事例

「共有」で友達に刺激を受けながら学ぶ

鹿児島県垂水市立垂水中央中学校
丸口まみ 教諭

昨年度に引き続き、今年度も中学校3年生の理科を担当している鹿児島県垂水市立垂水中央中学校(亀山 浩一校長)の丸口まみ教諭に、昨年度から始まった情報端末活用や個別最適で協働的な学びの進め方と各種ツール活用ついてお話を伺った。


鹿児島県垂水市立垂水中央中学校
丸口まみ 教諭

■端末活用は授業支援ツールから

生徒1人1台端末(WindowsOS)活用は昨年度から取り組んでおり、主に実験観察の場面で授業支援ツール(ロイロノート)活用から始めました。

実験結果をグループごとに記録し、まとめ、他のグループの結果を共有し、個人でシンキングツール等を使ってレポートを提出するなどで協働的な学びに取り組んでいます。

生徒は検索サイトも自由に使って調べています。休み時間も、学習に関係があることであれば教員に許可を得て端末を使ってよいという学校ルールに則り、端末を活用しています。

■デジタルドリルは今年度からほぼ毎時間活用

デジタルドリルは今年度からほぼ毎時間活用している


デジタルドリル「navima(以下、ナビマ)」(TOPPAN)は、昨年度も使っていましたが、ほぼ毎時間使うようになったのは今年度からです。1年間で情報端末や授業支援ツールを使った協働的な授業に私自身も慣れ、次にデジタルドリルを取り入れたいと考えました。

デジタルドリルは、その時間や単元の最後に学習のまとめとして使っています。

現在の3年生は昨年度、それほど情報端末を使っていなかったこともあり、最初はログインから始める必要がありましたがすぐに慣れ、協働的な学びもデジタルドリルもスムーズに取り組んでいます。

■授業スタイルが少しずつ変わった

授業支援ツールを使った協働的な学びでは、自分の意見やレポートを共有することができます。

これは生徒の学ぶ姿勢や自己有用感の醸成に役立ちました。従来の授業では教員が取り上げた意見が「正解」になってしまいますが、共有し、意見交換することで、「自分の発信が友達に認められる」機会が増え、共有すること、他の友達の意見を見ることに積極的になり、その結果、自分の発信にも積極的になっていったのです。

共有に慣れたことは、デジタルドリルの取組にも良い影響を与えました。

教員はデジタルドリルの進捗状況を見ることができますが、授業中にデジタルドリルに取り組んでいる間、その画面を大型提示装置で共有しています。生徒は友達の進捗状況に刺激を受けて熱心に取り組んでいます。

■1・2年のデジタルドリルを夏休みの課題に

ナビマは、正答率に応じてトロフィーが獲得できます。

全問正解は金トロフィーリボン付き、8割以上は金トロフィーです。

デジタルドリルに取り組む際は金トロフィー以上を目指すこととしています。

間違えた際は理解度に応じて類題が出題され、銀トロフィー以下の問題は、次の日に再度、同じ問題に挑戦できますので、再度金トロフィー以上を目指しています。

今年の夏休みは、1・2年の全範囲を課題とし、「8月31日に見るからね」と声がけしました。当初、生徒は「全部?」と驚いていましたが、予想を超えて取り組み状況はよく、紙に書くことが苦手な生徒や紙ドリルの宿題のときはほとんど取り組まなかった生徒の頑張りが目立ちました。早々に仕上げている生徒もいましたが、多くは8月10日過ぎから取り組んでいました。

■デジタルドリルのメリット

生徒それぞれの進捗状況をデータで確認することができる点がデジタルドリルのメリットです。データを見ると、時間がかかっている問題や、どこでつまずいているのか、銀トロフィー以下の割合が高い問題がわかるので、後日、再度授業で取り上げる、個人的に支援するなど、授業づくりの指針にもなります。

紙ドリルと異なり、端末からログインするだけでドリルができますので「ドリル忘れがない」こともメリットです。

■今後に向けて

これまでと同様にロイロノートを活用し、生徒が自ら課題と向き合い、グループ単位で話し合って解決策を導き出す協働学習を取り入れることによって、学習意欲の向上や発想力や自信・対人能力などの強化に生かしていきたいと考えています。私が受け持っている授業以外でも、学校全体が同じ方向を向いて取り組める構図を構築していく必要も感じます。

また、垂水市には中学校は本校だけなので、さらに視野を広げるためにもZoom等を活用した他校との遠隔授業も挑戦していきたいと考えています。

2024.05.24

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