文書情報管理士とはどんな資格?
企業における必要性も
書類の電子保存が企業で浸透する中、文書情報管理士という資格保持者の必要性も高まっています。その背景にはどのようなことがあるのでしょうか。またメリットや取得方法についても解説します。
■文書情報管理士とは
文書情報管理士とは公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)が運営するもので、紙の書類の最適な電子保存の方法を理解し、文書情報をマネジメントできるエキスパートを認定するための資格です。
具体的には、主に企業がオフィス内で取り扱う文書類や帳票・伝票類、資料、図面などの紙文書を、PCやモバイル端末などの画面で見ることができるようにスキャンして保存する知識や、大量の書類を効率よく安全に長期保管するためのマイクロフィルムを活用するための技術などの知識を検定します。
文書のライフサイクルである文書の作成から保管、廃棄までの過程や、文書保管に関連する法律、デジタル文書の数々の仕組みや取り扱い方法など、基本的な文書管理の知識が関係しているため、文書保存に関わる一般常識の習得にも役立ちます。
2級、1級、上級の3つのレベルに応じた資格があり、それぞれ下記の内容を検定するものになっています。
<2級> 文書情報管理士としての基礎的な知識と技術
<1級> 専門的な知識と技術
<上級> 応用的なコンサルティング能力
■企業における文書情報管理士の必要性
近年、企業においては文書情報管理士の必要性が高まっています。
その背景について主なものをご紹介します。
・文書管理の重要性の高まり
リモートワークなどを中心としたワークスタイル変革が生じた昨今、書類の電子化や個人情報の保護など、文書管理の重要性が高まっています。適切な文書管理の専門知識を持った人材が必要になっています。
・法律やDXにより文書管理にまつわる専門知識の必要性
文書管理にまつわる専門知識の必要性は、法定保存文書を電子データで保存することを容認する「e-文書法」や「電子帳簿保存法」の施行及び要件緩和、DX推進、ペーパーレス化などを受けて高まっています。文書のデジタル化に関する専門知識や管理体制の構築、保管方法のルールや法対応などが求められています。
・多くの官公庁・自治体で入札の要件になっている
文書管理は民間企業はもちろんのこと、官公庁・自治体にとっても重要な仕事です。
内閣府から各省庁、自治体、機構、独立行政法人などにおいて電子化業務の入札参加資格要件として文書情報管理士資格が求められています。
■文書情報管理士が社内に存在するメリット
文書情報管理士の資格保持者が社内に在籍していることは、次のようなメリットが期待できます。
・文書情報管理のメリットをより享受できる
文書情報管理を適切に行うことは、業務効率化はもちろんのこと、情報・知識の共有が円滑に行えるようになったり、ペーパーレス化により書類量の軽減、説明責任のための書類準備、バージョン管理などさまざまなメリットが期待できます。
・サービス提案に役立つ
文書情報に関連するサービスを提供している場合には、文書情報管理士の存在により、より適切かつ専門的な文書管理や取扱いが可能となるため、より高度な提案ができるようになります。
■文書情報管理士の取得方法
文書情報管理士の資格を取得するには、検定試験を受けて合格する必要があります。
検定試験は夏と冬の年2回行われており、コンピュータ上で行われる試験方式です。
■TOPPANのデジタルアーカイブサービスは文書情報管理士が提案・対応
文書情報管理士は重要な資格であるものの、業務のために従業員に新たに資格取得してもらうと本来の業務時間も削られてしまうため、ややハードルが高いかもしれません。
TOPPANなら、文書情報管理士の資格を持っている担当者が、企業や自治体等の持つ史資料のアーカイブに関係する作業である、調査・設計からデジタル化、データベース構築、年史編纂、コンテンツ制作、施設プロデュースまでをトータルにサポートしております。また、アーカイブだけでなくデータ化された資料を生かした業務効率化までご提案しております。
文書情報管理士の資格を持ったエキスパートが対応するため、大事なアーカイブを安心して任せられます。
まとめ
文書情報管理士は、企業などで必要性が増しており、そのメリットは複数あります。しかしその学習や取得時間や手間などを考えると、実現がむずかしいこともあります。その場合には、ぜひ文書情報管理士を抱えるTOPPANにご相談ください。
出典
https://www.jiima.or.jp/qualification/docinfo_sv/intro/
https://www.jiima.or.jp/qualification/docinfo_sv/
2023.08.17