コラム

ロイヤルカスタマー戦略とは-最上位顧客を増やす方法をご紹介

ビジネスにおいては、自社のために多くのお金を使ってくれる顧客を「最上位の顧客」と考えてしまいがちです。確かに自社の商品やサービスを多く購入してくれる顧客は「優良顧客」ではありますが、最上位とはいえません。自社にとって「最上位の顧客」はロイヤルカスタマーと呼ばれる、企業やブランドに強い忠誠心を持つ顧客だからです。ロイヤルカスタマーの存在は企業の経営を安定させ、新たな顧客を自ら呼び込んでくれるなど、自社の強い味方となります。

今回はロイヤルカスタマーの概要から育成するメリット、ロイヤルカスタマーを増やす戦略などについて解説していきます。


ロイヤルカスタマーとは?

ロイヤルカスタマーとは、特定の企業やブランドに「顧客ロイヤルティー」と呼ばれる強い忠誠心を持ち、信頼を寄せてくれている顧客のことを指します。例えば米国のアップル社には、同社製品に強い愛着を持つ顧客が多くおり、同社の新製品発表は世界中から高い注目を集めます。アップル社とアップル社の製品に強い愛着を持つ顧客は、たとえほぼ同等の機能を持つ製品がより安価で発売されたとしても、簡単には他社製品に乗り換えません。ロイヤルカスタマーは、さまざまな理由からその企業とその企業の製品に愛着を持っているのです。その愛着は度合いの高さから「忠誠心(loyalty)」とも呼ばれ、これがロイヤルカスタマーの語源になっています。

ロイヤルカスタマーは、その企業の商品やサービスを多く、もしくは高頻度で購入するので売り上げに貢献します。ロイヤルカスタマーを多く持っているということは、安定的な売り上げや収益確保につながり、企業経営を安定させます。それだけに、ロイヤルカスタマーの獲得(育成)は簡単なことではありません。

優良顧客とロイヤルカスタマーは違う

特定の商品やサービスを多く購入してくれる顧客を「優良顧客」と呼ぶことがあります。ロイヤルカスタマーは、優良顧客とは違うのでしょうか? ややこしい言い方かもしれませんが、ロイヤルカスタマーはすなわち優良顧客といえるものの、優良顧客のすべてがロイヤルカスタマーとはいえないのです。

優良顧客とは、商品やサービスを頻繁に購入・利用したり、一度に多くのお金を使ったりする顧客を指します。つまり企業や商品、サービスに強い愛着を持っていなくとも、セールやキャンペーン時に商品を多く購入する顧客は優良顧客と呼ばれるのです。優良顧客は単に「他社より安いから」という理由で商品やサービスを購入することもあります。これは自身にメリットが無くなれば、すぐ他社に乗り換えるかもしれない顧客ともいえるのです。優良顧客も顧客には違いありませんが、企業の商品やサービスに強い愛着を持っているロイヤルカスタマーと優良顧客とは、企業にとってまったく違う存在なのです。



ロイヤルカスタマーを育成するメリット

ロイヤルカスタマーは、初めからロイヤルカスタマーだったわけではありません。通常の顧客のなかから、言ってみれば「育ってくる」のがロイヤルカスタマーなのです。ロイヤルカスタマーを育てるメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?

売り上げ/利益が安定する:
ロイヤルカスタマーは、他社に影響されることなく商品やサービスを購入し続けてくれるので、結果的に売り上げと利益、経営が安定します。この点が、ロイヤルカスタマーを育成し、維持する一番のメリットといえます。

自ら新たな顧客を呼び込んでくれる:
ロイヤルカスタマーは「この企業は良い企業である」、もしくは「良い商品である」と自発的に感じていることから、商品やサービスを知人に勧めることが多いといわれています。そのほかにも、例えばSNSでその企業の商品やサービスをほかのユーザーに勧めてくれたり、口コミサイトで良い評点をつけたりといった行動が多く見られます。
広告やスポンサーを務めるコンテンツでその企業や商品の評価が高くなることは当たり前ですが、一般消費者としての声には高い信頼が寄せられます。ロイヤルカスタマーは自らが広告塔となり、新たな顧客を呼び込んでくれる存在なのです。

本当に企業や商品のためになる意見をくれる:
ロイヤルカスタマーは、無条件にその企業の商品やサービスを受け入れてくれるわけではありません。むしろ商品やサービスに不満があれば、辛辣(しんらつ)であってもその企業のためになる意見をくれることが多いといわれています。辛辣な意見の根底には、「悪い点を改善し、再び良い商品やサービスを供給してほしい」という、いわば「親心」があるのです。
企業にとって本当に良い顧客とは、その企業のためにストレートに不満を伝えてくれる顧客であるはずです。ロイヤルカスタマーからの意見は、企業に改善の機会を与えてくれます。

広告宣伝費の削減が可能になる:
ロイヤルカスタマーはSNSや口コミで積極的に商品やサービスを宣伝してくれるので、企業としては広告宣伝費に多く投資する必要がありません。またSNSや口コミサイトなどで話題となった商品は、マスコミで取り上げられることも多くなるので、企業にとっては広告宣伝費の削減につながります。

このように、ロイヤルカスタマーの獲得や育成は企業にとってとても重要なことなのです。



ロイヤルカスタマー戦略

では、ロイヤルカスタマーはどのような方法で育成をすればよいのでしょうか? 最後にその方法を確認しておきましょう。

継続的に顧客とコミュニケーションをとる:
頻繁に、また継続的に顧客とコミュニケーションをとり、自分が企業にとって大切な存在だと顧客に認識してもらうことはロイヤルカスタマーの育成につながります。継続的なコミュニケーション例として、ステップメールを活用する方法があります。ステップメールとは、顧客の状況を考慮し段階的にメールを送る手法です。例えば商品を購入してくれた顧客に対してお礼メールを送ったり、追加購入したくなるタイミングでキャンペーンや新商品発売のお知らせなどを送ったりするのです。自社にとって通常の顧客ではなく特別な顧客であることをアピールでき、顧客の心をつかむはずです。

顧客体験を高める施策を実施:
顧客ロイヤルティーが高まっている顧客向けに、特別な顧客体験を用意することもロイヤルカスタマーの育成につながります。例えば特定顧客向けの内覧会や、ある条件を満たした顧客しか購入できない限定商品などがそれに当たります。ロイヤルカスタマーになり得る顧客に特別な顧客体験を提供していくためには、カスタマージャーニーマップを見直し、ロイヤルカスタマー向けの顧客接点を見直す必要があります。

ロイヤルティープログラムの導入:
上記のような顧客接点を増やすためには、特定顧客向けのプログラムを用意することも方法のひとつです。既に行われている方法には、航空会社のマイルプログラムやロイヤルカスタマー向けの優待プログラムがあります。たまったマイル数に応じてステータスが上がったり、クレジットカードのグレード(ゴールドやブラック)に応じて提供される特典が変わったりするプログラムです。これらの優待プログラムは顧客の忠誠心を高め、顧客接点を増やすと共にロイヤルカスタマーになる可能性も高めます。


このようにロイヤルカスタマーを育成する第一歩は、顧客接点を増やすことと、顧客と継続的にコミュニケーションをとることです。現在、顧客とのコミュニケーションや接点はオンラインが主流となっています。特定顧客向けの内覧会申し込みや、限定商品の購入もオンラインで行われるケースが増えています。オンラインでは、良質な顧客接点の整備がロイヤルカスタマーの保持に影響します。オンラインの顧客接点では、顧客を途中離脱させないことが何より重要なのです。

弊社が提供するWebフォームソリューション「FastEntry/ファストエントリー」であれば、Webフォームを早期に構築でき、ユーザー情報のプリセットや本人確認の機能(eKYC対応)などさまざまな機能も実装。顧客が途中でWebフォームから離脱しないような工夫を満載しています。ぜひこちらからその魅力をご確認ください。



まとめ:ロイヤルカスタマー保持の秘訣(ひけつ)は、良質な顧客接点の整備

顧客接点の主流がオンラインとなりつつある現状では、ロイヤルカスタマーの獲得・維持は良質な顧客接点の整備にかかっているといっても過言ではありません。ロイヤルカスタマー育成の第一歩は、顧客接点を増やすことと、継続的にコミュニケーションをとること。

貴社のWebサイトにWebフォームを設置して顧客接点を作るのであれば、顧客を途中離脱させない工夫を満載している「FastEntry」をぜひご検討ください。


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・携帯電話番号の収集が分からず、顧客接点が強化できない



お客さまインタビュー

2023.09.04

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