教育

BUNKA LEARN 「刀」 研修
東京書籍株式会社様 導入インタビュー

東京書籍株式会社様の役員3名主催によるゼミ形式の公募型社内研修(全5回)において、高垣常務が主催する研修のフィールドワーク回にBUNKA LEARN 「刀」 研修を導入していただきました。(研修には、30代の若手社員6名が参加)
ご採用いただいた東京書籍 高垣常務取締役に、導入に至った経緯と、実施後のご感想をお伺いしました。


BUNKA LEARN 「刀」 研修/東京書籍株式会社様 導入インタビュー|TOPPAN
東京書籍株式会社 常務取締役・教育DX局長、(兼)経営企画本部担当 高垣浩史 様           ※所属企業名・部署名は取材当時のものになります。

BUNKA LEARN 「刀」 研修について

BUNKA LEARN 「刀」 研修/東京書籍株式会社様 導入インタビュー|TOPPAN

◆講師:河内晋平氏 (河内國平氏四男、studio仕組代表)
無鑑査刀匠、河内國平氏の四男。東京藝術大学卒業後、東京国立博物館研究員を経てstudio仕組代表として独立し、刀や伝統工芸品の販売、アーティスト支援、プロデュース業務などを行う。
研修では、日本人と深い繋がりがある刀の魅力や価値、精神性について、深い知識と事業で培った経験談を踏まえながら対話形式で学びます。またアプリを活用した刀の鑑賞体験など、オンラインでも対応可能。リアル研修では本物の刀に触れる体験も取り入れています。


研修導入前に感じていた人材育成への課題感

経営者の立場として、30代社員の会社への満足度が不足していることについて課題を感じていました。
30代は仕事にも慣れてきて、会社の良い点も悪い点もわかってきているのに、なかなか思い通りにならないジレンマがあり、悩んでいる世代だと思うんです。その結果、会社生活への満足度も低くなり、不満もたまる、ということがあります。しかし経営者としては、30代の方々には今後、会社の中心として活躍してもらわないといけない。そこで今回の研修では、30代を集めて意見交換をしてもらい、その経験によって会社への帰属意識を高め、それぞれの力を磨き、本人たちが充実した会社生活を送る、それが会社の業績向上にも繋がっていく、という考えがありました。

BUNKA LEARN 「刀」 研修/東京書籍株式会社様 導入インタビュー|TOPPAN

また、今の時代は技術の進歩によって世の中がどんどん変わっていくので、リスキリングへの取り組みはやっていましたが、不確実な世の中だからこそ、リスキリングで学んだ技術が来年にはもう使えなくなるかもしれないという問題意識がありました。そのため社員として、即物的な技術を身につけるのと同時に、「地力」や「人間力」の部分を鍛えておく必要があるし、そこが不足しているのではないかと感じていました。

BUNKA LEARNを導入したきっかけ

前述の課題感に加え、東京書籍のパーパスとして、「教育と文化を通じて人づくり」と掲げているのですが、「教育」に関することはいつもやっているものの、「文化」に関することをあまりやっていないなと思っていました。「文化」について本当にみんな考えたことはあるの? という想いがあり、研修を組み立てる際に日本文化を取り入れることを考えていたところ、BUNKA LEARNに辿り着きました。

テーマとして 「刀」 を選んだ理由

いくつかご提案いただいた中から、参加者による投票で決めました。意見が割れた場合は、私が「刀」を選択するつもりでした。日常生活の中で、なかなか触れることのないテーマを深掘りして仲間と意見交換することに、今回の研修の意味があると考えていました。

BUNKA LEARN 「刀」 研修/東京書籍株式会社様 導入インタビュー|TOPPAN
刀を鍛える河内國平氏

受講生に期待していたこと

文化に関する深掘りの意識が育つこと、いろいろな人が集うことで、所属部門以外で社内に繋がりができることを期待していました。また、「地力」や「人間力」を身につけてほしい、そして今後の東京書籍の事業で活かせることを何か掴みとってほしいと考えていました。そして純粋に研修自体を楽しんでもらいたいと思っていました。

当日の受講生の様子

たった一日の研修でしたが、「人間力」を向上するきっかけというか、新しい視点が受講者の心の中に刻まれたと思います。実際の刀を持ったという経験と、講師の話から学んだこと、自分の言葉で話したこと、それらは繋がってくると思うんです。またいつか刀を持った時に、その時のことを思い出しますよね。純粋に文化そのものを楽しむのもいいのですけれど、文化を学ぶということは、「地力」・「人間力」・「汎用力」を養成していく上でのトリガーになると思います。

BUNKA LEARN 「刀」 研修/東京書籍株式会社様 導入インタビュー|TOPPAN
河内講師と、刀を持つ受講生

受講者満足度が高かったことについて (満足80%、やや満足20%)

今回の研修の主催者として、受講者の満足度が高かったのは嬉しいです。シンプルに、「刀」というテーマが面白かったのだと思います。講師の河内先生もとても面白い先生で、研修の受講生もそこに反応していました。目的とテーマ設定の両方の面で良かったのだと思いました。

今後の変化への期待感

こちらとしては「汎用力」を身につけてもらいたかったのですが、受講生の皆さんがそれを受け止めてくれていると感じることができました。「中核となるものが何かを突き詰めて、そこはブレないようにしつつ、コンテンツの見せ方や提供の仕方に柔軟性を持たせるようにしたい」という講師のコメントや、伝統工芸の現場にICTを積極的に取り入れている事例は、業務を進めていく上で思い出してもらい、それぞれの受講生が自分のものにしていければいいなと思います。
あとは、日頃のコミュニケーションの中で、「お、この人も変わったな(成長したな)」と気づくことですかね。今回の「BUNKA LEARN」の研修はじんわりと効いていくものなので。

BUNKA LEARN 「刀」 研修/東京書籍株式会社様 導入インタビュー|TOPPAN

会社全体の変化のきっかけに

これはどの会社にも言えることだと思うんですけれど、年齢も性別も考え方もバックボーンも知識も技能も様々な人々がひとつの会社に集まっていて仕事をしています。働き方やライフスタイルの価値観も異なると思いますが、そこに集まった人々が心地良くそれぞれの役割を果たしていくことによって、会社としての業績も上がっていくのだと思います。むしろそうでなければ上がらないですよね。東京書籍としても、そういう会社になりたいと思っているし、この研修がそのきっかけになると思います。

高垣様ご自身が、研修で印象に残ったこと

すべて印象的でしたが、講師の先生の刀の販路拡大へのチャンスを逃さなかったというエピソードです。こう踏み出していたら世の中が変わっていたんじゃないかという時に、一歩踏み出す勇気というのもすごく必要だと思いました。経営者があんまりそんな危ない橋を渡っちゃいけないかもしれませんが、ある瞬間には一歩踏み出すことも必要かなと、自分自身も思います。
また、「鎌倉時代の刀の完成度が頂点にあって、現代でもそこを目指すのだ」という、歴史を学んで目標としつつも未来への創造のために「後ろ向きに前に進む」というお話は印象的でした。自分の中で一つブレない柱を決めて、それを目指したり尊敬したり、そこに立ち返ったりすることは、東京書籍の事業であるコンテンツ制作やサービス開発をする上でも役立つことだと思いました。そして、実際に受講生もそこに注目してくれていたので良かったなと思いました。

BUNKA LEARN 「刀」 研修/東京書籍株式会社様 導入インタビュー|TOPPAN
河内講師と高垣氏

BUNKA LEARN 「刀」 研修を、ほかの会社にも勧めたいですか?

それは本当にお勧めですね。純粋に楽しい研修です。ほかの会社の方も目の前の仕事に忙しいと思うのですが、それを強制的に絶って半日でも一日でも無理矢理やらせることに意味がある。そして、その内容も楽しい。一日の成果を何らかの形で持ち帰る、持ち帰れなくても何かの刺激になる。その中に反発する人がいてもいいし。そういう刺激を与えることは、どちらかと言えば、会社側がある程度お膳立てした方が良いような気がしています。

2024.05.10

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