来店促進の施策アイデアや実施のポイントを解説!
来店促進は、小売店や飲食店など、店舗を運営する事業者が行う集客の施策です。
新規顧客の呼び込みのほか、リピーターの獲得や、常連客の育成など、事業拡大につながる重要な取り組みです。
本記事では、来店促進のポイントを概説するとともに、具体的な方法や、デジタルアプリを活用した事例などを紹介します。
来店促進とは
来店促進とは、小売店や飲食店など店舗運営をビジネスとする事業者がおこなう、集客のための施策のことです。
新規の顧客を呼び込むほか、リピーターの獲得や、周囲に好印象を広げてくれる常連客の育成などがあります。
店に足を運ぶきっかけを作り出した上で、来店時の顧客体験を期待以上に満足度の高いものとし、「もう一度体験したくなる」印象を残すというサイクルが重要です。
来店促進の効果は、目先の売上アップのみにとどまらず、中長期的なブランディングや事業拡大にもつながるため、マーケティング戦略における重要な取り組みの第一歩といえるでしょう。
来店促進の方法・アイデア
来店促進の目的には、新規顧客の獲得と、再来店の頻度を高めたリピーターの獲得があり、それぞれ効果的な方法が異なります。
ここでは、来店促進の具体的な方法やアイデアを見ていきましょう。
新規顧客獲獲得_ 1.ホームページの整備
近年の集客は、顧客がオンラインで情報収集をすることを前提としています。そのため、ホームページを作成し、店舗の魅力やアクセス方法を発信することはすることは必須です。
ホームページでは、店舗のイメージが魅力的に伝わる写真やテキストを配し、初めての人でも行ってみたくなる印象を与えます。
また、InstagramやTwitter、LINE、noteといった、伝播力の強いSNSやブログのアカウントに、ホームページとしての役割を持たせている例もよく見られます。
新規顧客獲得_2.Googleビジネスプロフィールの最適化
スマートフォンの普及に伴い、位置情報を用いた集客も重要な施策となっています。MEO(マップエンジン最適化)の活用を意識しましょう。MEOとは、検索の主流となっているGoogle検索やGooglマップでの検索時に無料で店舗情報を表示させるための施策です。
新規顧客が店舗を探す場合、主に「地域名」と「行動目的」を掛け合わせた検索結果を活用します。この際、MEO対策をされた店舗は認識されやすく、地図機能のルート案内も簡単に利用できるため、来店の機会を増やすことができます。
MEO対策の代表的な手法が、Googleビジネスプロフィールの最適化です。店舗の基本情報や営業時間、所在地、電話番号、Webサイトなどの情報を入力して、ユーザーの目にとまる機会を増やしましょう。
新規顧客獲得_3.SNSでの発信
近年は、SNSでの発信や口コミをきっかけに来店するパターンも増えています。
InstagramやTwitter、LINEなどのアカウントを運用し、こまめに情報を発信することを心がけましょう。
新規顧客獲得_4.WEB広告の出稿・ポータルサイトへの掲載
Web広告は、掲載費用はかかるものの、来店意欲の高い見込みの高いターゲットへのアプローチを効果的に行いつつ、数値で明確に可視化できるため、初心者でも比較的始めやすい利点があります。代表的なWEB広告としては、ユーザーの検索時に用いられる検索ワードに応じて検索結果の上位に店舗情報が表示されるリスティング広告があります。
また、オンラインコンテンツの充実に伴い、ユーザーは検索エンジンだけではなく、飲食や美容といった目的別に情報が集まるポータルサイトなどにアクセスして、店舗を比較検討するようになっています。そのため、ポータルサイト内で視認性の良い位置に店舗情報が表示されるディスプレイ広告など、Web広告を有効活用して認知度を上げることも重要です。
広告で露出度を上げ、ポータルサイトへの掲載で最新情報や口コミの評価を積み上げていくことにより、店舗の印象を高めて来店してみたくなる行動を促していきましょう。
新規顧客獲得_5.チラシの配布
紙のチラシの配布も、実店舗への来店を促すための有効な手法です。特に地域密着型の店舗で、移動が可能な範囲の住民を対象に配布すれば、効果を見込みやすいでしょう。クーポンなどを切り取って使えるようにすれば、長く保存され、情報が残ります。
高齢者などインターネットをあまり利用しない顧客層は紙での情報を好むため、ターゲット層によってはいっそう効果を見込みやすい手法です。
新規顧客獲得_6.来店キャンペーンの実施
新規顧客を呼び込むには、類似店舗やいつもの店舗と比べても、新しく足を向ける価値があると思わせるきっかけづくりが重要です。キャンペーンは気軽に来店したくなる「お得情報」を効果的に打ち出す施策といえるでしょう。
キャンペーンで配布するプレゼントは、クーポン配布やポイントによるキャッシュバックといった割引感を高めるもののほか、オリジナルグッズや日用雑貨などのノベルティ配布があります。呼び込みたい顧客ターゲットが関心をもちそうなものを揃えて企画しましょう。
リピーター獲得_1.メールマガジンの送付
一度来店した顧客に対しては、丁寧なコミュニケーションで再来店を促しましょう。
来店時に登録したメールアドレス宛に、定期的に関心の高い情報を受け取るメールマガジンは、昔からあるDM同様、店舗との接触の機会が頻繁にできるため、毎回開封されなくても存在をアピールし続けることができます。
メールマガジンで有益な情報を発信し続けることで店舗の品質や信頼性を高めるとともに、定期的にキャンペーンやクーポンなどのお得情報が目にとまるようにして、再来店を促し、リピーターの獲得に繋げましょう。
リピーター獲得_2.ポイントカードの導入
繰り返しの来店を促すには、来店時や購買時のポイントなど、貯める楽しみを可視化したツールの活用が効果的です。ポイントカードは、ある程度貯まると割引特典やプレゼント獲得、ステータスアップなどのお得情報が盛り込まれていることが多く、繰り返し来店したくなる仕組みとして適しています。
ただし、全国の店舗で利用できる共通ポイントはポイントをどこで利用するかわからないため、リピーター獲得が目的の場合は、自店舗オリジナルのポイントのほうが効果的です。
リピーター獲_3.店舗アプリの導入・活用
ポイント情報や、キャンペーン・クーポンの通知、定期的な情報発信などの来店促進に必要な機能が組み合わさったものが店舗アプリです。
顧客がスマートフォンにインストールするアプリを通じて、顧客情報や来店情報がデータで統合管理されるため、顧客の関心が高い有益な情報がきめ細かく、タイムリーに配信され、再来店の機会を増やすことができます。
【店舗アプリの機能例】
● 会員証:アプリ画面を見せることで本人確認
● 予約管理:予約申込、変更、キャンセル、来店直前のリマインドなど
● ポイント管理:アプリの提示で来店や購入時のポイントを付与、管理
● クーポン配信:来店履歴・購入履歴に合わせた割引やプレゼント、くじびきなど
● 最新情報配信:新商品やキャンペーンなどのお得情報の通知
● 個別メッセージ配信:誕生日など顧客の属性に合わせた特別な情報の通知
また、店舗アプリは既存の販売システムや販促ツールと連携し、獲得したデータをマーケティング分析やプロモーションなどに活かすこともできるツールです。
店舗アプリの活用で販促活動を高めるなら、総合的な活用ノウハウをもつアプリの導入・運用をおすすめします。
魅力的な店舗づくりも来店促進につながる
来店はあくまできっかけにすぎません。来店時の顧客満足度を高めて、再来店やリピーターを増やす必要があります。そのためにも、商品・サービスの品質向上だけでなく、実店舗そのものの魅力を高める取り組みは不可欠といえます。
特に、顧客獲得の重要なポイントとなる決済手段については検討が必要です。
MMD研修所の行った動向調査によると、キャッシュレス決済の利用者の3割以上が、現金のみ対応の店舗だとわかる店舗への訪問を避けたことがあると回答しています。
(出典:https://mmdlabo.jp/investigation/detail_1909.html)
店舗の雰囲気が高評価だったとしても、決済に結びつかなければビジネスとしては成立しません。来店から購買額アップへの動線を意識した店舗の魅力づくりを行いましょう。
TOPPANの「お買い物アプリ」を活用した来店促進事例
TOPPANの「お買い物アプリ」を使って来店時のポイントカードと電子マネーを合体させた店舗アプリを導入し、来店促進を図った事例を紹介しましょう。
【株式会社ダスキン ミスタードーナツアプリ】
ドーナツショップ「ミスタードーナツ」を全国展開するダスキンでは、顧客接点を強化するため、ポイントカード機能と電子マネー機能を一体化させた店舗アプリを開発しました。
繰り返しチャージして使えるプリペイドカード「ミスタードーナツカード」が一体化されており、クレジットカードによるチャージも可能です。アプリ画面からカードのバーコードを店頭で表示すると、キャッシュレス決済ができ、ポイントも自動で貯まります。
また、決済機能にロイヤルティプログラムを搭載。購入履歴に応じたクーポンの配布やプッシュ型の通知によるお得情報の配信など、顧客の行動に合わせた表示を行います。
ミスタードーナツの公式サイトとも連携し、アプリの位置情報から近くの店舗情報を表示するなど、気軽に来店できる仕組みが整っています。
「お買い物アプリ」を導入して来店促進
効果的な来店促進には、新規顧客の呼び込みとリピーターの育成の両軸が重要です。実店舗へ足を運ばせるためのきっかけとなるキャンペーンやクーポンなどの情報発信、繰り返しの来店を促すポイントカード、購買履歴に応じた顧客動向の分析による企画など、多様なツールを組み合わせた運用が求められます。
これらの機能を組み合わせて相乗効果を高める店舗アプリは、来店促進の施策の施策を行う上での力強い味方となるでしょう。
TOPPANの「お買い物アプリ」は、店舗アプリの定番機能であるクーポン配信やキャンペーンなどのお得情報を、顧客の属性別や店舗別などきめ細かな設定で配信できます。
また、来店やアプリ内での行動履歴、ポイント情報などの顧客データを分析し、位置情報(ビーコン)を活用したリアルタイムのプッシュ配信や、来店頻度に応じた情報配信が可能です。
店舗アプリに必要な会員証、ポイント管理、クーポンなどの機能が標準装備されているため、短期間・低コストでのアプリ開発ができます。さらに、既存のポイントシステムや顧客管理システムとの連携や、店舗イメージに合わせたオリジナルデザインなどのカスタマイズも可能で、使い勝手のよい独自アプリの構築も簡単です。
ぜひご活用ください。
2023.12.01