コラム

紙製パッケージが
エコにつながる理由とは？
デジタルプリント活用でさらにエコに

現在、SDGs（持続可能な開発目標）の達成のための取り組みが多くの企業で行われています。そうした中、商品のパッケージも、よりエコ（環境配慮型）にすることが重要視されています。注目を集めているのが従来のプラスチック製から紙製パッケージへの変更です。紙製パッケージはなぜエコにつながるのでしょうか。ぜひ確認しておきましょう。

1.紙製パッケージとは

紙製パッケージとは、包装用紙や包装容器の中でも、紙を材質としたもの全般を指します。具体的には包み紙や紙製袋、紙箱、紙製コップなどのことです。

包装容器には、紙の他にもプラスチック・ガラス・金属・木などの材質のものがある中で、紙製パッケージはどのような特徴があるのか見ていきましょう。

紙製パッケージの特徴

紙製パッケージが今、最も注目される理由は、やはりプラスチック使用量削減につながることです。その他には、紙製パッケージの特性である印刷しやすい点、簡易的に持ち運びする用途に適している点などの特徴のほか、衝撃に弱い点、耐水・防湿性が低いなどのデメリットもあります。

紙製パッケージに最適な製品

紙製パッケージの特徴を踏まえると、最適な用途としては乾燥した、水分含有量が少ない食品やペットフード、医薬品等の二次包材、文房具、日用雑貨、衣類などが挙げられます。
持ち帰り用食品のパッケージやお弁当の容器として使用している場面も多く見られます。

2.紙製パッケージはなぜエコにつながるのか

先ほどは紙製パッケージがエコであるとお伝えしました。その理由について詳しく見ていきましょう。

プラスチック使用量削減につながる

プラスチックが与える環境負荷を具体的にいえば、海洋プラスチックごみ問題や、石油資源の枯渇問題との関連が指摘されています。プラスチック製パッケージを紙製パッケージに切り替え、プラスチック製のものをできるだけ作らない・使用しないようにすることでプラスチック使用量が削減され、資源や環境の持続可能性につながり、国際的なSDGs（持続可能な開発目標）に貢献することができます。
森林認証紙などの紙を用いたパッケージや、食品に直接触れない二次包材・アルミやフィルムでコーティングする箇所は再生資源を利用することを検討しても良いでしょう。

こうした背景から、紙製パッケージを積極的に採用することにより脱プラスチック、環境負荷の軽減、地球環境や資源の持続可能性への貢献につながるとともに、対外的なイメージの向上という効果も期待できます。

3.デジタルプリントで対応可能！エコな紙製パッケージ

紙製パッケージを採用する際には、印刷方法をうまく選択することで、廃棄ロスの削減など、さらなるエコにつながります。推奨するパッケージ印刷方法の一つが、デジタルプリントです。

デジタルプリントとは、版無しでデータからそのまま出力する印刷方法です。従来のグラビア印刷はデジタルデータを製版・刷版して印刷する一方で、デジタルプリントは液体トナーなどを利用し、デジタルデータから直接用紙へ印刷するため、版が不要です。これにより、製版コストを削減できることから小ロットからの対応が容易となります。
つまり、デジタルプリントを利用することで、必要な分だけ生産できるとともに、余分な在庫を作らず、廃棄ロス削減にもつながります。

TOPPANでは、デジタルプリントサービスとともに、森林認証紙という、森林資源の持続可能な活用に配慮した紙の利用を推進しています。デジタルプリントと環境に優しい紙を利用することにより、さらにエコな紙製パッケージの採用が可能になります。

紙製パッケージとデジタルプリント採用事例

九州ペットフード様の事例では、新商品のペットフードに環境配慮型の紙製パッケージをご採用いただき、エコなパッケージを実現すると同時に、使用分のみの小ロット印刷をデジタルプリントで訴求し、より環境にやさしいパッケージ生産を実現いたしました。

またパッケージデザインについては成犬用、成猫用、7歳以上シニア犬用、11歳以上シニア猫用など多品種ということもあり、デジタルプリントの特長である版無し印刷を活かしたパッケージ生産で対応しました。

加えて、デザインの印刷再現性の高さもご評価いただいております。