コラム

EdTechで注目を集める
「アダプティブラーニング」とは

Society5.0時代に求められる力「課題発見・解決力」と「創造性」を身につけるため、EdTechを活用した学びの革新が求められています。
その一つとして、基礎学力の習得をより効率的かつ効果的に行なうため、習熟度や理解度に合わせて学習を個別化するアダプティブラーニングに注目が集まっています。
学校教育にアダプティブラーニングを取り入れることで、指導や子どもの自学自習はどのように変わるのでしょうか。期待できる効果や課題について考察していきます。


目次
1.アダプティブラーニングとは
2.アダプティブラーニングのメリット
3.アダプティブラーニングのデメリット・課題
4.アダプティブラーニングを実現する学習プラットフォーム『navima』

1.アダプティブラーニングとは

アダプティブラーニング(Adaptive Learning)は「適応学習」と訳され、従来のようにクラス全員が同じ問題のセットを解くのではなく、子どもの個別の習熟度や理解度に合わせて学習内容やレベルを調整した問題を提供し、学習を進める方法です。

一人ひとりの学習の進捗状況や理解度、解くまでにかかった時間やつまずいた箇所などの学習履歴を基に最適化した提案を行うためには、ICTやAIの技術を活用する必要があります。
文部科学省の「Society5.0におけるEdTechを活用した教育ビジョンの策定に向けた方向性」では、すぐにでも着手すべき課題の1つに「アダプティブラーニングの推進」と明記されていますし、経済産業省が推進する「未来の教室」事業でも3つの柱の一つに「学びの自立化・個別最適化」が掲げられ、知識の習得は、一律・一斉・一方向授業から「EdTechによる自学自習と学び合い」へと重心を移行していくべきと提言されています。

2.アダプティブラーニングのメリット

アダプティブラーニングによって、分野や単元ごとの間違いや苦手に応じて個別に最適な問題に取り組むことができます。そのため、苦手な人は弱点に特化した問題に繰り返し取り組んだり、わかるところまでさかのぼって理解したり、間違いの原因別の解説を読んで類題に取り組むなど、自分にとって効果的なやり方で学力を強化することができます。一方得意な人はどんどんレベルを上げ、先に進むことができます。

また、他の学習者の履歴も含めて学習データのログが何+万、何百万と蓄積されていくほど、より細やかな指導や問題の提案ができるようになっていくのもメリットの一つです。間違いやすい傾向や正答率向上に寄与したコンテンツなどのデータが蓄積されることで、より高い精度で問題を出しわけることが可能となり、リアルな授業の内容をブラッシュアップすることにもつながります。

3.アダプティブラーニングのデメリット・課題

メリットの大きいアダプティブラーニングですが、課題としては環境や システムの整備が 難しいという点が挙げられます。
導入には学校内のWi-Fiの整備やタブレット端末の準備などICT環境の整備が欠かせず、自治体により大きな差がありました。それもGIGAスクール構想や新型コロナウイルス感染拡大によるオンライン化によって、学校教育現場への端末設置やネットワーク環境の整備はほぼ整えられた段階まできました。スタートラインに立つことはできましたが、教員や保護者の中には教育にICT教材を取り入れることに抵抗感があったり、生徒にタブレット端末を持たせると遊んでしまって管理が大変になったり、通信トラブルで授業を中断せざるを得ないのではないかといった懸念があり、導入に反対する声も一定数あります。教員のITリテラシーを高めるためのフォローアップやデジタル教材を効果的に活用するための研究などもまだまだこれからといえるでしょう。

とはいえ、一人の担任がクラス全員の習熟度に合わせて個別に指導内容を変えることは現実的ではありません。AIがドリルや解説をアダプティブに出し分けることで一人ひとりが最適な問題に取り組める環境を実現し、そのデータを活用しながら個別のフォローを教員が行なう、人とICT技術の融合で学びの質を向上させていく挑戦はまだ始まったばかりといえます。

4.アダプティブラーニングを実現する学習プラットフォーム『navima』

小中学生向けデジタル学習プラットフォーム『navima』なら、デジタルドリルを活用することでアダプティブに学ぶことができます。

「マイドリル」では独自のアルゴリズムから、どの知識が理解できていないのか瞬時に分類し、理解度や間違い方に応じて個別に問題を自動出題したり、必要に応じて学年をさかのぼって最適な問題を出題したりします。
他にも、間違えた問題だけを抽出して効果的に復習する、忘れた頃に再度出題する等といった機能も備え、一人ひとりに寄り添った学習を提供します。

また、解説だけではわからない場合は、問題ごとに紐付いた「おたすけ動画」で子どもが自分の力で理解を深めることができます。動画で考え方や解き方を理解した後、もう一度間違えた問題や類題に挑戦することで、つまずきをそのままにすることなく理解を定着させることができます。

さらに先生が子ども一人ひとりの取り組み状況と習熟度を把握するために「習熟度ヒートマップ」をご利用いただけます。個別にドリルの取り組み回数と習熟度が数字と色でリアルタイムに表示され、めあてごとの習熟度の分布も一目で把握できるため、だれがどこでつまずいているのかを把握し、フォローするための目安としてご活用いただけます。

現在全国の多くの小中学校で導入されており、アダプティブラーニングの実践に活用いただいております。小中学生向けデジタル学習プラットフォーム『navima』についてもっと詳細が知りたいという方はぜひお問い合わせください。

2024.06.07

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