コラム

食品パッケージ・包装 デザインの基本
~クオリティの高いパッケージでブランディング構築~

食品製造で重要な要素の一つである、包装。安心安全、美味しい食品を提供するのに重要な役割を担っています。近年はクオリティの高いパッケージが市場に並び、レベルも上がってきています。ぜひ自社ブランドの魅力が伝わるクオリティの高いパッケージで、消費者を惹きつけたいものです。そこで今回は、食品包装・デザインの基本とともに、クオリティの高いパッケージでブランディング構築を行う方法をご紹介します。


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1.食品パッケージ・包装 デザインの基本とは

食品パッケージ・包装とデザインを考える場合、基礎を理解しておくことが、何より優れたものを作る土台となります。ぜひ確認しておきましょう。

食品における包装・パッケージの役割

食品パッケージ・包装

食品パッケージ・包装には、主に次の役割があります。

●美味しさ・品質の保持
食品パッケージ・包装は製造から販売までの工程で、中身の食品そのものを保護し、異物混入などを防ぎ、美味しさと品質を守るために欠かせません。

●作業効率の向上および消費の利便性
食品パッケージ・包装は荷役、保管、輸送の作業における効率化のためにも重要です。また店舗で販売するシーンなどでは陳列や持ち運び時にも重要な役割を担います。

●情報提供
食品パッケージ・包装の外面には、その食品が何であるかの識別情報や詳細、賞味期限などの必要な情報の掲載を行います。こうした情報提供の役割もあります。

食品パッケージ・包装に求められる機能

上記の役割を果たすために、食品パッケージ・包装には次のような機能が求められます。

内容物保護性・作業適性・利便性・経済性・商品性・衛生性・環境配慮など

関係法規などへの準拠

食品パッケージ・包装は、食品衛生法や日本農林規格、PL法、計量法、容器包装リサイクル法などの法律や規格に適合している製品である必要があります。

食品パッケージ・包装は、これらのようなポイントを踏まえた上で選定、デザインを行うことが求められます。


2.食品パッケージ・包装 デザインで重要なブランディング

食品パッケージ・包装のデザインを考える際、ブランディングを意識してパッケージをデザインすることもできます。

ブランディングとは

レトルト食品に使われるパウチ袋は、多層構造を取っており、大きくアルミ箔を含むものと透明フィルムを使ったものに分かれます。

レトルト食品に使われるパウチ袋

ブランディングとは、ブランドをつくる、構築するという意味です。
ブランドとは、いってみれば商品の目印の役割を果たすものです。ここでいう目印とは、単なる商品の識別だけはでなく、消費者に好感や信頼、満足などの思いをもってもらうための目印の役割を果たすものです。

ブランディングは、自社の商品と他社の商品が明らかに区別され、消費者に「この商品はこの企業ならではのもの」として認識してもらうための取り組みです。そのブランディングを行うための要素としては、商品の価値やコンセプト、差別化要素、イメージしやすい色や形といったデザインなどがあります。

食品パッケージ・デザインでブランディングを行う重要性

食品包装において、パッケージデザインを行う際に、ブランディングを行うことはメリットが大きいことから、とても重要です。第一に、市場競争力が高まります。第二に、企業やブランドの社会的な価値を向上させることができます。第三に、ブランディングがしっかり行われた食品パッケージは、ブランドの資産になり得ます。


3.ブランディングのための食品パッケージ・包装 デザインのポイント

ブランディングを意識した食品包装・デザインを行うには、具体的にどのような施策が考えられるでしょうか。そのポイントをご紹介します。

コンセプトやターゲットを明確にする

商品の概要や使用者、使い方、使ったときのメリットなどをまとめたコンセプトや、購買層であるターゲットをまず明確にします。ターゲットはより細かく、年代や性別のほか、興味関心や職業、趣味嗜好なども設定しておくと、よりパッケージのブランディングデザインに役立ちます。

商品を適切に表現する

パッケージでブランディングを行う際は、ブランドに合ったキャッチコピーやテーマカラーなどを選び、自社の商品や特徴に合った表現にします。単に「おしゃれ」「かわいい」「面白い」パッケージでは商品のコンセプトが伝わらず、販売機会の損失となります。特に食品はパッケージで売り上げが大きく変わるので、商品の特性を端的に、かつ明確に伝えられる「売れる」パッケージを意識しましょう。
一方で、パッケージのデザインには法律による制限が生じる場合もあります。具体的には、産地や原材料を優良誤認させる表現は景品表示法違反、他社や他人が権利をもつデザインを許可なくパッケージ等に使用した場合は著作権侵害となります。ブランディング以前に販売続行に大きな障害となるので、デザインを検討する際は事前に競合や類似製品のパッケージをよく調べましょう。
消費者庁には相談・問い合わせ窓口もあるため、こちらを利用するのも一つの手です。

陳列される売り場などを想定する

見た目を考えたときに、商品単体では不十分といえます。売り場に陳列されたときの見え方も気にする必要があります。
また、他社商品と見分けがつかないことも避ける必要があります。購入者が他社と区別がつかないロゴやパッケージ、キャッチコピー等はブランドのイメージを大きく損なう上、程度によっては著作権や商標法、不正表示法違反となる場合もあります。

目に留まりやすいこだわりのデザインにする

売り場で手に取ってもらうため、またはインターネット上で競合商品と比較されたときに、目に留まりやすく選びたくなるような、デザインにこだわることが大切です。形状や外面のレイアウト、包装資材、印刷や加工などを工夫して行います。

お客さまの声を取り入れる

ブランディングは、自社が一方的に発信するだけでなく、お客さまが求める利便性なども加味してデザインすることで、お客さまをより惹きつけることができます。


4.まとめ

食品パッケージ・包装の基本とブランディングの重要性と具体的な方法についてご紹介してきました。ブランディングを実施する際にはパッケージに施す印刷にこだわることは必要不可欠です。

食品パッケージのブランディングのための印刷におすすめなのがTOPPANのデジタルプリントです。デジタルプリントは製版が不要のため、手軽に複数デザインのパッケージを展開できます。またTOPPANのデジタルプリントは従来の印刷手法では難しかったレトルト包装への印刷が可能です。訴求力の高い、高品質な印刷技術が必要なパッケージを手軽に製作することができるので、パッケージからブランディングを行うのに最適な印刷サービスです。

TOPPANのデジタルプリントの詳細をお知りになりたい方は、サービス概要ページをご覧いただくほか、随時ご質問やお問い合わせをお受けしておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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2023.04.20