公共サービス・地方創生

在留外国人のくらしを多言語対応で支援

「VoiceBiz®(ボイスビズ)」導入にあたっての経緯や活用効果について、墨田区役所 墨田区企画経営室 ICT推進担当の佐野様、黒瀬様の2名に話を伺いました。


「VoiceBiz®」導入の経緯について教えてください。

墨田区には東南アジアを中心に、さまざまな国籍の外国人が暮らしています。日本語を話すことができない区民の方が窓口等にいらした際に、円滑なコミュニケ―ションの取り方について課題となっていました。
これまでは比較的メジャーな英語・中国語・韓国語については、その言語を話せる職員が対応していましたが、それ以外の言語を母国語とするお客さまが来られた場合は、対応できる職員が少ないこともあり、音声翻訳ツールの導入を検討することになりました。


「VoiceBiz®」をどのように活用されているか教えてください。

庁舎一階の総合案内に「VoiceBiz®」をインストールしたタブレットを常設しているほか、税務課や国保年金課などの窓口用で利用しています。
そのほか、保険センターにも設置し、職員の出張相談等にも活用しており、現場での使用頻度が高いです。


「VoiceBiz®」の導入効果について教えてください。

墨田区では庁舎窓口のほか、例えば健康相談を受けるなどの際にも「VoiceBiz®」を利用しています。
また、日本で暮らす中で片言の日本語を話せるようになる方も多いのですが、やはり母国語でコミュニケーションを取れるようになることで、お客さまも安心したような表情をなさるように思います。
完璧には翻訳できなくても、母国語でお話しいただくことで、より深い悩みを聞くことができたり、信頼関係が深まったりと、そういった効果を感じたという声が多いです。


「VoiceBiz®」を使用してみてどうでしたか?

区役所などではいわゆる「行政用語」や「役所言葉」などと言った専門用語がありますが、「VoiceBiz®」は読み方や翻訳が難しい言葉が含まれていても、比較的単純な文章なら問題なく会話することができました。
ですが、学校の入学手続きなどの込み入った話になってくるとうまく翻訳されないことがありました。このような場合は、定型文などで対応するとより良くなると思います。


今後、「VoiceBiz®」に期待することをお聞かせください。

英語・中国語・韓国語以外の言語、例えばネパール語などでの会話を求められることがありますので、幅広く音声翻訳に対応して欲しいです。
そうした場合、テキストベースの翻訳ツールはあっても、音声翻訳となるとなかなか提供されていないので、そうしたニッチな言語も音声翻訳に追加したり、行政の専門用語の登録の際に「緊急事態宣言」など即時性の高い言葉について、迅速に対応していただきたいと思います。

2021.09.13

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