、環境配慮への関心が高まるきっかけにもなるかもしれません。


紙製容器のメリットとは ~「キューブパック」のご紹介~

環境にやさしい容器として紙製容器を選ぶことには、さまざまなメリットがあります。ここではTOPPANの紙製容器「キューブパック」を例に挙げて、そのメリットをご紹介します。同製品は高い耐水性を保つ独自構造により、バスルーム等、水に濡れる環境で使用する容器の紙化を実現します。

環境にやさしい容器としてキューブパックを採用することで、一般的な同容量のプラスチックボトルと比較して、プラスチック使用量を約55%削減することが可能となり、環境への配慮が可能です。
使い終えたらポンプだけを取り外して新しい容器に付け替えることができます。また、紙は森林認証紙を使用していて、この点でも環境に配慮した取り組みに貢献できます。

またキューブパックはプラスチックボトルでは不可能な天面、底面への印刷も可能であるため、パッケージのデザインにもこだわることができます。


まとめ

世界的な環境問題への高まりを背景に、日本でもプラスチック削減に関する宣言や取り決めなどが進められています。そうしたなか、企業においてもプラスチック削減への取り組みが進んでおり、紙製容器など、環境にやさしい容器が多く選択されています。
キューブパックは水まわりに対応できる紙製容器であり、プラスチック容器の置き換えが可能なエコ容器です。詳細については、ぜひサービス紹介ページをご覧ください。

2024.08.22

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