コラム

物流アウトソーシングとは?
メリットや活用方法、選び方などを解説

近年、ECの活性化や物流業務の効率化、人手不足などを背景として、メーカーやEC事業者などにおいて物流アウトソーシングの活用が進んでいます。物流アウトソーシングを活用することにより、どのようなメリットが得られるのでしょうか。
今回は、物流アウトソーシングとは何か、利用のメリット、活用方法、選び方をご紹介します。


■物流アウトソーシングとは?

物流アウトソーシングとは、物流業務を外部に委託することを指します。委託先は物流業務のプロであり、委託業者によって対応範囲は異なりますが、一連の物流業務のいずれかの工程、もしくは全工程を担い、高水準・高品質のサービスを提供しています。

物流アウトソーシングを利用することで、自社ではまかなえない物流業務を効率的に遂行していくことができるため、利用が進んでいます。

●物流アウトソーシングの対応内容
物流アウトソーシングの対応内容は、物流工程における入荷から出荷までの一連の業務と、在庫管理・棚卸、返品処理などの付随する業務となります。委託先によって対応範囲が異なります。

●自社物流との違い
物流アウトソーシングは、自社物流とどのように異なるのでしょうか。最も大きいのは、人員数や専門知識の有無からくる効率性と考えられます。例えば物流工程の中で、冷蔵・冷凍品の温度管理に長けている委託業者があった場合に、自社が行うよりも品質面で優れた成果をあげる可能性があります。

また需要が一時的に増したときなどは、自社物流ではリソースを圧迫しますが、物流アウトソーシングでは柔軟なリソース調整により対応が可能になります。この柔軟性とスケーラビリティは大きな違いといえるでしょう。

■物流アウトソーシング利用のメリット

物流アウトソーシングを利用することで、委託元企業は次のメリットが得られると考えられます。

●人的・時間的コスト削減
物流アウトソーシングを利用することで、自社保有の人的・時間的リソースを他に充てることができます。物流業務へのリソース削減と共に他業務へのリソース補填による効率化により、結果的にコスト削減につながることがあります。

●業務効率化
人員やノウハウ不足により、物流業務に手間取っている場合は、物流アウトソーシングを利用することで業務効率化を実現できます。その結果、増やしたくても増やせなかった出荷件数を増やすことも期待できるでしょう。

●物流品質の向上
物流業務のプロが担うことで、品質向上につながることが期待できます。物流量の増加に伴い、正確性と共にスピードも求められる中、ケアレスミスが発生しがちです。また、ギフトニーズなどの流通加工における臨機応変な対応は、物流のプロに委託することで、品質向上および顧客満足度向上が期待できます。

■物流アウトソーシングの活用方法

物流アウトソーシングは、どのようなシーンや課題に直面しているときに活用できるのでしょうか。よくあるケースをご紹介します。

●自社リソースだけでは物流業務の負荷が高いとき
物流量の増加に伴い、一つひとつの業務にかける時間を短縮しなければならない中、人的リソースが不足しているとより困難になります。物流業務の負荷が高いときには物流アウトソーシングの活用が有効です。

●梱包資材・配送コストがかさんでいるとき
物流コストの中でも、梱包資材や配送コストがかさんでいるといったケースでは、コスト削減につながることがあります。その理由として、一つに、物流アウトソーシングに委託することによって、コストの管理を徹底して実施してくれるため、コストの変動を把握しやすくなることが挙げられます。また、よりコスト削減の施策を行ってくれるでしょう。

●ギフトラッピングやサンプル同梱などの手間が生じているとき
ギフトラッピングやサンプル同梱などは、一連の物流業務の流れの中でイレギュラーな作業であり、手間がかかります。こうした業務も含めた物流アウトソーシングの活用は、大幅な手間と時間の削減につながります。

●コア業務に集中したいとき
メーカーなどは、物流業務にばかりリソースを割いているわけにはいきません。企画・開発はもちろん、顧客対応、品質改善などのコア業務が膨大にあります。物流アウトソーシングはそれらに集中するために活用することができるでしょう。

●事業拡大を検討しているとき
今後、事業の拡大を検討する場合、物流分野においても規模の拡大を見据えることもあるでしょう。その場合に、物流アウトソーシング活用により体制が整っていれば、安心感があります。

■物流アウトソーシングの選び方

物流アウトソーシングの活用メリットを見出せる場合、次は最適な事業者を選ぶことが重要です。ここでは選び方のポイントをご紹介します。

●物流課題を解決できるか
企業によって、物流課題は様々です。コスト削減、人手不足、物流量の増加、品質向上などの課題や目的に応じて、最適な物流アウトソーシング事業者は変わってくるでしょう。自社の課題を確実に解決できる見込みのある業務やサポート範囲、技術を持った事業者を選ぶべきです。

●要件は合致するか
課題を解決できても、一部の要件には合致しないケースも出てきます。失敗を避けるためにも、細かく要件を洗い出し、合致するかどうかを見極めましょう。
例えば、取り扱える商品のジャンル、物量、梱包方法、ギフトラッピングなどの流通加工対応可否、温度管理、賞味期限管理、在庫管理の対応可否などが挙げられます。

●物流業務の改善提案はしてくれるか
物流アウトソーシングの中には、ただ業務を代行するだけではなく、業務効率化や改善を行うサービスも存在します。現行の物流業務を見極め、改善提案を行ってくれるようなコンサルティングに近しいサービスを行っている事業者のほうが良いこともあります。

●実績があるか
言うまでもなく実績は重要です。これは信頼性を図る意味でも確認は必要不可欠です。自社と同業種の事例を見せてもらうなどして、入念に実績と過去事例を参照しましょう。自社が物流アウトソーシングを利用して成果を出せるかどうかにもかかわってきます。

●窓口スタッフとの意思疎通がスムーズにできるか
物流アウトソーシングに委託した後、実際にやりとりをする窓口となるスタッフとの意思疎通が問題ないかは、事前に確認しておきたいところです。コミュニケーションが円滑に進むかどうかなど、あらゆる視点で見極めましょう。

■まとめ

物流アウトソーシングは、人手不足やコスト削減が喫緊の課題となっている企業にとって有効なサービスであるといえます。

メリットを十分に享受するためにも、課題に合った優れた物流アウトソーシング事業者を選ぶのをおすすめします。

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2025.01.16

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