コラム

そろそろ検討してみませんか?
VRを活用した店頭接客

2016年3月アメリカで、ある企業がVR(仮想現実)商品を開発・発売し、10月には日本でもVRのゲームソフトの発売が発表され、2016年は「VR元年」と呼ばれました。その後、国内では展示会をはじめ、VRやAR(拡張現実)を体験できる施設やイベントが一気に増えました。まず、エンターテインメント業界で注目されたVR、いよいよビジネスでもあちこちで活用され始めています。


一気に身近になったVR

あなたのスマホで体験できる!

2016年、VR(ヴァーチャル・リアリティー)はゴーグルのようなものをかぶるだけで、その場にいる臨場感が味わえることから、ゲームや映画など映像エンターテインメントの世界で注目を集めました。開発が進む中、段ボールなどでつくられた、スマートフォンに設置するだけという簡易VR商品は、安価なものがいくつも発売され、VRを気軽に体験できる環境が一気に整いました。

エンターテインメント分野では純粋にVRを楽しむことが目的ですが、いまビジネスシーンでVR体験を通じて、その先の商品購入につなげるさまざまな手法が使われるようになってきています。


ビジネスにも活用され始めたVR

旅行や結婚式の下見をVRで

たとえば、ある旅行会社では、店頭でハワイのVR体験ができます。亀の群れと泳ぐダイビングやサーフィンのチューブライドの360°実写によるダイナミックな映像を用意し、ハワイへ行きたい気持ちを高めます。また、ウエディング業界では、結婚式場の下見ができたり、どのような結婚式ができるか新郎新婦の視線で見られたりするVR映像を用意する企業も増えています。いずれもVR体験をすることで、購買意欲を高めることが狙いです。

普段できないことを体験する

下見とはまた違った視点で、ユニークなVRイベントを開催して話題になったのがアメリカの登山靴メーカーです。『靴を試着してバーチャル登山体験をしてもらう』というイベントで、参加者はそのメーカーの登山靴と専用のゴーグルを装着し、屋内に設置された安全なセットの中を歩きます。ただし、見えているのは断崖絶壁にかかる吊り橋や、足場のほとんどない岩肌、そのうえ落石もありとスリル満点の大自然。非日常の驚きや感動を提供し、まずは登山そのものに興味を持ってもらうのが目的です。

【参考】

【関連サービス】


自分でVRをつくる未来も?

ショールームもバーチャル化

住宅業界でも、ショールームにVRを活用した住空間見学コーナーを用意する企業が登場しました。新商品だけでなく最新展示場などいくつもの住空間を、VRで見学することができます。また、マンションのモデルルームを現地に行かず、自宅で見学できる施策もあります。自宅に届いたVRキットをスマートフォンに取り付けるだけでいいという簡単さです。

マンションの場合、戸建住宅のようにハウスメーカーが集まった総合展示場などはなく、一件見学するだけでも半日かかることがあります。わざわざ移動の必要がなく、その場で実際に行ったかのように見学できるVRの店頭での利用価値は非常に大きいでしょう。

まだまだ進化するVR技術

VRやARの技術は、これからもまだまだ進化すると言われています。たとえば、住宅を見学する場合、Web上のシミュレーションを使って、自分で好みのパーツを選んだオリジナルのキッチンをつくり、そのデータを用いて店頭でVR体験ができるようになる可能性も。そこで自分で料理をすることができれば、使い勝手さえも建てる前に体験できるわけです。用意された映像ではなく、自分でつくったものを体験する。そんなVR技術の実現も、決して遠い未来のことではないかもしれません。

2017.04.25

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