イベントレポート

SNSのクチコミ分析で
マーケティングをサポート

2000年代後半より急速に成長したTwitterやFacebook、Instagramに代表される「SNS」。昨今のスマートフォンの普及により、時間・場所・利用者属性も選ばない新たな情報媒体となりました。誰もが手軽に携われるようになったSNSには、“消費者のナマの声”が絶え間なく投稿され、膨大な『ソーシャルデータ』を形成しています。これらを活用することで、勘や経験に基づくような従来型のマーケティングからの脱却を図ることができます。
TOPPANが展開するクチコミ分析ツールおよび分析サービスを通して、ソーシャルデータの分析に対する忌避感を払拭していただければ幸いです。


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SNS利用動向とマーケティング活用の現状

日本のSNS利用者数は2021年末時点で8,149万人(国内インターネットユーザーにおける普及率81%)、2024年末には8,388万人に達し、今後も増加傾向にあると予想されています。

SNS利用動向とマーケティング活用の現状
出典:ICT総研 『2022年度SNS利用動向に関する調査』 2022/5/17

メディア別の利用割合をみると、全年代ではLINEは90.3%、Twitter・Instagramはそれぞれ42.3%、YouTube 85.2%となっています。しかし利用しているSNSは年代ごとに偏りが見られ、Twitter・Instagramについては10代~30代の半数以上が利用していることがわかっています。

SNS利用動向とマーケティング活用の現状
出典:総務省情報通信政策研究所 『令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査 報告書』 2021/8

また、SNSの利用意向についての調査では、「商品・サービスの情報収集やクチコミの検索を目的として利用したい」と答えた方が全体の70%、さらにSNSをきっかけに、外部の通販サイトなどに遷移して「商品・サービスの申込や購買を目的として利用したい」という方は全体の60%となりました。

SNS利用動向とマーケティング活用の現状
出典:アライドアーキテクツ 『新型コロナウイルス感染症拡大以降の「新しい生活様式」における、消費者のSNS利用実態調査』 2020/8/20

これらの調査結果からもわかるとおり、SNSの情報からスムーズに購買までつなげられるよう、顧客ニーズをうまく捉えることが必要です。

企業のSNSマーケティングに対する取組状況

マーケティングにおけるSNS活用について、企業の商品・サービス担当者にヒアリングしたところ、7割以上の企業が何らかのSNSを利用していました。一方で、「具体的な施策には繋げられていない」「投稿を収集するだけになっている」「キャンペーンを実施しているがPDCAを回せていない」など、SNSをうまく使いこなせていない企業も存在しているのが現状です。


SNS上での口コミの活用方法

企業や商品のイメージ形成や販促に、SNSでの口コミを活用することは非常に有効な手段です。
また、SNS上での口コミを集め、分析することで、商品やサービスに対する顧客の評価や意見を把握することができます。さらには、顧客からのフィードバックをもとに、改善点や課題を把握し、それに応じた改善策を講じることができます。

他にも、SNS上での口コミを活用することで、企業や商品の認知度を高めることができます。顧客からの良い口コミを積極的にシェアし、リツイートすることで、その商品やサービスに対する信頼感や好感度を高めることができます。また、顧客の声に対して迅速かつ適切に対応することで、顧客満足度を向上させることができます。さらに、顧客からの良い口コミを見た人が、その商品やサービスに興味を持ち、購入や利用を検討するといった具合に、SNS上での口コミは新規顧客の獲得にもつながります。

SNSの口コミを瞬時に分析する「Social Media Live!」

SNSマーケティングをサポートするツール「Social Media Live!」は、直感的な操作で投稿内容を可視化するクチコミ分析ツールです。さらにSNS投稿を専門メンバーが分析し、約2〜3週間でレポートとして納品する「SNS分析サービス」も展開しています。両サービスの併用はもちろん、どちらか単体でのご活用も可能です。

SNSの口コミを瞬時に分析する「Social Media Live!」

合計590億以上のクチコミデータをリアルタイム分析

「Social Media Live!」では、Twitter、5ちゃんねる(旧・2ちゃんねる)をはじめ、ブログ(livedoor Blog/Seesaa BLOG/Amebaブログ/ココログ)、Web掲示板(Yahoo!知恵袋/教えて!goo)など、約590億記事以上のクチコミデータをリアルタイムで収集しています。収集した記事はデータベースに格納しているため、「Social Media Live!」は類似ツールと比較して分析速度が速いことが特長です。

直感的な操作で38ヶ月前までさかのぼり瞬時にレポーティング

分析は、①対象とするメディアを選択し、②キーワードを入力、③分析期間を指定するという簡単な操作のみで実行可能です。キーワード設定では、部分一致・完全一致などの有効設定はもちろん、分析の対象から外したいワードがある場合、NGワード設定も可能です。
投稿者の性別や年代別などの属性集計から、投稿内容の時系列推移や、メディアごとのシェア、関連語分析といった本格的なアウトプットが瞬時に行われます。約3年分の記事がデータベース化してあるため、すでに削除された投稿であっても確認できます。

活用イメージ

①新商品やコンテンツの評判収集
従来は売上や購入者アンケートでしか把握できなかった消費者の反響を、自発的なナマの声としてリアルタイムに収集可能です。次期商品開発やマーケティングへの活用が期待できます。

②キャンペーンの効果検証
キャンペーンの告知から期間終了までの間、リアルタイムで効果測定を行うことが可能です。たとえば告知時、キャンペーン開始直後、話題が落ち着いてしまった時期などに効果をチェックすることで、追加施策を検討するなど高速なPDCAを実現できます。

③隠れたファンの発掘
投稿内容からユーザー属性を分析することで、想定していたターゲット以外のファンを獲得できているケースがあります。新たなファン層へ向け、実態に合わせた新たなマーケティング施策へとつなげることが可能となります。

④SNS上での炎上監視
昨今、SNS上での誹謗中傷事例が後を絶ちません。しかし本ツールの活用によって炎上の早期発見や、炎上の発端となったアカウントの特定、リアルタイム監視などはもちろん、対応案のご提示までをサポートいたします。

活用事例

*飲料メーカーA社 マルチチャネルでのキャンペーン効果測定
ユーザー層の異なるメディアから様々なユーザーの反応を収集し、メディアごとの投稿量推移などの定量情報と、特徴の異なる会話などの定性情報の両方を用いた分析を行うことにより、キャンペーンの効果を可視化しました。SNSはオープン性が高いため、競合他社のキャンペーンとの比較分析が可能です。

*出版社B社 SNSを活用した複数指標での個別作品評価
従来、作品に対するアンケートははがきで実施していましたが、近年はTwitterなどのSNSに感想を投稿するユーザーが多いため、性質の異なる複数のデータソースからレーダーチャートを作成して反響を可視化。作品ごとの強みや課題を視覚的に把握できるようにしたほか、ファン層に向けた新たなプロモーションなど、ダイレクトアプローチにもつながっています。

*出版社C社 コンテンツのSNSユーザー評価
特定のコンテンツに対し、ユーザー評価を定量的・定性的の両面から把握することで、より実態に即したファンの属性や、コンテンツの評判を把握できるようになりました。メディアごとの投稿量や内容を収集するだけでなく、頻出用語などの定性情報を加味して分析することで、マーケティング観点でのヒントや、キャンペーンにつながる訴求ポイントを獲得しています。

*地方自治体様 観光資源調査
城跡や寺院などの観光名所、縁のある武将などの観光資源に関する投稿内容を分析・把握するだけでなく、地域文化に明るいインフルエンサーの抽出にもつながっています。他の地域の観光資源との比較も行い、ユーザーの心を掴みやすい施策の検討や、現施策の課題把握にも活用されています。ほかにも、アイドルやアニメとのタイアップを実施した際には、ユーザー評価の把握から次のコンテンツ検討にも役立てることが可能です。

*飲料メーカーD社 季節イベントに関する市場調査
バレンタインやクリスマスなど、季節イベントに対する投稿を時系列順に見ることで、投稿の盛り上がる時期を把握したり、親和性の高いコンテンツを探るなど、「いつ」「どのようなことを」仕掛けるべきかを分析。次回施策検討の判断材料につなげています。


操作方法と機能について

実際の操作方法についてご紹介いたします。

SNSの口コミを瞬時に分析する「Social Media Live!」

*キーワード設定
基本となるキーワードは複数入力して検索することが可能です。漢字やカタカナなど表記ゆれが想定される単語はすべて入力し、「どれかが含まれていること」を条件に検索することができます。

*分析グラフ
キーワードと分析期間を指定して「分析」ボタンを押すと、数秒程度で結果が表示されます。投稿量推移のグラフでは、投稿数が多い日付などのグラフ先端をクリックすると、その日に投稿された内容の一覧を見ることができます。

*投稿へのリンク機能
投稿内容の一覧から、ユーザー名部分や記事タイトルをクリックすると実際のSNS投稿へとリンクします。たとえばTwitterであれば、その投稿への返信内容や、リツイートした人のアカウントにもすぐに到達できます。

*「NOTワード」登録機能
「高度なキーワード条件」というボタンから、絞り込みキーワード入力欄の「NOTワード」に除外したいワードを入れたうえで「分析」することで、特定のキーワードを含んだ投稿を除いた分析結果を確認することが可能です。

*メディア別トレンド
時系列の投稿量推移について、Twitter、ブログ、掲示板、5ちゃんねる(旧・2ちゃんねる)などのメディア別に分解した集計結果をグラフで可視化します。またメディア別のシェアも実際の投稿件数と共にグラフで展開します。

*その他
男女比や評判比(投稿単語から類推)、頻出関連語のワードクラウド(頻度に応じて文字サイズの大小をつけることで直感的に把握できる一覧)のほか、急上昇ワード、リツイート、引用URLなどのランキング、投稿画像の一覧、投稿本文の一覧なども確認できます。また、これらのアウトプットはすべてエクセル形式でダウンロードが可能です。

他業務と合わせたアウトソーシングが可能

TOPPANでは「Social Media Live!」によるSNS分析サービスだけでなく、SNSアカウントの運用やキャンペーンの企画・運用、広告運用など、個別に運用しているSNS施策を統合管理することが可能です。CXの向上やプロモーション、マネタイズまでの効果を最大化します。ぜひお役立てください。


TOPPAN株式会社 
デジタルマーケティングセンター
コミュニケーションデザイン本部 
川西 勇之介(かわにし ゆうのすけ)

2023.10.03

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