コラム

5月レクリエーション高齢者向け総まとめ!
介護施設の行事アイデア集

5月は気候が穏やかで、端午の節句や母の日、八十八夜など行事や記念日が豊富にそろう時期です。介護施設やデイサービスでは、こうした季節の行事を活かしたレクリエーションを取り入れることで、利用者の心身の活性化や参加意欲の向上が期待できます。

この記事では、5月の行事別レクリエーションアイデアから、クイズ・工作・五感体験といった具体的なプログラム例、さらにスケジュールの組み方や要介護度別のアレンジ方法まで、現場ですぐに役立つ情報を幅広く紹介します。


■5月のレクリエーションを介護施設で実施するメリット
1| 見当識の維持と参加意欲への効果
2|5月のレクリエーション実施における注意点
■5月の行事・記念日一覧と介護施設でのレクへの活用ポイント
■端午の節句・こどもの日のレクリエーションアイデア
1|鯉のぼり工作
2|端午の節句クイズと脳トレゲーム
3|菖蒲湯・柏餅・ちまきを楽しむ五感レク
■母の日のレクリエーションアイデア
1|カーネーション工作
2|母の日カラオケと回想法
■八十八夜・百人一首の日のレクリエーションアイデア
1|お茶クイズ・茶摘みレク
2|新茶を楽しむお茶会
3|百人一首・坊主めくり
■愛鳥週間・屋外レクリエーションのアイデア
1|愛鳥週間にちなんだクイズとゲーム
2|5月の屋外レクリエーションと園芸療法
■デイサービス・介護施設向けレク運営をDXで効率化する方法
■5月のレクリエーション計画を立てるときのポイント
1|行事別スケジュール例の組み方
2|要介護度別のアレンジと個別対応の考え方
■まとめ


■5月のレクリエーションを介護施設で実施するメリット

5月は気候が安定し、草木が青々と茂る過ごしやすい時期です。端午の節句や母の日、八十八夜など行事や記念日も豊富にあるため、季節にちなんだレクリエーションを企画しやすいでしょう。こうした季節感のあるレクリエーションは、利用者の心身にさまざまな良い効果をもたらします。

5月ならではの行事を活用して、施設のレクリエーションをより充実させましょう。

1| 見当識の維持と参加意欲への効果

季節を感じられるレクリエーションには、加齢とともにあいまいになりやすい時間の感覚(見当識)を蘇らせる働きがあります。多くの高齢者は、季節の行事や伝統文化を長年の暮らしに取り入れてきたため、「端午の節句だから参加しよう」といった明確な理由が動機づけとなり、普段は消極的な方の参加にもつながるでしょう。

具体的には、次のような効果が期待できます。

・季節の移ろいを実感することで、日々の生活に彩りが生まれる
・五感への刺激を通じて、認知症ケアに良い影響をもたらす
・行事をきっかけに利用者同士やスタッフとの会話が増え、コミュニケーションが促進される

2|5月のレクリエーション実施における注意点

5月は初夏に差しかかる時期で、日によっては気温が25度を超えることもあります。「まだ夏本番ではない」と油断しがちですが、高齢者は体温調節機能が低下しているため、屋外レクリエーション時の熱中症リスクには十分な注意が必要です。スタッフは次の点を意識して安全管理を行いましょう。

・定期的に水分と塩分を補給する時間を設ける
・活動の合間にこまめな休憩を取り入れる
・脱ぎ着しやすい服装を準備し、体温調節をしやすくする

利用者の体調をよく観察し、顔色の変化や気分の悪そうな様子を見逃さないことも大切です。安全への配慮を徹底したうえで、5月のレクリエーションを楽しんでください。

■5月の行事・記念日一覧と介護施設でのレクへの活用ポイント

5月には、介護施設やデイサービスのレクリエーションで活用しやすい行事や記念日が数多くあります。端午の節句や母の日といったなじみ深い行事から、八十八夜や愛鳥週間のように季節感を味わえる記念日まで、テーマの幅が広い点が5月の魅力です。

それぞれの行事に合ったレクリエーションを取り入れることで、利用者に季節の移ろいを感じてもらいながら、工作や脳トレ、五感を刺激する活動など多彩なプログラムを組み立てられるでしょう。

■端午の節句・こどもの日のレクリエーションアイデア

5月5日の端午の節句は、男の子の健やかな成長を願う伝統行事として広く親しまれています。鯉のぼりや五月人形を飾り、柏餅やちまきを食べる風習は、多くの利用者にとってなじみ深いものでしょう。

介護施設のレクリエーションでも、工作・クイズ・調理・菖蒲湯など多彩なプログラムを組み立てやすいテーマです。利用者それぞれの思い出とも結びつきやすく、会話が自然と生まれるきっかけにもなります。

1|鯉のぼり工作

鯉のぼり工作は、紙コップやトイレットペーパーの芯、折り紙など身近な材料で手軽に取り組めるレクリエーションです。基本的な手順としては、まず紙コップや画用紙で鯉のぼりの体を作り、丸いシールで目を付けたあと、うろこ部分に好きな色や模様で装飾を施して仕上げます。

うろこの素材をコーヒーフィルターや千代紙、シールなどに変えると、難易度や見た目の印象を自由に調整できるでしょう。完成した作品をひもでつなげてガーランドにしたり、壁面に飾ったりすれば、施設全体に季節感が広がります。利用者だけでなく、ご家族やスタッフも一緒に楽しめる装飾になるでしょう。

2|端午の節句クイズと脳トレゲーム

端午の節句にちなんだクイズは、楽しみながら脳のトレーニングができるレクリエーションです。〇×形式なら気軽に参加しやすく、三択形式にすれば少し頭をひねる問題にもできます。

クイズのあとに豆知識として解説を添えると「そうだったのか」と会話が弾み、利用者同士のコミュニケーション促進にもつながるでしょう。

〇×クイズ例(答えやすい難易度)
三択クイズ例(やや難しい難易度)

3|菖蒲湯・柏餅・ちまきを楽しむ五感レク

端午の節句の伝統文化を活かした五感レクリエーションとして、菖蒲湯・柏餅・ちまきを取り入れてみましょう。菖蒲湯は、菖蒲の葉を束ねて湯船に浮かべるだけと手軽に実施でき、血行促進や保温、アロマによるリラックスといった効果が期待できるといわれています。

柏餅やちまきは試食だけでなく、柏の葉で包んだり成形したりする調理レクリエーションにすると、手指を使うリハビリとしても役立つでしょう。「子どもの頃に母と一緒に作った」など、利用者同士で思い出話が自然と広がるきっかけにもなります。

■母の日のレクリエーションアイデア

毎年5月の第2日曜日は母の日です。カーネーションに象徴されるこの行事は、日頃の感謝を伝える機会として幅広い世代に親しまれています。介護施設のレクリエーションでも、工作やカラオケ、思い出を語り合う時間など、男女を問わず楽しめるプログラムを組み立てやすいテーマです。

「母」をキーワードにした活動は、利用者一人ひとりの記憶や感情に自然と寄り添えるため、心に残るひとときを生み出せるでしょう。

1|カーネーション工作

カーネーション工作は、折り紙やフラワーペーパー(お花紙)を使って手軽に取り組めるレクリエーションです。基本的な手順は、お花紙を重ねてじゃばら折りにし、ハサミで両端を丸く切ったあと、1枚ずつ広げて花の形に整えます。茎の部分は緑のお花紙や竹串にテープを巻いて作れば完成です。

材料はすべて100円均一ショップでそろえられるうえ、切って広げるだけのシンプルな作業が中心なので、要介護度が高い方にも参加しやすいでしょう。完成した作品は施設内に飾って季節感を演出するほか、家族への感謝を込めたメッセージカードと一緒に贈るのもおすすめです。

2|母の日カラオケと回想法

母の日には、「かあさんの歌」や「お母さん」など母にちなんだ楽曲を選んでカラオケレクを実施してみましょう。大きな声で歌うことは心肺機能の向上や脳の活性化に役立ち、認知症ケアやストレスの発散にもつながるといわれています。

カラオケのあとには、「お母さんとの思い出」や「自分が母親だった頃の話」を語り合う時間を設けると、記憶を刺激する回想法としての効果も期待できるでしょう。普段のレクリエーションには消極的な利用者でも、母の日という文化的な背景を持つ行事であれば、自然と参加への意欲が高まりやすくなります。

■八十八夜・百人一首の日のレクリエーションアイデア

立春から数えて88日目にあたる八十八夜は、一番茶を摘むのに最適な時期として古くから親しまれてきました。また5月27日は、藤原定家が小倉百人一首を完成させたとされる百人一首の日です。

どちらも日本の文化や季節の移ろいを感じられる行事であり、クイズやゲーム、お茶会など、利用者の興味に合わせた幅広いレクリエーションを企画できるでしょう。

1|お茶クイズ・茶摘みレク

八十八夜にちなんだお茶クイズは、脳トレと会話のきっかけを同時に生み出せるレクリエーションです。「緑茶・紅茶・ウーロン茶に使われる茶葉はもともとすべて同じである。〇か×か?」(答えは〇。発酵の度合いが異なる)のような〇×形式なら、どなたでも気軽に参加できるでしょう。

茶摘みレクでは、紙コップをお茶の葉に見立てて摘み取るゲームが盛り上がります。準備物と手順は次のとおりです。

・準備物:紙コップ(内側に点数を記入)、摘み取る道具(洗濯バサミ・ハンガーで作ったトング・100円ショップのロボットアームなど)
・手順:道具を選んで紙コップを摘み取り、合計点数を競う

道具の種類を変えれば難易度を調整でき、BGMに「茶摘み」を流しながら歌と手遊びを組み合わせると、2つの動作を同時に行う認知機能の訓練にもつながります。

2|新茶を楽しむお茶会

新茶の季節を活かしたお茶会は、色・香り・温度・味を通じて五感を刺激できるレクリエーションです。五感への働きかけは、認知機能の回復や改善にも効果が期待できるといわれています。お茶会は次の手順で進めると、利用者の反応を引き出しやすくなるでしょう。

お茶会の実施方法

お茶は種類によって適切な温度や蒸らし時間が異なります。美味しく淹れるための目安は以下のとおりです(※あくまで目安であり、茶葉の量や好みによって調整してください)。

美味しいお茶の淹れ方(種類別)

全国の銘茶を取り寄せて飲み比べたり、お茶にまつわる豆知識を紹介したりすると、「うちの地元では…」と利用者同士の会話がさらに弾むでしょう。

3|百人一首・坊主めくり

5月27日の百人一首の日には、百人一首を使った3種類のレクリエーションが楽しめます。まず「百人一首大会」は、読み手が上の句を読み、参加者が対応する下の句の札を取る定番の遊び方です。市販の札は文字が小さく読みづらい場合があるため、厚紙で大きめの文字を書いたオリジナルの札を用意すると参加しやすくなります。

「坊主めくり」は、絵札を裏返しにして山から1枚ずつ引き、殿(男性)なら手札に加え、坊主(僧侶)なら手札を全て捨て、姫(女性)が出たら捨てられた札を全て受け取れるというシンプルなルールです。誰でも気軽に参加できるため、幅広い方に楽しんでいただけるでしょう。

「なぞり書き」は、あらかじめ印刷された百人一首の文章を鉛筆でなぞるだけの手軽な活動です。文字をなぞることで脳全体が活性化されるうえ、美しい文字を書く練習にもなる一石二鳥のレクリエーションといえます。

■愛鳥週間・屋外レクリエーションのアイデア

5月10日から16日までの愛鳥週間は、野鳥を通じて自然保護の大切さを知ることを目的に設けられた期間です。鳥にちなんだクイズやゲームは室内で気軽に楽しめるうえ、脳トレとしても効果的でしょう。

また、5月は新緑が美しく気候も穏やかなため、屋外でのレクリエーションにも最適な時期です。室内の活動と屋外の活動を組み合わせることで、利用者に心身両面のリフレッシュを届けられます。

1|愛鳥週間にちなんだクイズとゲーム

愛鳥週間に合わせた鳥のクイズは、楽しみながら脳を鍛えられるレクリエーションです。〇×形式や漢字の読みクイズなど、形式を変えて出題すると飽きずに取り組めるでしょう。

〇×クイズ例
漢字読みクイズ例

クイズに加えて、紙飛行機を「鳥」に見立てた紙コップタワー倒しゲームもおすすめです。準備物と手順は次のとおりです。

・準備物:紙コップ約10個、折り紙またはコピー用紙
・手順:①折り紙で紙飛行機を作る(手先の刺激にもなる) → ②紙コップでタワーを組み立てる → ③紙飛行機を飛ばしてタワーを倒し、倒れた数を競う

さらに、鳥に関する歌レクとして「かっこう」や「はと」などを歌い、特定の文字を歌わずに代わりに手をたたく「字抜き歌」を組み合わせると、脳トレの効果が一層高まります。歌詞が分からない方のために、大きめの紙に歌詞を書いたものを用意しておくとよいでしょう。

2|5月の屋外レクリエーションと園芸療法

5月は新緑が美しく気候も穏やかなため、動物園や植物園、近隣の公園への日帰りお出かけレクリエーションに最適な時期です。外出が難しい場合でも、天気の良い日に屋外で外気浴をするだけで気分転換につながり、瑞々しい若葉の緑に癒されるでしょう。

施設に庭がある場合は、ガーデニングや菜園づくりを取り入れるのもおすすめです。5月に植え付けた野菜や花は夏から秋にかけて収穫でき、収穫レクや採れたて野菜を使った調理レクなど、継続的にプログラムの題材になります。自然に触れて植物の成長を見守る「園芸療法」は、利用者の精神面にも良い影響を与えるといわれています。

お出かけ先の選定やガーデニングの花選びの参考に、5月に見頃を迎える花を紹介します。

5月が見頃の花の例

■デイサービス・介護施設向けレク運営をDXで効率化する方法

介護現場のレクリエーション業務では、「毎日のネタ探しに時間がかかる」「利用者に合ったレクがわからない」「準備の負担が大きい」といった悩みを抱えるスタッフが少なくありません。レクの効果が見えにくいことも、現場のモチベーションを下げる要因になっています。

こうした課題に対して、TOPPANの介護DXサービス「WAN-かいご」は、1,000種以上のレクリエーションコンテンツを目的や条件別に検索できる仕組みを提供しています。利用者の身体状況に合わせた提案機能やAIによるレクカレンダーの自動作成にも対応しており、スタッフの準備にかかる時間と心理的な負担を軽減できるでしょう。

主な課題と対応機能は次のとおりです。

レク業務のDX化は、スタッフの業務効率を向上させるだけでなく、利用者一人ひとりに合った質の高いレクリエーションの提供にもつながります。

■5月のレクリエーション計画を立てるときのポイント

5月は行事や記念日が多く、レクリエーションのテーマに困らない時期です。しかし、行事が集中する分、計画なしに進めるとスタッフの準備負担が大きくなったり、同じ種類の活動が続いて利用者が飽きてしまったりすることもあります。

月間スケジュールをあらかじめ組み立て、利用者の要介護度や身体状況に合わせたアレンジを考えておくことで、無理なく充実したプログラムを運営できるでしょう。

1|行事別スケジュール例の組み方

5月の行事をカレンダーで俯瞰し、週単位でレクリエーションを配置すると、準備の段取りが立てやすくなります。まずは5月の主な行事を確認しましょう。

2026年5月 行事カレンダー

この行事カレンダーをもとに、週ごとのレクリエーション計画例を紹介します。

週別レクリエーション計画例

計画を立てる際は、同じテーマであっても「ゲーム系」「工作系」「五感体験系」と種類を組み合わせることで、利用者に飽きが出にくくなります。ゴールデンウィーク期間中に家族参加型のイベントを組み込む場合は、事前に開催日時を周知して参加人数を把握し、スタッフの配置を余裕を持って調整しておくことが大切です。

2|要介護度別のアレンジと個別対応の考え方

レクリエーションは、利用者の要介護度や身体状況に応じて難易度を調整することが大切です。たとえば鯉のぼり工作であれば、うろこ部分をシール貼りだけに変更すると手指の細かな作業が難しい方にも参加しやすくなります。反対に茶摘みゲームでは、摘み取る道具を洗濯バサミからロボットアームに変えると難易度を上げられるでしょう。

要介護度が高い方に対しては、見る・触れる・香りを感じるといった感覚刺激を中心にした活動が有効です。菖蒲湯の香りを楽しんだり、お茶会で新茶の色や温かさに触れたりと、五感に働きかけるプログラムなら無理なく参加できます。

利用者ごとの反応や参加状況を記録し、スタッフ間で共有して次回のレク計画に活かすことも重要です。こうした振り返りの積み重ねが、一人ひとりに合ったレクリエーションの質を高めていくでしょう。

■まとめ

5月のレクリエーションは、介護施設の利用者に季節の喜びと心身の活性化を届けるための大切な機会です。端午の節句や母の日、八十八夜など行事が豊富な5月は、工作・クイズ・五感体験・屋外活動とプログラムの幅を広げやすく、利用者の見当識の維持や参加意欲の向上にもつながります。

行事ごとの特色を活かしながら、利用者の要介護度に合わせたアレンジや週単位のスケジュール管理を取り入れることで、スタッフの負担を抑えつつ質の高い活動を継続できるでしょう。本記事で紹介したアイデアを参考に、利用者の笑顔があふれる5月のレクリエーションを計画してみてください

2026.04.14

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