インタビュー・会談

【対談記事】(後編) 最適なRPAソリューションを選ぶ方法とは?

前編「失敗例から学ぶ!今、RPAを導入するメリット」でご紹介したように、これまでの事例から成功のポイントが分かってきたこと、初期費用や規模などスタート時の選択肢の拡大などから、RPAの導入を検討する方も多いのではないでしょうか?そして、その際に必ず考えるのは「自社にはどんなRPAソリューションが合っているのだろうか?」ということです。

RPA技術は常に進化し、その用途も専門性も多様化していく傾向にある上、業務内容や費用などの判断要素も多岐にわたり、なかなか判断が難しいもの。前回に引き続き、トッパンフォームズ(現 TOPPANエッジ)の横溝との対談の中で、RPAソリューション「BizRobo!(ビズロボ)」のベンダーであるRPAテクノロジーズ株式会社の鈴木 雄一郎さんに、RPAソリューションを選ぶ際のポイントを教えてもらいました。


ゲスト

RPAテクノロジーズ株式会社
営業本部 パートナーセールス部 グループ長 鈴木 雄一郎さん


2014年にビズロボジャパン株式会社(現RPAテクノロジーズ株式会社)の4人目のメンバーとして参画。黎明期よりデジタルレイバーの普及活用を推進。現在は多数のパートナーとのアライアンス推進を担当。
RPAテクノロジーズ株式会社

インタビュアー

トッパン・フォームズ株式会社
RPA推進部長 横溝 倫之


1991年当社に入社。データ・プリント・サービス(DPS)の販促や要件定義など、クレジット・通販・教育を中心に多数の業種を担当。その後プロジェクトや複合案件などの他、ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)、デジタルソリューション案件を多数担当。2018年よりRPA担当となり、RPAの販売にドライブを掛けている。

※ 所属・役職、本事例の内容は執筆当時のものです。
※ トッパン・フォームズ株式会社は2023年4月1日付でTOPPANエッジ株式会社に社名変更いたしました。


自社に必要なRPAソリューションは、何を基準に判断すればいい?

RPAテクノロジーズ株式会社 鈴木さん

鈴木さん:やはり「RPAで何をしたいのか」ということが最も重要になりますね。さらに、試験的な気持ちでコンパクトスタートをしてRPA運用に成功したものの、もっと自動化を進めたいと考えたときにそのソリューションでは対応できなかったという失敗例もあります。弊社の商品でいうと、「BizRobo! mini」でお試し導入をして、その後したいことが増えたら「BizRobo! Basic」に移行するというように、将来的にロボット・作業者の数を増やすスケール化の可能性なども考える必要があります。

横溝:トッパンフォームズがRPA導入のご相談をいただいた際には、RPAで自動化したい業務が関わる作業全体の流れについてヒアリングしています。高度化された自動化の領域はどんどん広がっているので、全体的に見たときに連携しやすいものがいいなど、柔軟性を求めることも多いです。

鈴木さん:ソリューションの向き不向きを見る上で、ロボットが増加した場合の将来的なスケール化が可能かは大きな指標になりますよね。そうすると、長期的に安定稼働ができるのかどうか、その信頼性も知っておく必要があります。「BizRobo!」はサーバー型を主軸としているためスケール化がとてもしやすいですね。

横溝:弊社のRPAの研修・セミナー施設「RPA Lab」でも各ソリューションの技術や運用管理方法などをお伝えしていますが、前編で紹介したように、運用方法をしっかり検討しておくことも大切ですしね。

鈴木さん:そうですね。RPAソリューションには端末型とサーバー型がありますが、運用方法を考える際に、端末(PC)ごとに個別に管理するか、サーバーで一括管理するかは大きな違いになります。また、作業者の教育や保守関係は外部支援を利用するなど、自社では何を、どこまで行うのかまで検討しておいた方が、スムーズな運用ができるかと思います。

横溝:ソリューションの適性を見極めるだけでなく、導入後のサポートなども踏まえて選んでおく必要があるということですね。


「BizRobo!」の特長から探る、ソリューションの適性判断とは?

トッパンフォームズ 横溝

横溝:業務や管理方法に合わせてソリューションの向き不向きを探る場合の参考として、「BizRobo!」の性能や使用メリットなどを具体的に教えてください。

鈴木さん:一般的なRPAは人がPCで行う単純作業はおおむね対応可能で、「BizRobo!」は日々たくさんのロボットが時間を問わずに動くような業務に向いています。その中でも比較的操作が簡単で、カジュアルに利用できるのが特長です。

横溝:10年間エラーなどを起こさず動き続けている「BizRobo!」があるとお伺いしたことがありますが、24時間稼働させたい業務になると、エラーの少なさは特に重要ですね。毎日の業務を任せている場合は、数時間の停止でも作業が回らなくなる可能性もありますし。

鈴木さん:そうなんです。先ほど端末型、サーバー型の話が出ましたが、「BizRobo!」のようなサーバー型は、各ロボットの動きの処理や管理は、サーバーで一括に行っています。何かあったときにはサーバーのみのメンテナンスで対応できますし、PCの切り替えやバージョンアップなど、端末の環境変化にも強いというメリットがあります。

横溝:保守運用がしやすいのは、業務内容やロボット数など、使用スケールが大きいほどうれしいですね。

鈴木さん:他にもサーバー型のメリットとして、多くの人や端末が絡む業務でも作業プロセス全体を任せやすい、繁閑期に合わせて端末の増減や業務の追加など、臨機応変な対応ができます。

横溝:実際に「BizRobo!」を得意分野に導入した事例や、業務効率化の具体的な成果は、どういったものがありますか?

鈴木さん:「BizRobo!」はクラウドからのデータ収集などウェブ上での作業に強く、ある旅行代理店ではオンライン予約システムのキャンセル対応にご活用いただいています。キャンセルがあれば早急に在庫に反映させないと、デッドストックになってしまうため、人が対応していたときは常に確認が必要だったり、夜間は対応できずに出勤時に業務がたまって滞ってしまったりすることも多かったようです。今は「BizRobo!」が24時間対応で処理を続けているため、人件費の削減などにも役立っています。また、数人の社員さんでロボットを作り、2万5000時間もの作業時間を削減できた、というお声もいただいています。


導入のお悩みに応える、トッパンフォームズのトータルソリューションとは?

鈴木さん:トッパンフォームズさんは、「RPA Lab」で研修やセミナーを行っていたり、社内でも「BizRobo!」を活用していただいたりするなど、RPA推進にとても積極的ですよね。

横溝:弊社の経営信条である「三益一如」の中に「事務革新のパイオニアとなり日本経済発展のために寄与いたします」という一文があるんです。働き方改革にも積極的に取り組む中で、「BizRobo!」の活用は事務革新のための有効な手段の一つだと考えています。

鈴木さん:お客さまから「RPAを導入したいが、どうしたらいいのか分からない」といったお問い合わせもあるかと思いますが、どのようにご対応されているんでしょうか?

横溝:弊社では多彩な商材を扱っていますので、業務プロセス全体の流れをお伺いして、RPAを含む全てのプロセスの課題を解決できるようなトータルソリューションを提案しています。例えば紙の帳票をRPAで処理したい場合は、帳票の改善から始まり、AI-OCRで電子・テキスト化してRPAで処理するような各業務に適したソリューションをご提案し、SVや人材派遣ビジネスで導入後のフォローも行うことが可能です。全体を任せていただくのはもちろん、BPOとして必要な業務のみご依頼いただくなど、一番適した形をお選びいただいています。

鈴木さん:商材のバリエーションの豊富さや幅広い顧客層を基に、各方面にわたる業界の知見があるのは、業界ならではの課題への理解もあった上でサポートが手厚くできるので、頼りになりますね。

横溝:もともと帳票の会社であるという自負もありますし、「デジタルハイブリッド(紙と電子の二刀流)」で、今後さらに増加する電子化や自動化のニーズに応えられるようにしたいですね。

鈴木さん:「RPA Lab」でもマニュアル作成などにご協力させていただいていますが、OCRやコード化といったトッパンフォームズさんの得意分野と、「BizRobo!」を組み合わせて、今後もさらにRPAの新しい価値や可能性を見出せると考えています。

横溝:「BizRobo!」やRPAは、ニーズの拡大とともにさらに普及・大衆化していくでしょうし、これからもよろしくお願いします。


TOPPANなら「BizRobo!」などを活用した業務全体の効率化を提案!

RPAによる業務自動化の動きは、これからもさらに革新的な展開を続けていくといわれています。「希望の業務を自動化できる」「予算が合う」のはすでに当然。最適なRPAソリューションを選ぶためには、管理や保全の一元化や業務プロセス全体の自動化といった周辺業務との連動性、これから進めていきたい業務改善との連携なども見据えての検討が必要になります。

RPAに興味があれば、まずはお気軽にご相談を。お客さまの将来の展望や業務全体での自動化の可能性を踏まえて、トータルソリューションをご提案いたします。


※ 所属・役職、本事例の内容は執筆当時のものです。
※ 研修センター「RPA Lab」は現在、TOPPANエッジビル 4Fにて研修センターとして運営しております。
※ トッパン・フォームズ株式会社は2023年4月1日付でTOPPANエッジ株式会社に社名変更いたしました。

2019.07.08

関連サービス
新着記事 LATEST ARTICLE
    人気記事 POPULAR ARTICLE
      関連サービス SERVICE