コンタクトセンターとは?
コールセンターとの違いから、
活用メリットまでを解説します!
近年、顧客対応のチャネルが増える中、コンタクトセンターの需要も増しています。コンタクトセンターは、ただの顧客窓口ではなく、多様な機能を持っており、最新技術が駆使され、対応履歴などをもとに顧客満足度向上や商品・サービス開発のための分析も行われています。
今回は、コンタクトセンターの主な機能と技術、ビジネスへの活用メリット、導入のポイントを解説します。
■コンタクトセンターとは? コールセンターとの違い
コンタクトセンターとは、企業や自治体が用意した、顧客や消費者、住民などからの問い合わせを受け付けたり、こちらからコミュニケーションを取ったりする窓口です。社内で用意することもあれば、アウトソーシングによって用意することもあります。
コンタクトセンターでは、電話やメール、チャット、SNS、郵便物、FAXなど、さまざまな手段を通じて問い合わせに対応します。
●コールセンターとの違い
コンタクトセンターは、コールセンターとは異なります。コールセンターとは、主に電話を軸とした問い合わせ対応を行う形態であり、メールやチャットなどの他の手段は、対応したとしてもサブ的な位置づけとなります。
どちらも顧客との直接の接点であることには相違ありません、また、コールセンターでもメールやチャットの対応を行うこともあります。近年、問い合わせ窓口の多様化が進んだことで、電話に限らず、幅広いチャネルでの対応の必要が出てきました。そのため、主に電話に限定したコールセンターよりも、コンタクトセンターと称してマルチチャネルでの対応が可能なコンタクトセンターといった呼び名のほうが使われるシーンが増えているようです。
コンタクトセンターもコールセンターも、どちらも顧客との直接の接点であり、企業の顔となっていますが、対応品質により企業の印象やサービスレベルへの評価が左右されるので、重要な役割といえます。
■コンタクトセンターの主な機能と技術
近年、コンタクトセンターではさまざまな技術が使われており、コンタクトセンターの機能は多様化しています。主な機能をご紹介します。
●AI搭載チャットボット
AIが搭載されているチャットボットは、Webサイト上でお問い合わせ対応の一次対応として役立っています。簡単に答えられるよくある質問であれば、チャットボットが適切な回答を返すことで、顧客が電話やメールをかける手間を省きます。電話がつながりにくい、メールの回答がなかなか来ないといったケースを改善することで、顧客満足度の向上に寄与するでしょう。
●自動音声認識システム
自動音声認識システムを用いれば、顧客の発話の内容を解析し、問い合わせの一部自動化や24時間365日の顧客対応、顧客の電話の待ち時間の短縮などが期待できます。その結果、顧客満足度向上につながる可能性があります。
●AI搭載音声文字起こしシステム
顧客との通話内容を録音したものを、AIが自動で音声を文字起こしするシステムがあります。オペレーターが通話を振り返るときに録音を聞き直す手間を削減できるほか、教育やサービス品質向上に役立てられます。
●FAQシステム
よくある質問をFAQシステムに登録しておけば、オペレーターが顧客との通話中に素早く検索して適切な回答にたどり着くことができます。オペレーターが管理者に早急に確認しなければならないといったケースでも、まずはFAQシステムで検索することでスピーディーな対応につながることがあります。
●VoCデータ分析ツール
顧客との通話内容やメール・チャット履歴などを通じて得られるVoC(Voice Of Customer:お客さまの声)を分析できるツールを活用すれば、顧客ニーズを把握しやすくなり、応対・サービス品質向上につながります。
■コンタクトセンターのビジネスへの活用メリット
コンタクトセンターを企業がビジネスに利用することで、次のようなメリットが得られます。
●顧客満足度の向上につながる
コンタクトセンターで顧客対応が適切にできることで、顧客満足度向上につながります。コンタクトセンターがあることで、顧客は疑問点を解消できるからです。
ある電化製品メーカーは、以前から高齢者からの問い合わせへの対応品質に問題がありましたが、コンタクトセンターにおいてオペレーターのスキルを向上させたことで、高齢者にわかりやすい説明ができるようになりました。結果的に、顧客満足度向上にもつながっています。
●マルチチャネル対応で顧客ニーズを満たすことができる
昨今、顧客は電話だけでなく、メールやチャット等を通じて問い合わせをしたいとのニーズが増しており、マルチチャネル化が求められています。そうした中、あるコンタクトセンターでは、有人チャットと電話の両方に対応することで、顧客に寄り添った対応ができ、顧客ニーズを満たしました。その結果、顧客満足度の向上にもつながりました。
●VoCの分析によるサービス品質向上
VoCを収集する取り組みは、コンタクトセンターの重要な役割の一つとなってきています。分析の結果をサービス品質などの向上に役立てることができるのもメリットといえます。
ある金融機関では、顧客からの意見やクレームなどの問い合わせに対し、音声認識ツールで会話をテキスト化し、集計・分析を行いました。これにより、具体的な改善策を立案・策定しやすくなったほか、分析作業の効率向上にもつながりました。
■コンタクトセンターのビジネス導入におけるポイント
コンタクトセンターをビジネスに導入する前に検討すべきポイントをご紹介します。
●応対品質の向上を継続的に行う
コンタクトセンターは、オペレーターの対応力によってその品質や評価が大きく左右されます。そのため、継続的に教育を進め、応対品質の向上に取り組んでいくことが重要です。できるだけ多くの時間、顧客からの対応に時間を充てる必要がありますが、教育についても力を注ぐことで、中長期的なメリットが享受できます。
●マルチチャネルによる対応時間の短縮化
コンタクトセンターの強みは、電話だけでなく、メールやチャットなど複数のチャネルを持っていることにあります。それらを駆使して対応時間をいかに短縮するか、に取り組むことが重要です。そのためにはデジタルツールなどを積極的に導入することを検討したいものです。
●開発やサービス向上に貢献する仕組みづくり
コンタクトセンターは、ただ顧客に対応するだけの役割ではなく、VoCを収集して、開発やサービス開発に役立てるなど、売り上げに貢献するための役割も同時に担う仕組みを作ることをおすすめします。
●アウトソーシングの検討
リソースの配分やデジタルツールの導入・活用を考えた場合に、自社でコンタクトセンターを運用するのは負荷が高いこともあるでしょう。その場合には実績豊富で、専門知識のある事業者によるアウトソーシングを利用することも一つの選択肢です。結果的に、コストパフォーマンスが高まる可能性が高いです。
■まとめ
コンタクトセンターの重要性は、これからもさらに高まっていくと考えられます。アウトソーシングを検討する際は、ぜひTOPPAN BPOサービスにお声がけください。
当社では、長年の実績と経験をもとに、コンタクトセンターおよびコールセンター業務の効率化を実現するためにご支援することが可能です。
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お困りのことがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
2024.06.14