ジオプッシュ(位置情報プッシュ通知)とは?
仕組みと活用事例・設定方法
- 情報ソリューションBU マーケティングDX事業部
- パフォーマンスマーケティング本部 第四部2T
- 渕江貴康
プッシュマーケティングといえば、テレビCMやバナー広告、DM、メール配信など、手法としては若干ひと昔前の施策といったイメージも否めません。しかし、電子マネーの台頭により、会員証やポイントカードがアプリ化されるケースが増え、あらためてプッシュマーケティングの絶大なる効果が見直されています。
<目次>
1.会員証、電子マネー、ポイントカードの集約化
2.店舗公式アプリの成功例のポイントは?
3.アプリのプッシュ通知サービスが効く理由
4.ジオプッシュ(位置情報プッシュ通知)とは?GPSとビーコンの違い
5.効果的な配信トリガーと設定方法
6.位置情報の取得におけるプライバシー配慮と重要性
7.位置情報を活用したアプリ販促なら「電子マネーカードレスソリューション」
1.会員証、電子マネー、ポイントカードの集約化
お客さまとの接点はどこに?
電子マネーにもさまざまな種類がありますが、増えてきているのは、特定のお店や系列店のみで使える「ハウス電子マネー」。ハウス電子マネーの特徴は、会員証やポイントカード機能を、そのお店だけで使える、いわば“お財布”として集約することで顧客情報を一元管理できることです。
これまでプラスチックのカード型が主流でしたが、現在はスマートフォンにアプリとして無料配布することが増えてきました。スマートフォン利用者の60%以上※が、店舗公式アプリをインストールしているというデータもあり、アプリコンテンツが企業とお客さまのコミュニケーションの太いパイプになりつつあるようです。
※出典:「ネットリサーチ『Fastask』」ジャストシステム
(※ideanote98号3頁より)
2.店舗公式アプリの成功例のポイントは?
年間数百万ダウンロードされる理由
全国展開をしている、あるファッション・生活雑貨専門店は、店舗公式アプリのリリース後、1年ほどで何と数百万ダウンロードを記録したと言われています。なぜでしょうか。その特徴は、「個人属性を入力せずに、いま買う商品のポイントが貯まる」「来店でもポイントが貯まる」「各リアル店舗やEC店舗の在庫を検索できる」という3つの機能。リアル店舗に足を運ばせ、店頭での買い物の効率をあげる工夫が、お客さまに支持されていると考えられます。
利用状況を分析したレコメンドも
前述のアプリは、お客さまの買い物履歴を分析し、連動した商品のおすすめ情報を発信。他の商品にも注目させるという施策も行っています。また、店頭では会計時に必ず「アプリはお持ちですか?」と店員が声をかけることも、アプリをダウンロードする一つのきっかけになっているようです。
けっして顧客に無理強いするのではなく、店頭での買い物を楽しくさせる工夫も盛り込むことが、この企業の成功のポイントだと言えるでしょう。
3.アプリのプッシュ通知サービスが効く理由
Push通知で行動したお客さまは40%
2015年6月に発表された「スマートフォン通知に関する調査レポート」(調査元:株式会社エンプライズ)では、「プッシュ通知サービスがきっかけで入店や購入などの行動にうつしたことがある」と答えたユーザーは約40%にのぼりました。
通常こうしたアプリのプッシュ通知サービスは、セール情報やお得なクーポンなど、来店や購買意欲を高めるのがメイン。中には、プッシュ通知サービスと位置情報を組み合わせて、店舗周辺に近づくとクーポンなどの通知が届く「ジオプッシュ通知」と呼ばれる機能もあります。
配信されるタイミングや場所によって、手元ですぐ見られるアプリはPCサイトなどと比較しても、購買意欲を高めるには非常に効果的なツールです。
タイミングと内容を工夫し、マーケティングの強い味方に!
最近ではプッシュ通知サービスが、メールマガジンと比較して開封率がぐんと上回ることは、さまざまな調査で明らかになっています。これはメールマガジンが、メーラーを開いて該当メールをクリックする…と開封までの工程が多いのと比較し、 プッシュ通知サービスはスマートフォン画面の通知をタップするだけという手軽さにもあるでしょう。
ただし、気軽に見られるプッシュ通知サービスもタイミングを間違えると、アンインストールされやすいという傾向も。お客さまの繁忙な時間帯や睡眠時間中の配信は避ける、ニーズに合わない情報は送らない、などの繊細な配信設計が必要です。
とはいえ、常にお客さまの手元にあるスマートフォンにダイレクトにアプローチできるプッシュ通知サービスはマーケティングの強い味方。これを使わない手はありません。プッシュマーケティング戦略は、使い方次第では、他のツールと比較して顧客とのコミュニケーションのパイプをより太いものにできるでしょう。
4.ジオプッシュ(位置情報プッシュ通知)とは?GPSとビーコンの違い
アプリマーケティングにおいて注目されるジオプッシュ配信とは、スマートフォンの位置情報を活用して、ユーザーが特定の場所に近づいた際に自動的にメッセージを送る仕組みです。この技術には主に「GPS」と「ビーコン(Beacon)」の2種類があり、それぞれの特性を理解して設定することが重要です。
GPS(ジオプッシュ)
人工衛星を利用して位置を特定する方法です。店舗から半径数百メートル~数キロメートルといった広範囲のエリアをカバーできるため、店舗の近くにいるユーザーに来店を促す導入施策として最適です。
ビーコン(Beacon)
店内に設置した小型の発信機からBluetooth信号を飛ばす仕組みです。数センチ~数メートルという近距離での検知が可能なため、店内の特定の売り場や棚の前にいる人に対して、その場限定の商品紹介やクーポンを配信する際に有効です。
広域での集客にはGPS、店内での購買後押しにはビーコンといったように、目的に合わせて使い分けることで、より高い効果が期待できます。
5.効果的な配信トリガーと設定方法
ジオプッシュの効果を最大化するためには、単に「近くに来たから送る」のではなく、ユーザーの行動文脈(コンテキスト)に合わせた設定が不可欠です。位置情報のプッシュ通知を配信する際には、以下のような多様なトリガー条件を組み合わせる方法があります。
エリアイン(侵入時)
ユーザーが指定したエリアに入った瞬間に通知します。店舗の近くに来た人へタイムセール情報を送ったり、イベント会場に到着した来場者にウェルカムメッセージを送るなど、リアルタイムな気づきを与えるのに最適です。
位置情報を活用した具体的な集客施策として、LINE公式アカウントを活用したO2Oマーケティングの方法も注目されています。
エリアステイ(滞在時)
特定の場所に一定時間以上滞在している場合に配信します。例えば、商業施設内に30分以上滞在しているユーザーに対し、休憩に使えるカフェのクーポンを送ることで、施設内での回遊性を高めることが可能です。
エリアアウト(退出時)
店舗や施設から離れたタイミングで通知します。来店のお礼やアンケートを送付したり、次回の来店予約を促すなど、顧客体験(CX)の余韻を残す施策として有効です。
さらに、これらの位置情報トリガーに「20代女性」「会員ランク」「最終購入日」といったユーザー属性を掛け合わせて配信対象を絞り込むことも重要です。一律の配信ではなく、個々のユーザーにパーソナライズされた情報を届けることで、より高い反応率が期待できます。
6.位置情報の取得におけるプライバシー配慮と重要性
ジオプッシュ配信とは、非常に強力なマーケティング手法である一方、ユーザーのプライバシーに踏み込む側面を持っています。そのため、情報の取り扱いには細心の注意と透明性が求められます。導入にあたっては、以下のポイントを確認し、ユーザーに安心感を提供することが重要です。
利用目的の明示と納得感
アプリのインストール時や初回起動時に、「なぜ位置情報が必要なのか」を丁寧に解説する必要があります。「あなたの現在地に合わせて、一番近い店舗のお得なクーポンを届けるため」といった具体的なメリット(ベネフィット)を提示し、ユーザーが納得したもとで許諾(オプトイン)できる設計にしましょう。
OSレベルでの許可設定への配慮
スマートフォンのOS設定では「常に許可」だけでなく「アプリ使用中のみ許可」という選択肢もあります。バックグラウンドでの位置情報取得が必要な場合は、その理由を誠実に伝え、ユーザーに設定変更を促す事例も増えています。
オプトアウト(拒否)の容易さ
いつでも位置情報の取得をオフにできる手順をわかりやすく紹介し、ユーザー自身がコントロールできる状態を担保します。
ジオプッシュ通知は信頼関係の上に成り立つ施策です。強引なデータ取得はアプリのアンインストールを招くリスクがあるため、常に「ユーザーにとっての心地よさ」を最優先に実施・導入を進めてください。
7.位置情報を活用したアプリ販促なら「電子マネーカードレスソリューション」
ジオプッシュ機能を最大限に活用し、顧客一人ひとりに最適なタイミングで情報を届けるなら、TOPPANの「電子マネーカードレスソリューション」がおすすめです。
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2026.05.29





