TOPPAN ビジネス
トランスフォーメーションセンター・
プロマネ座談会

プロマネが語り合う、TOPPANの
「仕事」「仲間」「お客様」
との向き合い方

この記事では、TOPPAN ビジネストランスフォーメーションセンターでプロマネ(プロジジェクトマネージャー)を務める「マーケティングプランナー」「プロモーションプランナー」「データエンジニア」の3人に登場いただき、プロマネという仕事とは?何が求められる?といったことから、周囲の仲間たちやお客様との向き合い方などについて、自由に語り合ってもらいます。

これからのキャリアについて考えている方、TOPPANでの仕事に興味がある方の参考になれば幸いです。

山本 太郎

私は、エクスペリエンスデザイン本部の「マーケティングプランナー」です。事業会社2社でゲームアプリの企画・制作とプロモーション、ホールディングスのプロジェクトとしてのCDP(カスタマーデータプラットフォーム)、自社のMA(マーケティングオートメーション)導入などを経て、2019年8月に凸版印刷(当時)に入社しました。現在はお客様企業のデジタルマーケティング担当部署の方々に、戦略戦術の検討から基盤導入および、施策の伴走支援などを提供しています。そもそもの課題感整理からご一緒することも多く、いわゆるデジマの全体領域をある程度把握した上で、適宜TOPPAN社内で提供可能なアセットを整理して、各メンバーをまとめるプロマネとして動くケースが多いです。

瀧 希絵

私は、パフォーマンスマーケティング本部の「プロモーションプランナー」です。私は新卒で入社した事業会社でイベントやWebサービスの企画などを経験して、2021年5月に凸版印刷(当時)に入社しました。前職での知見を活かして、デジタルとリアルの総合的なプランニングを心がけています。現在は、グループ会社のTOPPANエッジと連携して、金融・生損保のクライアントのデジタルチャネルの集客を中心とした課題解決の支援をしています。加えて社内のさまざまなプロジェクトにリーダーとして参画し、新サービス開発や業務効率化、人材育成プログラムなどを推進しています。

長谷川 祐司

私は、データ&テクノロジー本部の「データエンジニア」のチームリーダーを務めています。この中では唯一のTOPPAN生え抜きで、2007年に新卒で入社して以来、プログラマー、SE、プリセールス、品質/セキュリティ管理、デジマ基盤構築/運用のプロジェクトリーダーなどを経験してきました。現在では、自社データを統合、ビジネスやマーケティングで活用したいとお考えのお客様企業に対して、CDPを中心とした、デジマ基盤の構築・運用支援を行っています。

TOPPANにおける「プロマネ」の仕事とは?

皆さんは領域こそ違いますが、それぞれプロジェクトを統括するプロマネ(プロジェクトマネージャー)というお立場です。
まず案件の入り口として、どのような相談事が多いのでしょうか?

山本

マーケティングプランナーである私の所には、お客様企業からは「デジマには総論、賛成なんだけれど、具体的な進め方がわからない」といったご相談をいただくケースが多いですね。具体策が明確になっていれば当然、お客様自社で進められる訳ですので、TOPPANに来るご相談は、かなり漠然としたものの方が多いです。知見やリソースが自社になく、どう進めていいかわからない、という。これは瀧さんも似た感じじゃないですか?

そうですね。私はデジタル広告のプロモーションプランナーですが、同じように明確にこうしたい、とかこういう目標を達成したいなどはまだ決まっていないご相談の方が多くて。それを設計に落としていくと言いますか、こういったことをしてみましょうかとか、目標はこういうことで合ってますか?みたいなことをお客様とすり合わせていくところが一番大事で、かつパワーのかかる部分ですね。あとはそのプランを社内稟議で通すため、どんな材料があればよいのか分からないから教えてほしい、というお声も多いです。

長谷川

私はデータエンジニアということもあり、お客様企業からは「自社に集まったデータをどうにか活用していきたい」という文脈が多いですね。世の中にはたくさんの事例があるので、そういったデータ活用のイメージは若干あるんだけど、じゃあ実際にどうやって組み上げてビジネスで活用していくの?みたいなところが、最初の相談だったりしますね。

戦略を立てる「企画」フェーズの後はそれを実行する「運用」フェーズがあると思いますが、
丸ごとお願いしたい、というケースの方が多いのでしょうか?

山本

「最終的には自社内でやりたい、内製化を目指したい」というご要望が多いです。いずれは自分たちでやりたい、でも現状、社内でスキルやリソースが足りていないので、TOPPANさんだったらどのように支援してくれるの?と問われることが多いです。

戦略立案だけお願いしたい、実行は他社でやりますみたいなことも、普通にありますよね。

長谷川

本当にその辺りはケースバイケースで、お客様企業の課題や状況に合わせて、必要なところを社内のスペシャリストでチームを編成して、ご支援する感じですね。

コンサルとも事業会社とも違う、TOPPANの特長とは?

提案から施策を進める中で、TOPPANならではの特長をどのように感じていますか?

山本

私は、TOPPANは事業会社とコンサル会社の中間にいるイメージで捉えています。コンサル会社と違うのは、徹底的にお客様企業目線で考えるところ。サービスありきとか、理想の押し付けは絶対やらない。あくまでもお客様企業のto beに対し熱い想いがあって、現実的なギャップの埋め方ってなんだろう?ということを真剣に考えます。金太郎飴みたいにパターン化したフレームワークで簡単に解決できるものではなく、個社ごとにほんとうに状況が違いますから、真剣にお客様企業目線でどう解決するのかを考えるのが、TOPPANなのかなと思いますね。

私は自分のことを広告屋さんだとは思っていないんですけど、部署的にやっぱり最初は広告についてのご相談がきます。でもお話しすると広告じゃない方がいいですよ、みたいなことも結構あります。デジタルじゃなくリアルの方が効果的とか、ブランディングがまだできていない今の段階で広告に予算をかけても効果出ないですよ、みたいな。そういう場合は、例えばエクスペリエンスデザインの担当に入ってもらって、上流のところから整理し直すといったこともよくあります。

長谷川

そうですよね。お客様企業からこういうことがやりたいんだけど、といった「点」のご相談が来たときに、TOPPANはまず、全体の「面」を当てにいくイメージですよね。その全体像を語るのは我々プロマネだったりアカウントエグゼクティブとしての営業だったりしますけど。

特に新規のお客様だと、点で話して「これじゃないですね」ってなったら、もったいないですよね。もう次の機会はないかもしれないから。いろいろと投げかけておいて、今は違っても後々、お客様社内でそういう課題が挙がってきたときに「そうだ、TOPPANをコンペに呼ぼう」と思ってもらわないと。

あとこれもTOPPANならでは、と思うのは、例えばデジマを推進したい部署と現場の営業店とかって、絶対ハレーションが生まれるじゃないですか。そんなとき、TOPPANがその間に入って、営業店の方々に対して「今回こういうことをやります」と説明するとか、ある種の緩衝材みたいな役割を担うことも多いですよね。

山本

「ビジネス全体を支援します」みたいなことって、言えそうで言えない、誰でも言えるセリフじゃないですからね、そこがTOPPANならではだと思うし。だから、「点」じゃなくて「面」で取りに行く、ということを皆でやれたらすごくいいなと思います。それぞれ専門領域を持ちながら、あらゆる「面」で話できる人がTOPPANに増えて来ている感じはありますよね。私は「直近の課題はここだけど、本質的にはここを直した方がいいだろうな」っていうケースのときは、ステップでお話します。第1ステップは目の前のお客様企業が抱えている課題を解決して、第2ステップであるべき姿に持っていきましょうみたいな話をすると、比較的納得されやすいと感じています。

TOPPANで働く「人」の特長

プロマネの役割として、他のメンバーを巻き込む力があると思うのですが、
実際は皆さん、どのようなタイミングで巻き込む、巻き込まれるのでしょう?

あんまり躊躇せず巻き込んで、とにかくお客様にぶつけてみて駄目だったら駄目だったとき、みたいな感覚ですかね(笑)。

山本

ですね。自分も結構、気軽に巻き込まれてるイメージありますけど(笑)。

長谷川

そうですよね。TOPPANは何か相談されても嫌な顔する人が少ないので、とにかくお客様との機会を逃さないよう、他のチームの人でもグループ会社でも、ガンガン巻き込んでいく組織じゃないかと思います。

ちょうどお話が出たところで、TOPPANで働く人について、
皆さんはどのように感じていますか?

多くの人が言っていますが、「TOPPANはいい人が多い」。何か相談事をしても嫌な顔せず、いろいろ協力してくれる安心感があります。やっぱり「自分の仕事が増えるのはイヤだな」って思う人だっていると思うのですが、TOPPANはそうじゃない。部署や年代、役職とかが違っても、普通にコミュニケーションが取れる。これには私は入社当初、かなり驚きました。同じ目線で会話できるというか・・・もちろん各自、視座は違うんですけど、なんというか、向かう方向があんまりブレてない感じがする。会社、BXセンターとして何をやっているのか、何をやるべきかみたいなことを皆が考えているって、すごく素敵だなと思います。

山本

自然と対話できる人がたくさんいるので、常に他の人の意見を受け入れる土壌があると感じることが多いですね。中途だから、新卒だから、といったTOPPANにおけるキャリアに関係なく対話できることは、大変ありがたいです。いい人が多い、というのも同感で、あたり前のようであたり前じゃないですからね。分からないことや不安なことを口にすると皆さんしっかり答えてくれるので、中途入社時も壁を感じることはありませんでした。私は事業会社を2社経験してきましたが、事業会社ってどうしても自分の領域が絶対あって、そこでの売り上げを立てなきゃいけないというのがあるんです。一方で、TOPPANの場合は、それぞれ領域はあるものの、いい意味で広がりがあって、お互い協力しないと前に進めないっていう。それでお互いに助け合う文化が生まれたのかな、って感じていました。

長谷川

私はお2人みたいに外部から来たわけじゃないので他社と比べて・・・ではないのですが、やっぱりTOPPANの会社としての性格というか、とにかくお客様からのご相談事にノーと言わない姿勢が根底にあると思いますね。昔から印刷会社なのに事務局運営とかコンタクトセンター、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)もやり、データ基盤や広告などのデジタル周りも手がけて来て、最初こそ社外のご支援も受けながら対応はしていますが、それを自分たちのノウハウにしてビジネスにしてきた。それはやっぱり営業力というか、最初にお客様と接するアカウント営業がいて、本当に寄り添っている人たちなので、そこからマインドがどんどん拡がるんだろうなって。だから、TOPPANにはお客様企業の考えや事情を最大限慮って、その上でなんとかして目的を達成しようとする人が多いんだろうと思います。

では、TOPPANで働く上で、どのようなことが大切だと思いますか?

ひとことで言えば、主体性だと思っています。自分がやるべきことを、いかに「自分ごと」にできるかじゃないですかね。周りを巻き込む、人に協力したり協力を得ようとするのも、主体性の一つだと思っています。自分で完結するという意味じゃなく、自分が中心になって動くことができればいいなと思いますね。

長谷川

諸先輩方や分野の異なる人から、少しでも多くのスキルや経験を吸収しようとする姿勢ですね。特に私のようにシステムを扱う人は自分の領域に閉じてスペシャリストとしての腕をコツコツ磨くという考え方もあり、それも品質を担保するためにはとても重要なんですけれど、それだけだとやっぱりダメで、そこからはみ出してみないと自分の領域は拡がっていかない。そこを積極的に自分から吸収していくというか、自分の成長を促すために貪欲に動ける人、それが結構大事かなとは思っています。

山本

すごく硬く言うと、「自分のコンフォートゾーンから半歩はみ出る勇気を持った人」。砕けた言い方をすると、「飽き症」の人がすごく向いてると思うんですよね。常に新しいサービスであったり、何かしら自分をアップデートしていかなきゃいけないと思うので。事業会社だとシステム入れたら5年の減価償却があって、どうしてもずっとそれをやっていかないといけなかったりするんですけど、TOPPANは違う。常に新しいものに触れられるっていうのは、事業会社とはかなりの違いだと思いますね。私みたいな飽き性の人間は、非常に刺激的な毎日を過ごしてます(笑)。

長谷川

刺さりました。確かに自分も飽き性だな、目移りしちゃう(笑)。

言い方を変えると変化に強いってことですよね。自分が変えようと思ってなくても、周りが変わることって全然あるじゃないですか。例えば今やってる仕事が突然明日から「やりません」となって、やることがもし180度変わったとしても、それを楽しめる気概があれば、すごく強いと思います。

長谷川

私も今の部門で5年ぐらいになるので、ずいぶん長いなと思ってるんですけど。入社時から1年ぐらいのスパンでもうバンバン違う部署に移ってばかりだったので、当時は不安を感じることも多かったですが、いざ新しい仕事を始めると、過去の経験が活きていることを実感するというか、耐性が付いている気がするんですよね。だからエンジニアもある程度、ローテーションみたいな仕組みが必要なのかなとは思いますね。

山本

もちろん全員がジェネラリストを目指す必要はなくて、スペシャリストも必要ですからね。でも、俯瞰した視点を持つポジションに行きたいと思う人がいたら、いつでも行けるようにはしておかないとダメですよね。さっきの長谷川さんの話を聞いてなるほどと思ったのが、スペシャリストにならないとジェネラリストにはなれないのかもしれないなって。例えば私で言うと、HTMLのコーディングできるとか、過去にWeb広告やっててその辺の話は瀧さんとも会話できる、そのような経験をしつつ、MAとかCDPの構築もやってきたから長谷川さんとも話ができるとか。いかにその「点」を多く作っていくのかがジェネラリストになるための秘訣なのかなって。そして、その「点」を多く作る機会に溢れてるのがTOPPANなんじゃないかなと。

長谷川

いろんな立場を経験する中で、自分の領域を守ることだけじゃなく攻めることも必要だって感じて、はみ出す勇気を持っている人が、たぶん自ずとそっちに行くんでしょうね。

まさにそうですよね。やろうと思えば、機会はいっぱいあるわけですからね。

「プロマネ」に求められるスキルについては、どうお考えですか?

長谷川

プロマネというポジションで言えば、TOPPANはお客様視点ですって話をしましたが、内部にもしっかり目を向けなければプロジェクトは絶対に回りませんから、そういった視野の広さとかバランスの取り方、そういうのが必要な素養になってくるかなとは個人的には思ってます。

プロジェクトと言っても社内のものとお客様相手では違いますよね。クライアントワークでは繰り返しになりますが、お客様企業の考えや事情を最大限慮って、業務を推進しなければなりません。そのためには上司に対しても物怖じせず意見を言えることとか、難局に立たされてれもへこたれず、何とかしようとするタフさみたいなものは必要ですね。

山本

それから、瀧さんとか見てて思うのは、周りの人のモチベーションを上げていくモチベーター的な要素もすごく大事だなと思います。人間関係の中で人の気持ちを盛り上げるような発言だったり、動きができる人ってすごくいいなって思いますね。感謝しつつ盛り上げつつというのは、人との対話が好きな人は向いてると思いますね。

それでは最後に、皆さんはどんな人と一緒に働きたいですか?

長谷川

自分の意志や考えを主張できる人。ただし、押しつけではなく相手の考えを理解した上でしっかりとコミュニケーションをとれる人ですね。

やっぱり、自分事にする主体性と覚悟がある人です。私は自分のグループに対して「圧倒的主体性を持て」と伝えています。つらい局面において助け合うことも、それぞれに主体性があってこそできることだと思います。

山本

言い方が極端かもしれませんが、「昨日までの自分の考えを死に追いやる覚悟がある人」と一緒に働きたいです。不確実性の高い未来に向かって、お客様と対話しながら進めて行くケースが最近増えていると実感しています。そのため、自分の考えに固執せず軸を持ったうえで、自分の考えを更新し続けられる人とご一緒に働きたいですね。

今回はありがとうございました!