電子マネーが
「お金」を情報に変えた

2017.4.25

電子マネーが実用化されたのは2001年。その後、鉄道各社がIC乗車券や定期券を相次いで発売し、2007年には流通大手が電子マネーのサービスを開始しました。今では、スマートフォンやタブレットに対応した決済手段も登場。その利用価値から一気に普及した電子マネー、進化と共に企業にとって欠かせない重要なデータベースになりつつあります。

使えば使うほどお客さまは、
おトク

支払いの負担を軽減

一般的に、電子マネーとは現金をデータに置き換えて、事前にチャージして決済できる手法のこと。現在はその決済方法も多様になり、クレジットカードと一体化したものもあります。お客さまのメリットは、どこでも使える、小銭の持ち合わせがなくてもいいという使い勝手のよさの他に、現金で支払うより「支払いに対する心理的負担が軽い」こともあげられます。

ポイント貯めて割引率もアップ

さらにお客さまにとってお得なのは、電子マネーを使って買い物をすればポイントが貯まったり、ポイント付与率や割引優待のランクアップにつながったりすること。そうなると、次回もその電子マネーが使える店を利用しようという行動に結びつきます。

企業は、お客さまにどんどん電子マネーを使ってもらうために、自社の電子マネーが使える加盟店を増やし、アライアンスを推進しています。会員数が増えれば、それ自体が宣伝にもつながるからです。

なぜマーケティングに
役立つのか

購買行動がデータで一目瞭然

企業にとって電子マネーが重要である理由の一つは、お客さまの購買行動がつぶさにわかるようになったことです。決済情報をマーケティングに活用したいという課題は、以前からありました。ただ、クレジットカードの場合は、どういう業種で使ったかはわかっても、何を買ったかまでは情報が得られませんでした。ところが電子マネーなら、「誰が」「どこで」「いつ」「何を」「いくらで買ったか」という詳細なデータも紐付けることができるのです。

2:8の法則で効果的な販促策も!

「約2割の顧客で8割の売り上げを確保する」という、通称2:8の法則(パレートの法則)はよく知られていますが、細かくお客さまの趣味嗜好や買い物の傾向を知ることができれば、その2割の優良顧客に対してヒット率の高いきめ細やかな販促計画を立てられます。そのための情報が、電子マネーの中にはたっぷり詰まっているのです。

お客さまにとっては利便性が高く、買い物がお得になる電子マネー。企業にとっては利便性を高めながら、同時にマーケティングの強化に役立つツールと言えるでしょう。

サービスの差別化にも
活用できる

地方独自のアイデア活用

こうした電子マネーの特徴を活かして、サービスの差別化を図る企業も出てきました。地方で食品スーパーを展開するある企業は、2004年から自社の電子マネーを発行。現在では来店客の2人に1人が電子マネーカードを所持しています。よくある購入額にあわせてポイント加算率が高くなるランクアップ制度だけでなく、特売情報をリアルタイムで発信するなど独自のサービスで、競合スーパーとの差別化に成功しています。

地域活性化の一端も担う

最近では、地域の商店街の加盟店独自のサービスが受けられたり、利用金額の一部が地域振興や支援事業に還元されたりするなど、電子マネーは地域活性化の一端も担っています。

活用の幅がどんどん広がりつつある電子マネー。もはや「お金」としての使い道だけではありません。導入することによってマーケティングを格段に進歩させる「情報」としての価値が俄然注目されています。