AIを活用したマーケティング成功事例

2019.01.18

AIは既に様々な分野・ビジネスで取り入れられており、マーケティングにおいても同様で多くの企業にて実践が進んでおります。そのような中、企業にとって重要課題となるのが、AIを活用してマーケティング活動の成果や効率をいかに高めるかということでしょう。
AIをマーケティングに活用する際に、ポイントになることは実際に成功している事例を元にしたほうがリアルに理解しやすくなります。AI活用によるマーケティング事例を詳しく紹介しながら、AIを活用したマーケティングのポイントについて説明します。
これから、精度の高いAIマーケティングを実施したいとお考えの場合には、ぜひヒントにされてみてください。

DM反応率が2倍 ~大手流通系クレジットカード会社

一つめのAIのマーケティング活用事例は、大手流通系クレジットカード会社の事例です。ダイレクトメール(DM)の成果向上のためにAI活用で会員リストの中から高見込み度顧客を抽出し、2倍の反応率を達成しました。

【課題】
この会社では、全社的な戦略としてオムニチャネル戦略が強力に推進されていました。オムニチャネル戦略とは、あらゆる購買チャネル、つまり実店舗、パソコン、スマートフォンなどのモバイル機器、NS、ダイレクトメール(DM)などをシームレスに行き来しながら購買体験を可能にし、“顧客”それぞれの購買体験をスムーズに誘導する戦略のことを指します。こうしたオムニチャネル化の流れの中で、DMのさらなる成果向上が求められていました。

【施策内容】
そこでAI技術を活用し、会員リストの中から高見込み度顧客を抽出してDMの反応率を高めることを実証実験してみることになりました。
具体的には、キャッシングリボの新規申込みを促進させることを目的としてAIを活用したターゲティング施策を実施。300万会員を分析対象として予測キャッシングリボ利用率を算出し、上位者を対象にターゲティングDMを送付しました。

利用データ

個々のユーザーの契約情報、直近2年間のカード決済情報、過去に行った施策データ、過去のキャッシングリボ利用履歴など

【施策結果】
ターゲティング手法の新旧、DMクリエイティブ新旧の4セグメントで効果検証を実施したところ、旧ターゲティング、旧クリエイティブと比較して、新ターゲティング、新クリエイティブは2倍の反応率となりました。この成果から、DMの継続運用が確定しました。

分析コスト20分の1~アパレル通販会社様

二つめのAIのマーケティング活用事例は、アパレル通販会社の事例です。休眠顧客の活性化施策にてAIを活用することにより、これまでのデータ分析業務にかかっていた大きなコストを20分の1にまで落とすことに成功しました。

【課題】
通販業は、もともとデータ分析が生命線の事業です。こちらの会社もアナリストが10名ほど在籍し、日夜データ分析を行っていました。データ分析については、高度に知見が蓄積されており、分析の体制もあったものの、より高い次元でデータ分析を行っていくためには、人材採用や人材育成を行う必要があり、分析のためのコスト負担が大きいことが問題になっていました。

【施策内容】
これまでデータ分析のエキスパートが行っていたデータ分析業務をAIに置き換え、コスト削減を目指すことにしました。また、より速いスピードでPDCAを行っていきたいということで、AIによる休眠顧客活性化のための顧客分析を提案しました。

利用データ

顧客登録時の情報、決済方法の情報、購入商品情報、返品商品情報、カタログ送付実績情報、過去の顧客評価ランク情報、購入商品のブランド情報など

【施策結果】
結果、従来半年かかっていた分析業務を1ヶ月で実施できるようになり、分析コストもAIの導入費用のみとなり、「1千万円単位の人件費等」から「50万円のAI導入費用」に減額を実現。20分の1のコスト削減となりました。

「大量の質の良い学習データ」がAIマーケティングのポイント

これらのAIを活用したマーケティング事例において、成果が生み出されたポイントの一つに、「大量の質の良い学習データ」を用いたかどうかということが挙げられます。
AI、すなわち人工知能は、人間の脳と同じように、初めからすべてを知り尽くしているわけではありません。きちんと質の良い情報を学習させることで、初めて業務に役立たせることができるようになります。

そして人間の脳も、できるだけ多くの反復や量の学習が有効であるように、AIにもできるだけボリューム多く、質の良いデータを用いて学習させることも重要になります。このときにポイントになることが2つあります。

1.活用するデータの選定

「どのデータをAIに学習させるか」ということは、非常に重要です。ここで質の低いデータを学習させてしまうと、精度は落ちてしまい、狙った成果を出すことはできません。もちろん、誤った内容を含むデータを学習させてしまうと、当然、誤って学習してしまいます。さらに、これから行おうとしている施策から遠いデータを活用することも、精度を下げる要因になります。

2.データの前処理(データクレンジング)

データは、AIに学習させる前には、必ず「前処理」を行うことが大切です。「データクレンジング」とも呼ばれます。これは、データに含まれる誤り、欠損、重複といった部分を削除、修正するなどして整理したり、質の低い、不適切なデータを除去したりすることにより、データの質を改善することを指します。データクレンジングはAIへの学習には欠かせないものとなっています。

このように、データの選定とデータの前処理を適切に行うことが、AIマーケティングの重要なポイントです。しかしながら、これらを適切に行うにはAIに通じた専門知識や経験と実績が必要になります。また、ビジネス的知見も持ち合わせていなければ、成果を生み出すデータを選定、整備することはむずかしいでしょう。

凸版は、AIのスペシャリストを擁しており、AIを活用したマーケティング分析で高い精度を出すための高度な知見を持った人材がサポートを行っています。AIを活用したマーケティングをお考えなら、ぜひ一度、凸版にご相談ください。

2019.01.24