【お客さまインタビュー】手作業でのデータ入力が9割減!リゾート施設を運営する側にも、お客さまにも利便性の高いシステム
都心からのアクセスにも優れた首都圏最大級のスノーリゾート「ハンターマウンテン塩原」をはじめとするスキー場やゴルフ場などのリゾート施設運営や、会員制リゾートホテルの「東急ハーヴェストクラブ」、幅広い用途での滞在に利用されている「東急ステイ」など宿泊事業の運営を手掛ける東急リゾーツ&ステイ株式会社様。
お客さまからの各種お申し込みの受け付け方法は、各事業、各施設で最適な形を目指してさまざまな工夫が続けられています。
そんな中、2021年より「ハンターマウンテン塩原」でのシーズンパスのお申し込みの受け付けに活用されているのが、トッパンフォームズ(現 TOPPANエッジ)のFastEntry®(ファストエントリー)です。
今回はFastEntryの導入から運用に携わったオペレーショングループの森本さんに導入のいきさつや効果、今後の課題などをお聞きしました。
東急リゾーツ&ステイ株式会社
・従業員数:2,394人(2022年10月1日時点)
・事業概要:東急ステイ(ホテル)・東急ハーヴェストクラブ(会員制リゾートホテル)やスキー場、ゴルフ場の運営
・FastEntry導入時期:2021年9月
ゲスト

東急リゾーツ&ステイ株式会社
オペレーショングループ 営業・販促セクション
係長
森本 誠次さん
FastEntryとは
Webフォームソリューション「FastEntry/ファストエントリー」は、従来紙中心で行われていた帳票周辺の事務処理プロセスを、短納期に、リーズナブルにデジタル化できます。事務を効率化して運用コストを削減するとともに、顧客接点を強化します。
「紅葉観賞の際に冬季シーズンパスを先行購入」ができなくなり…
―FastEntry導入前はどのような形でシーズンパスの申し込みを受け付けていたのでしょうか?
紙ベースでした。ハンターマウンテン塩原では年間約650〜750件ほど、シーズンパスのお申し込みをいただいていますが、運用方法としては申込用紙を作成し、前年度もシーズンパスをご利用いただいていたお客さまには登録のご住所に、新規にお電話などでお問い合わせいただいたお客さまには住所をお聞きして申込用紙を郵送していました。同時に現地でもシーズン前から配布をしていました。
―スキー・スノーボードシーズンの前に現地を訪れるお客さまがいらっしゃるのですか?
はい。ハンターマウンテン塩原は紅葉の名所でもあり、例年多くの方がゴンドラからの紅葉観賞を楽しまれていました。その際に冬季シーズンパスの申込用紙をお持ち帰りになるお客さまや、その場でご購入されるお客さまも多くいらっしゃいました。
2020年秋の時点では、ウェブサイトから申込用紙をダウンロードすることもできるようにしていたのですが、そちらを利用される方は少なかったですね。
―秋にも訪問客が多いハンターマウンテン塩原ならではの、お客さま側のパス購入のルーティンがあるのですね。FastEntry導入のいきさつはどのようなものだったのでしょうか?

「シーズンパス」のタブから
FastEntryで作成されたフォームにリンクします。
実は先ほどお話しした「紅葉ゴンドラ」は、感染症対策などの観点から2021年以降は残念ながら営業を休止しています。それで「紅葉を見にきたついでにシーズンパスを早割購入する」というスタイルでの申込用紙の入手ができなくなってしまったお客さまが多くいらっしゃいました。
そうしたお客さまにも簡単にお申し込みいただける環境が欲しいということと、私たちとしても以前から顧客情報のデジタル化を進めたいという願望がありましたので、この機会にシーズンパスの申し込み受け付けをデジタル化できないかと2021年の冬季シーズンを迎える前から検討を始めていたところ、シーズンパスのカード発行機などで以前からお付き合いのあったトッパンフォームズから提案していただいたのがFastEntryでした。
導入から1カ月でフォームが完成
―導入から運用開始まではスムーズに進みましたか?
申し込みフォームを作成するのは初めてだったのですが、サポートと頻繁にやりとりをしながら、導入から1カ月ほどでフォームを完成させることができました。おかげさまで2021年10月のシーズンパス申し込み受け付けスタート時から運用を開始できました。従来郵送で申込用紙を送っていたお客さまには、FastEntryによる新しい申し込み方法のご案内を送りました。
―お客さまの反応はいかがでしたか?

パソコンやスマートフォン、タブレットを日頃から使い慣れている方が多いからだと思いますが、申し込みが簡単になって良かったという感想を多くいただきました。
ご年配の方を中心に、やはり紙での申し込みのほうがいいという方もいらっしゃいましたので、紙によるお申し込みの受け付けも継続させたのですが、結果的には約9割のお客さまがフォームからお申し込みくださいました。
言い換えると紙の記載内容を手作業でデータ入力する手間が9割減った、ということになりますね。
―シーズンパスの申し込み申請フォームを拝見すると、本人確認書類とあわせて顔写真もアップロードしてもらう仕様になっていますね?
はい。シーズンパスには顔写真もプリントしています。お越しいただいたお客さまからカードをご提出いただき当日のリフト券と交換するという運用方法ですので、ご本人さま確認のための顔写真はたいへん重要なのです。
―FastEntry導入前は、顔写真の収集にご苦労されたのではありませんか?

顔写真データの送付なども完結できます。
※記載内容は2022年10月現在のものです。
そうですね。FastEntry導入前は、顔写真を申込用紙に添付して送っていただき、それを手作業でスキャンして、ひとつひとつカード印刷用にトリミングしていました。スマートフォンやデジカメなどでしか写真を撮ることができないためプリントした写真を送るのが難しいとご連絡くださったお客さまにはメールで写真データを送っていただくというケースもあり、顔写真収集には手間がかかっていました。
FastEntryでは、お客さまがスマートフォンやタブレットで撮影した写真をそのまま添付できますので、わざわざ証明写真を撮りに行ったりプリンター出力したりする必要がありませんし、私たちも、お申し込みいただいた段階でお客さま情報と顔写真がひもづいたデータが届きますので、スキャンの手間が省けミスも起きにくくなり、カード作成の作業もとても楽になりました。
導入前は初めて扱うシステムに対して不安もありましたが、FastEntryでの申し込み受け付け運用は上々のスタートとなり、無事に導入1年目のシーズンを終えることができました。
―運用2年目となる今、あらためて実感するFastEntryの長所があれば教えてください
運用開始の時点ではひとまずフォームが「形になった」というところで安堵(あんど)していた部分もあったのですが、今季の運用に向けてフォームのブラッシュアップを行う中で感じた長所はいくつかあり、まずは「変更」や「更新」が容易だという点です。一度作成したフォームがあれば、それをベースにして新しいフォームを簡単に作ることができます。
次に、今年のFastEntryのバージョンアップによって、使いやすさがさらに向上したと思います。従来はある程度までフォームの内容を作り込んでからそれをプレビューで確認する、という作り方だったのですが、最新バージョンでは制作中のフォームがリアルタイムでプレビューできるようになりましたので、変更や修正がより簡単になりました。それにより、導入2年目となる今年は、早い段階でブラッシュアップを加えたフォームの準備を完了することができました。
「2年目」以降に発揮される真価
―ハンターマウンテン塩原を毎年ご利用されているお客さまにとっても、より便利になりそうですね

そうですね。特にリピーターのお客さまには、今季からFastEntryの真価をより実感していただけるのではないかと期待しています。
といいますのも、昨年もシーズンパスをご購入いただいたお客さまが継続で購入する場合は新規購入者さまとフォームを別にしていまして、そちらでは氏名と生年月日で認証していただくと昨年の入力情報がそのままフォーム内に表示されますので、内容に変更がなければ新たに入力し直す必要がなく、本人確認書類と顔写真をアップロードしていただくだけで入力が完了するのです。
実際、今期の現時点での継続でのお申し込みは紙でお申し込み受け付けをしていた頃の同時期にくらべ、かなり多いペースになっているのですが、これはFastEntryでの継続申し込みが簡単であることが貢献していると考えています。
以前は「早割」のご案内や料金表などをシーズン初めにダイレクトメールで郵送していたのですが、FastEntry導入後は、メールで完結できるお知らせであれば、お申し込みの際に「ご案内メールの受け取りを希望する」にチェックを入れたお客さまだけにメールで一斉送信しています。
印刷・郵送コストが削減できるのはもちろんですが、業務負荷も大きく削減できています。お客さまにとっても、必要な情報がスピーディーに届くのはメリットになると思いますので、FastEntryは私たちリゾート施設の運営側にとっても、ご利用になるお客さまにとっても、利便性の高いシステムだと思います。
―今後、シーズンパスの申し込み受け付け以外でのFastEntryの活用は検討されているのでしょうか?
実際にFastEntryを1シーズン運用してみていろいろと思いついたことはあります。
たとえばスキー場は毎シーズン、アルバイトを採用するのですが、毎年のようにリピートで来てくださる方も多いのです。現状ではそうした方々にも毎年履歴書や顔写真を送ってもらっているのですが、シーズンパスの継続購入のFastEntryによる運用ノウハウが応用できるのではないかと思いましたので、アルバイト採用を担当する部署にもおすすめしてみようと思っています。
「ご家族・グループでの利用」をより容易にしたい
―今後のFastEntryの活用にむけて、ご要望があればお聞かせください
一番の要望は決済機能が欲しい、ということですね。FastEntry内で支払いまで完結できるようになれば非常に便利かと思います。
次にID認証に関してです。ハンターマウンテン塩原ではご家族そろってシーズンパスをご購入いただくことも多いのですが、お子さまがまだメールアドレスを持っていない場合は親御さまがご自分のメールアドレスを使ってお子さまの分もお申し込みをされます。そうなると一般的な「メールアドレスで個々のIDを認証する」というスタイルをとることができなくなるというのが今の悩みです。
今はお名前と生年月日で認証しているのですが、同姓同名の方もいらっしゃいますし、いずれは解決していかなくてはならない課題ですね。もちろんメールアドレス以外のものを認証キーにすればいいのですが、そうなるとお客さまにご家族分のIDを覚えていただく必要が発生してしまいます。極力お客さま側に負荷をかけることなく運用していきたいので、私たちでも検討と工夫を続けていきますが、FastEntryにもご家族やグループでの利用を想定した機能が実装されるとうれしいですね。
12本のバリエーションに富んだコース数を持ち、人工降雪機も完備されているため均質な雪での滑走が楽しめる東急リゾーツ&ステイ株式会社様のスノーリゾート「ハンターマウンテン塩原」。スキー・スノーボードの初心者から上級者、そして幅広い年齢層のお客さまが訪れます。そうしたお客さまが持つパスカードに、FastEntryが活用されていることをうれしく思います。
今回は、ご家族でのご利用についてなど、リゾート施設ならではの貴重なご意見もお伺いできました。いただいた気づきを活かして、これからもより良いサービスを提供できるよう努めてまいります。
FastEntryは、パソコン、タブレット、スマートフォンなどで利用できて、申し込み受け付けなど幅広い業務をペーパーレスで完結できます。また、東急リゾーツ&ステイ株式会社様のようにカードを発行する企業さまにはカード発行機の取り扱いや発行の受託もおこなっておりますので、ぜひお気軽にTOPPANエッジにご相談ください。
※「FastEntry」はシナジーマーケティング株式会社の「Synergy!」システムなどを利用した、Webフォームを構築して提供するTOPPANエッジのソリューション名称です。
※ 所属・役職、本事例の内容は執筆当時のものです。
※ 写真撮影時にマスクを外していただきました。
※ トッパン・フォームズ株式会社は2023年4月1日付でTOPPANエッジ株式会社に社名変更いたしました。
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2023.01.20