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Apple Vision Proのビジネス活用例とは? メリット・デメリットもご紹介!

Apple Vision Proは、日本においては2024年6月28日に発売されたゴーグル型の空間コンピューティングデバイスです。個人での利用はもちろんのこと、ビジネス活用も進められており、用途の可能性が広がっています。
今回は、Apple Vision Proをビジネスに活用するメリットとデメリット、具体的なビジネスへの活用例をご紹介します。


■Apple Vision Proとは?

まずはApple Vision Proの概要を確認していきましょう。

●Apple Vision Proとは

Apple Vision Proは、マイクロLEDディスプレイが搭載されたゴーグルをかけて利用するヘッドマウントディスプレイです。

高度な技術を駆使して作り上げられた空間コンピューティングによって投影されたアプリやコンテンツを自由に閲覧・操作することで、ユーザーは没入感あふれる新たな3D体験を得ることができます。

●Apple Vision Proの特長

●高精度ディスプレイ
Apple Vision Proは、2つのディスプレイを備えており、解像度は約2,300万ピクセルという超高解像度が特徴です。これは4Kテレビを超える画素数であり、これまでにない精細さのディスプレイ体験が得られます。

●圧倒的な没入感
Apple社がこだわったのは、このこれまでにない没入感です。映し出された3D映像やグラフィックはまるで現実世界であるかのように感じられ、その場にいるような没入感が得られます。

●個人や状況に最適化された立体音響
音響は個人の周囲の状況に合わせて最適化されることで、まるで現実世界で起こっているかのように楽しめます。

●直感的な操作
ゴーグルを装着したユーザーは、指のジェスチャーや目線、Siri(音声アシスタント)での音声入力による、直感的な操作が可能です。

■Apple Vision Proをビジネスに活用するメリット・デメリット

Apple Vision Proビジネス活用例|TOPPAN

これまでにない革新的な機能を備えたApple Vision Proですが、個人が趣味で楽しむほか、ビジネスにも活用することができます。そこで、ビジネスに活用することによるメリットとデメリットをご紹介します。

【メリット】

●お客様への質の高い体験価値提供
Apple Vision Proの一番の特長はその圧倒的に高精細なディスプレイによる没入感です。お客様へのサービスとして何らかのコンテンツを提供する際には、これまでになく質の高い体験価値を提供できます。

●最新機器の採用・先駆性・話題性
「Apple Vision Proを使用しています」という先駆性によりや話題性を生み出します。それだけで人々の注目を惹きつけることができます。

●新規事業・サービスの拡充が可能
リアルな没入体験という新しい価値を提供することで、新規事業の創出や既存サービスの拡充が実現します。

●業務効率化
Apple Vision Proは、仮想オフィス空間を提供し、複数のアプリやウィンドウを「無限キャンバス」上に配置可能で、様々なアプリと連携した効率的な作業環境を実現します。また、遠隔支援や、3Dモデルを活用したデザインやトレーニングの分野でも活用でき、さまざまな業務効率化に貢献します。

●DX推進の一つになる
Apple Vision Proは、デジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させる革新的なツールです。XR技術を駆使して、リアルタイムでのデータ活用や可視化、コラボレーションを実現し、従来の業務プロセスを劇的に変革します。

【デメリット】

●重量・バッテリーの観点から使用時間が限定的
Apple Vision Proの重量は600~650gで、バッテリーの持ち時間は2~2.5時間とされており、長時間使用する際にデメリットとなります。使用時間が限定的であることは、サービス提供の際にも検討が必要になるでしょう。

●使用は13歳以上が対象
Apple Vision Proは、13歳以上のユーザーに合わせて設計されています。子ども向けのサービスに結び付けるのはむずかしいといえます。

●活用用途のアイデアが必要
Apple Vision Proは、あくまでツールです。Apple Vision Proを用いて何をするかはアイデアしだいとなります。ビジネスへの活用アイデアが乏しければ、いくら高性能であっても宝の持ち腐れとなってしまいます。導入を決める前に、活用用途のアイデアを準備しておきましょう。

■Apple Vision Proのビジネス活用例

Apple Vision Proビジネス活用例|TOPPAN

Apple Vision Proはビジネスへ幅広い活用が可能です。具体的には、どのような活用アイデアがあるのでしょうか。主な活用アイデアをご紹介します。

●バーチャル住宅展示場

住宅展示場をApple Vision Pro上で展開する方法です。まるで実際の住宅展示場に訪れたかのような体験をお客様へ提供することができます。

例えば、リフォームや注文住宅のニーズに対して、実際の間取りを3Dグラフィックで再現し、各内外装の色や素材の組み合わせを作ることで、できあがった家はどのような空間になるのかを擬似体験してもらうことが可能です。

また、実際の住宅展示場では再現するのが困難な内部構造も、バーチャル上では実現できます。

●バーチャルCARショールーム

自動車のショールームをバーチャルで展開することもできます。実際のショールームでは既存の自動車のみの展示に限られますが、バーチャルの世界ではお客様のニーズに基づきカスタマイズした車を展示できるので、よりお客様の購買意欲を高められます。
営業担当者は、お客様の要望に合わせて容易に組み替えながら商談を進めることができます。

●バーチャルオフィス

企業において、すでに浸透しているバーチャルオフィスですが、Apple Vision Proのようなヘッドマウントディスプレイを用いてデスクワークや会議を行うことは、これからさらに新たな可能性が期待されている方法です。Apple Vision Proの高精細ディスプレイなら、従業員がどこにいても、同じオフィスにいるかのような臨場感の中で仕事ができます。チームでの作業が求められる場合には、特に有効活用できるでしょう。

●スマートファクトリー

スマートファクトリーとは、工場をデジタル技術によって変革し、あらゆる生産プロセスにおいて業務効率化や生産性向上などの新たな付加価値を生み出していく工場を意味します。主に工場の機械や設備をネットワークでつないだり、データ解析結果を生産や管理に活かしたりするのが一般的です。

このスマートファクトリーの実現にApple Vision Proが役立てられるシーンがあります。それは、実際の工場をデジタルで再現し、人間の動作や安全面のシミュレーションを行うことで、技術教育や労働災害を予防する安全教育が可能になります。

●バーチャルミュージアム

後世に残したい文化財をデジタルアーカイブする動きが高まっている中、バーチャルの世界でそれらを再現することで、ミュージアムを展開することもできます。ヘッドマウントディスプレイを通じて鑑賞する文化財のバーチャルミュージアムでは、まるでその時代の現地にいるかのような没入感を提供できます。Apple Vision Proであれば、より一層、質の高い体験を提供できるでしょう。

●メタバースでのショッピング

インターネット上に構成される3次元の仮想空間である「メタバース」においてApple Vision Proを活用すれば、より没入感をのあるリアルな体験の提供が可能になります。メタバースでECショッピングを顧客へ提供するシーンでは、3Dで作られた商品をよりリアルに疑似体験してもらいながらショッピングを楽しんでもらうことができるでしょう。

●思い出をよみがえらせるビジネス

バーチャルの世界では、すでに過去のものとなったもの、失われたものも再現できます。そのため、思い出をよみがえらせるビジネスにおいても活用できます。

例えば、お墓に二次元バーコードを示しておき、端末を持ち込んで読み取ることで、端末上で故人の動いている姿を見られるといったことも実現可能です。Apple Vision Proであれば、バーチャルな故人とよりリアルに面会することができるでしょう。

■まとめ

Apple Vision Proは今、ビジネス活用への期待が高まっている製品です。一方で、活用アイデアが乏しければ、その高い性能のメリットを充分に活用することがむずかしくなるでしょう。ビジネス活用のアイデアは、今回ご紹介した以外にも、まだまだ無限に広がっています。

TOPPANでは、Apple Vision Proのビジネスユーザー向けアプリ受託開発サービスをご提供しており、ビジネス活用アイデアのご提案からご支援できる点が強みです。

「Apple Vision Proに興味があるけれど、どのように活用すればいいのかわからない。ヒントが欲しい」といったお悩みを抱えている方に最適なサービスです。

■TOPPANのApple Vision Pro向けアプリについて

またTOPPANでは、Apple Vision Pro向けアプリを提供しています。

複数のバーチャル店舗を集約したメタバースモールサービス「メタパ®」を利用できる「Metapa for Vision」や、日本の歴史的文化財や自然遺産などを臨場感あふれるオリジナル高品質映像で体験できる「Meet Japan!アプリ」、窓のない空間でも窓からの高精細な眺めを擬似体感できる「Natural Windowアプリ」などがございます。ご興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

Apple Vision Proビジネス活用例|TOPPAN

2024.10.09